さて切ることになって、局所麻酔の注射をした。「あ、あ、イタイイタイ、痛いよぉ~」と叫び始めた。案の定「先生! やっぱり痛いじゃないの!!」と・・・。「ごめんなさいね、麻酔の注射も痛いんですよ。でも効き始めたでしょう? もう痛くないはずですが・・・」と私は爪をバチバチ切り、膿をにゅるにゅると圧しだした。「えっ? もうはじめているのですか? まったく感じません。え?えっ?あぁーよかったぜんぜん痛くないですよぉ~!」と、とたんにその患者さんの態度は180度かわった。手術が終わるまでこの患者さんは饒舌に喋り続け、「ありがたい」「痛くない」「夢のようだ」「すばらしい」と礼賛を続けるのだった。少し気が散るので静かにしてほしかった。しかし興奮して?しゃべり続けているので口を挟む余地はなかった(笑)。
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