吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

麻疹患者 発生

2018年04月13日 05時50分10秒 | 日記
 昨日の都からの情報であるが、港区で麻疹患者が発生した。
 この患者はタイからの帰国者であり、都内のアクアシティ、水上バスを回って不特定多数の人と接触しているらしい。

 麻疹の面倒くさいところは「空気感染」なのである。他に空気感染には結核がある。空気感染というのはインフルエンザなどの「飛沫感染」とは異なり、遠達性がある。つまり飛沫感染は湿気を含んだ飛沫が届く距離(せいぜい2~3m)以内が感染する距離である。
 ところが空気感染とは、より小さな飛沫核が浮遊するためかなり遠くまで空気に乗って広がる恐れがある。もちろん飛沫核の量が少なければいくら吸い込んでも感染は起こさないが、それでも循環型空調に吸い込まれ隣室にいる人に感染したという報告もある。

 空気感染は時に厄介であり、昔、米国へ修学旅行した中学生に発生したことがあり飛行機には乗れなくなり現地に缶詰めになった話もある。
 今回の都内発生も広がらなければいいのだが。

<川崎老人ホーム3人転落死>元施設職員に死刑判決 その2

2018年04月12日 06時15分56秒 | 日記
 状況証拠しかないところでの死刑判決はかなり判断が難しかったものと思われる。本人は否認しているし決定的証拠はない。しかも自白は捜査段階での誘導・強要があったと弁護側はいっているが、尋問段階でのビデオ映像が参考にされて「強要はないこと」が確認されている。
 もちろん3人も続けて転落事故死というのはどう考えても自然なことではない。そこには人の悪意が介在していることがうかがわれる。もちろん決定的証拠はないので確実ではない。
 しかしもしもこの被告がやったと仮定してであるが、どんな動機、理由があったのか知りたいところである。正常の思考過程では起こりえない。その深層心理、思考背景がどうなると3人も突き落とせるのか知りたいところである。
 2016年津久井やまゆり園での障害者19人が殺害された事件を思い出した。障害者や高齢者は生かしておくことは世の中のためにはならないという思考背景なのであろうか?

<川崎老人ホーム3人転落死>元施設職員に死刑判決 その1

2018年04月11日 05時47分06秒 | 日記
3/22(木) 15:34配信  毎日新聞
 川崎市幸区の有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で入所者3人が転落死した事件で、3件の殺人罪に問われた元施設職員、今井隼人被告(25)の裁判員裁判の判決で、横浜地裁(渡辺英敬裁判長)は22日、求刑通り死刑を言い渡した。
 今井被告は公判で「何もやっておりません」と一貫して無罪を主張。転落死は事故や自殺の可能性があり、事件だとしても被告が犯人だと裏付ける客観的証拠は一切ないとした。逮捕直前に3人の殺害を認めたとされる自白は「取調官の圧迫や誘導により、意に沿うようにうそをついた」とした。また、地裁の精神鑑定で発達障害「自閉スペクトラム症」と診断され、仮に被告の犯行だったとしても、心神喪失もしくは心神耗弱だとしていた。
 検察側は、被害者3人の遺族や施設職員ら約20人を証人に呼び、状況証拠を積み上げて事件性や犯人性を立証してきた。
 自白時の取り調べを録音・録画した映像を法廷で再生し、取調官に圧迫や誘導はなく、被告自ら詳細に説明していたとして「自白の信用性は十分」と主張した。責任能力についても問題ないとした。その上で、論告で「高齢入所者の介護職員への信頼を利用した連続殺人だ」として死刑を求刑した。
 起訴状によると、被告は2014年11~12月、当時86~96歳の入所者の男女3人をホームの居室のベランダから転落させ、殺害したとされる。

コメント頂きました

2018年04月10日 06時48分53秒 | 日記
いやはや、昨日のブログ内容に関係者の方からのコメントをいただいた。
 1日数百人の方の閲覧しかない「極少コミュニティ」である当ブログに、まさに当事者である関係者の方から切実ならコメントを頂いたのは驚きでした。
 でもさぞかし無念であられると思います。

 過去、飲酒運転が厳罰化されるようになったのも当事者の方の不断の御努力によるものであろう。また意味合いが異なるが、あの「光市母子暴行殺人事件」でも、過去の判例からすると極刑にはならないところであるが、残された遺族の方の信念に基づく行動から厳罰化されたことは自分の記憶の中にも衝撃的に残っている。

 法律(ルール)のないところでの司法判断は軽くなりがちになるのかもしれない。スマホというものは近年に出現してきたものである。これに対する新たなる枠組みを作らなければいけないと思うのである。

 過去運転中の携帯電話はイヤホンでハンズフリーでなければしてはいけないことになっている。それにもかかわらず「ながらスマホ運転」なんてなおさら安全なわけがない。
 やはり不条理な判例に対しては十分なる法整備が今後必要と思う。

<ながらスマホ>求刑上回る判決 滋賀5人死傷事故 その3

2018年04月09日 05時41分00秒 | 日記
 いやはや、後日談。その後、被告人は求刑より重い判決を不服として控訴したとのこと・・・。代理人弁護士は控訴理由について「事実認定に争いはないが、判決は求刑(禁錮2年)を上回りすぎている」と述べている。

 もう言葉に窮する。まさに非常識行為をなして人を死に至らしめたのだが、これがたった2年8か月の判決で「済んで」しまったほうがおかしいと思う。本人はたったこれだけの刑でと「寛大な裁き」に感謝と反省の念を持つべきであろう。
 それにもかかわらず、それが不服であり・・・というのであれば、今回の重大な自身の行為をまったく反省していないことになる。弁護士は求刑より重い判決が出たことで「メンツ」を潰されたということで控訴を焚き付けたのかもしれない。
 でもそうだとしたら非常識である。この被告はまた運転できるようになったら、絶対また同じことをする。
 間違いない。

<ながらスマホ>求刑上回る判決 滋賀5人死傷事故 その2

2018年04月07日 05時48分13秒 | 日記
 う~ん求刑禁錮2年のところが判決2年8か月って・・・求刑を上回るといってもなんだかな~。
 これ真面目に裁判やってんの?と感じてしまう。たかだか8か月の上乗せなんて、遺族だって「馬鹿にするな」って思っているかもしれない。
 だって高速運転しながらスマホやって10秒間前を見て運転していなかったって・・・これ、間違いなく事故起こすでしょ? 
 小学生が考えても当たり前のこと。殺人行為に等しいのだから過失じゃなくて危険運転致死傷罪の適用じゃないの? いくら何でも人を死に至らしめるという意志はなかったにせよ、こんなことしたら(自分も含めて)人が死ぬんじゃないかとだれでも分かる行為である。罪は重い。それが「こんなことになると思わなかったというなら」二度と車の免許は保持させてはいけない。飲酒運転はあんなに厳しくなったのに「ながらスマホ運転」がこんなにも軽いとは思わなかった。 

 外国では「歩きスマホ」ですら罰金のところもあるらしい。日本はスマホに優しいのね。禁止されている「ながらスマホ自転車」など警察だって取り締まることなんて絶対ないしさ。まるで全米ライフル協会が献金して生きながらえているのと同じように、スマホ業界も献金しているんじゃないかと勘ぐってしまう。

<ながらスマホ>求刑上回る判決 滋賀5人死傷事故 その1

2018年04月06日 06時16分36秒 | 日記
 3/19(月) 12:15配信 毎日新聞
 滋賀県多賀町の名神高速道路で昨年11月21日、スマートフォンを操作しながら大型トラックを運転し5人が死傷する追突事故を起こしたとして自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた新潟県見附市の元運転手、前田博行被告(50)の判決公判が19日、大津地裁であった。
 今井輝幸裁判官は禁錮2年の求刑を上回る禁錮2年8月の実刑を言い渡し、求刑について「従前の事例にとらわれており、過小評価だ」と述べた。

 判決によると、前田被告のトラックは渋滞で停止中か減速中だった愛知県一宮市の会社員、水谷勇二さん(当時44歳)の乗用車に追突。弾みで他3台の車も巻き込み、水谷さんを死亡させ、4人にけがをさせた。
 今井裁判官は、前田被告が運転中にスマホのアプリで目的地までの距離や到着時刻などを調べる操作をし、スマホを床に落として約10秒間脇見をしたと認定し、「危険性は著しく高い」と断じた。

 そりゃ、危険だろうー。

小学校の「皆勤賞」に賛否両論 その3

2018年04月05日 06時29分00秒 | 日記
 そのお母さんに、下痢の児童を少し学校やすませたらどうかと提案したところ、「先生それなら感染性胃腸炎、ノロかどうかの確定診断をしてください。その診断でないと休ませたら『欠席』になってしまいます。今休ませると皆勤賞が取れなくなるので」と・・・。
 どうやらインフルエンザや感染性胃腸炎の場合は休ませても欠席扱いにならず皆勤賞がとれるそうである。唖然とした。
 どだいインフルエンザだろうが感染性胃腸炎だろうが休めばみんな欠席になるはずである。ところがそこの学校だけなのか全国的にそうなのかは知らないが、これらの疾患であれば休ませても欠席扱いにならないそうである。
 そんなの変である。こんな特定疾患などもぜんぶひっくるめて、休まなかったから皆勤賞です・・というのがあるべき姿であろう。しかもこのお母さん皆勤賞とるのにやっきになっているようである。なにやら受験の時の内申書?に有利なのかとも言っていた。

 まあいずれにせよおかしな話だったので「お母さん、皆勤賞が大事ですか? 子供の健康が大事なのですか?」と思わず言ってしまった。でもたぶんこんな言葉など通じないだろうな。おそらくこの親子は二度とうちには来ないと思う。でも、ちょっと言い過ぎたか?

小学校の「皆勤賞」に賛否両論 その2

2018年04月04日 05時43分29秒 | 日記
 学校で皆勤賞を設けることは悪いことではないし、自分はむしろ勧めたい。とれれば嬉しいものである。でも皆勤賞は「休みませんでした」ということの結果に付随するものであり、もらうことを目的として毎日の生活を送るものではないはずである。もちろん毎日の健康に留意するというモチベーション維持のため「自戒のための目標」という手段にするのは悪くはないが、最初からもらうことだけを「目的」にするというものではない。
 なんだか回りくどい表現になったが、生徒本人ではなく母親が皆勤賞に拘るような場合がある。

 うちのクリニックに下痢の児童がきた。下痢の子供は珍しくない。その子供が来た時は特にウイルス性感染性胃腸炎が流行している時期ではない。明らかな感染性とは言い難い。普通の腹下しのようである。全身状態はそれほど悪くはないが、もちろん軽い脱水もあり、まだ学校でも授業中に催す場合もあるので、
「お母さん今日1日休ませたらどうですか?」と提案したところ なんと・・・。

小学校の「皆勤賞」に賛否両論 その1

2018年04月03日 05時49分08秒 | 日記
2018年04月02日 Jタウンネットより

 [めんたいワイド- 福岡放送] 2018年3月22日放送の「特報THEスライドショー」では、学校などの皆勤賞について取り上げました。
福岡市と北九州市の教育委員会に問い合わせたところ、現在、皆勤賞については学校の判断に任せるようになっています。
 番組で問い合わせたところ、福岡市中央区の小学校では、11校中6校、北九州市小倉北区の小学校では20校中14校が皆勤賞を実施していないということが分かりました。皆勤賞を実施していない理由として、福岡市内の小学校の校長は、「ケガや病気中でも皆勤賞のために無理をして学校に来る生徒がいる」「不登校など様々な事情でやむを得ず欠席する生徒に対しての配慮」と答えました。
 街の人たちの意見を聞いてみた
【賛成】
・何かしら達成してほめられることはいいことだし、自信につながる(会社員・女性)
・少し体調が悪くても学校に行こうと思える(中学生・男性)
・自分が働いている会社にも皆勤賞がある。休まなかったらお金がもらえる(会社員・男性)
【反対】
・病気で皆勤賞をもらえなかったので納得いかないから反対(高校生・男性)
・勉強ができれば休んでもいい(会社員・男性)
 実際、若い世代の方が賛成という声が多いようで、反対の中には「会社での皆勤賞は反対」という声もあったようです。
 私が学生の頃は皆勤賞がありました。皆勤賞をもらうために健康に気を付けて頑張るという人もいました。健康面を気にするのであれば、一定のルールを作ればよいのではないかと思います。また、「勉強ができれば学校は休んでもいい」というコメントには、そういう考えもあるのかと驚かされました。(ライター:ぴよこ)

さて4月

2018年04月02日 06時07分35秒 | 日記
 4月に突入。今頃はさて今年の桜は満開はいつになるのかな?などと思う頃なのであるが、すでに満開を通り越してかなり散ってしまった状態である。近くの石神井川の板橋~王子近辺での川端の桜並木は見事なのであるがすでに花筏の状態である。川面一面が桜色に染まる様は見事ではあるが、いつもはもっと後の時期のはずである。
 今年は暖かさが前倒しだったせいか、桜開花も早く、花粉症の患者さんもいつもより多いような印象。
 4月より2年に1回の保険点数改正でシステム変更もあり、またいろいろと面倒な時期でもある。それに4月~6月は院内職員の健診やら職員の結核検診結果届出、そして医療廃棄物の書類を都に出さなくてはならない。毎年春は面倒くさいことが多くて・・・。