吉田クリニック 院長のドタバタ日記

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大阪・ミナミ通り魔上告審 「無期」は裁判官全員一致 裁判員裁判での死刑判決覆ったのは5件目 その4

2019年12月21日 06時42分29秒 | 日記
 さてそれでこの事件である。きわめて凄惨な事件である。幻聴の存在を云々しているがもともと精神疾患があって通院していたわけではない。計画性はないとはいうが、殺人目的に凶器を購入しているのである。突然、生命を絶たれた2人の被害者の無念はあまりある。自分も「心情的」には極刑に賛成である。 しかし裁判は心情的に行うものではなく法律に照らし合わせて厳密に行うものであると認識している。 極刑の適用はいわゆる「永山基準」によるものだというが、最近ではその基準に照らし合わせて個別に判断されるらしい。とにかく極刑の判断は難しいのは理解できる。そこで裁判員などという素人に判断を任せるのは如何かと思うのである。 
 案の定、今回裁判員裁判での判断が、裁判官5人全員の意見によってひっくり返されたわけである。別にこの判決がどちらにひっくりかえろうとも構わないが、それなら最初から裁判員裁判制度などやめてしまってもいいんじゃないかと考える。
 自分の仕事を中断し、ほぼ強制参加させられ、何日も拘束されて勉強し議論しつくした裁判員の労力が、裁判官によってちゃぶ台返しされたのである。ひっくり返すのだったらこの制度は廃止したほうが良い。

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