「じゃあ、そろそろ食べさせてもらいましょうかね」
センの自己紹介さえ済ませてしまえば、会話が危なっかしい展開になることはないだろう。
五円玉も角度的に教室からじゃ見えないしな。
見られて即どうなるというものでもないが。
窓から身を離し、自分の席に着いた。目の前にはまだ米一口分しか減ってない弁当。
メインは最後に残すという俺ルールに則り、
からあげを避けて他のおかずに手をつける。
まずは、申し訳程度な量のふにゃけた漬物から。
「…明」
寛はいつの間にか顔をこちらに向けていた。
……顔が動いただけでこんな感想を持つのはこいつ相手の時ぐらいだろうな。
「なんだ」
コリコリと漬物を噛みながら返事をした。
美味いんだか不味いんだかよく解らない味が口の中に広がっていく。
「…梅干、いるか」
梅干を箸で指す。寛の弁当箱に残っているのは既にその梅干と、その周辺の米だけだった。
「くれるっつうなら貰うけど」
梅干を頂く。すっぱ。
「お前、梅干苦手だったか? いつも食ってただろ確か」
「…いや、毎日最初に漬物食べてるからな。…こういうのが好きなのかと」
「好きなものは最後に食べるんだよ。別に漬物が嫌いってわけじゃないけどな」
「…そうか」
残りの米を口に運ぶ。
「明さんって、家では好きなものしか食べてませんからね。レトルト食品ばっかりだし。
嫌いなものでもちゃんと食べないと栄養偏りますよ?」
……そういや最近まともに野菜食べてないな。センに言われたくはないが。
偏るどころじゃないだろお前の場合。
「善処する」
思ったことをそのまま喋るわけにもいかないので、当り障りのないように答えておいた。
そして、米をもう一口。
「…ごちそうさま」
寛の昼食終了。弁当箱を包み始める。
「…ところで」
弁当箱を包みながら、俺とセンのどちらともなく話し掛ける。
「…さっきのセンさんの口ぶりからすると、二人は一緒に暮らしてるのか」
……これはどう答えたらよいだろうか。
設定としては一緒に住んでることになっているが、何か恥ず
「そうですよ」
そうですよね。あなた様はそう答えますよね。ならもう仕方ないですよね。
「……そうだ」
ポテトサラダを一口で平らげた。
「…前は一人暮らしと言っていたが」
包んだ弁当箱をカバンに突っ込みながら更に質問。
「こいつがうちに来たのはつい最近だ。色々事情があってな」
「正確には昨日からです」
そこは正確じゃなくてもいいよ。少しはぼかしてくれよ。
「…そうですか。…二人の他には誰も居ないのか」
俺の方を見る。嫌なこと訊くねぇ。
「ああ、二人だ」
また米を一口。
「…そうか。…昨日から忙しかったというのはこのことか」
「そうだ」
「明日はお出かけするんですよね!」
寛の目がセンの方を向く。そしてまた俺の方を向く。
「…明日も忙しそうだな」
「ああ。真に遺憾ながらな」
からあげを一つ食べる。美味い。けど何故か悲しい。
「あれ、明さんあんまり乗り気じゃないですか?」
「そんなことはないぞ~。乗り乗りだぞ~」
「うわぁ、嘘丸出しですね。い、嫌なら別にいいんですけど……」
お前も嘘丸出しだろうが。別にいいってんならそういう顔しろ。
どう見ても未練ありまくりじゃねーか。
「冗談だよ。明日はちゃんと連れてってやるから」
「ありがとうございます。明日はよろしくお願いします」
「連れてくだけでよろしくも何もないだろ。何か買うわけでもなし」
すると、突然寛が立ち上がった。
「何処行くんだ?」
「…邪魔な気がした」
そういうことはストレートに言わずに何か誤魔化してくれ。トイレとか。
センの自己紹介さえ済ませてしまえば、会話が危なっかしい展開になることはないだろう。
五円玉も角度的に教室からじゃ見えないしな。
見られて即どうなるというものでもないが。
窓から身を離し、自分の席に着いた。目の前にはまだ米一口分しか減ってない弁当。
メインは最後に残すという俺ルールに則り、
からあげを避けて他のおかずに手をつける。
まずは、申し訳程度な量のふにゃけた漬物から。
「…明」
寛はいつの間にか顔をこちらに向けていた。
……顔が動いただけでこんな感想を持つのはこいつ相手の時ぐらいだろうな。
「なんだ」
コリコリと漬物を噛みながら返事をした。
美味いんだか不味いんだかよく解らない味が口の中に広がっていく。
「…梅干、いるか」
梅干を箸で指す。寛の弁当箱に残っているのは既にその梅干と、その周辺の米だけだった。
「くれるっつうなら貰うけど」
梅干を頂く。すっぱ。
「お前、梅干苦手だったか? いつも食ってただろ確か」
「…いや、毎日最初に漬物食べてるからな。…こういうのが好きなのかと」
「好きなものは最後に食べるんだよ。別に漬物が嫌いってわけじゃないけどな」
「…そうか」
残りの米を口に運ぶ。
「明さんって、家では好きなものしか食べてませんからね。レトルト食品ばっかりだし。
嫌いなものでもちゃんと食べないと栄養偏りますよ?」
……そういや最近まともに野菜食べてないな。センに言われたくはないが。
偏るどころじゃないだろお前の場合。
「善処する」
思ったことをそのまま喋るわけにもいかないので、当り障りのないように答えておいた。
そして、米をもう一口。
「…ごちそうさま」
寛の昼食終了。弁当箱を包み始める。
「…ところで」
弁当箱を包みながら、俺とセンのどちらともなく話し掛ける。
「…さっきのセンさんの口ぶりからすると、二人は一緒に暮らしてるのか」
……これはどう答えたらよいだろうか。
設定としては一緒に住んでることになっているが、何か恥ず
「そうですよ」
そうですよね。あなた様はそう答えますよね。ならもう仕方ないですよね。
「……そうだ」
ポテトサラダを一口で平らげた。
「…前は一人暮らしと言っていたが」
包んだ弁当箱をカバンに突っ込みながら更に質問。
「こいつがうちに来たのはつい最近だ。色々事情があってな」
「正確には昨日からです」
そこは正確じゃなくてもいいよ。少しはぼかしてくれよ。
「…そうですか。…二人の他には誰も居ないのか」
俺の方を見る。嫌なこと訊くねぇ。
「ああ、二人だ」
また米を一口。
「…そうか。…昨日から忙しかったというのはこのことか」
「そうだ」
「明日はお出かけするんですよね!」
寛の目がセンの方を向く。そしてまた俺の方を向く。
「…明日も忙しそうだな」
「ああ。真に遺憾ながらな」
からあげを一つ食べる。美味い。けど何故か悲しい。
「あれ、明さんあんまり乗り気じゃないですか?」
「そんなことはないぞ~。乗り乗りだぞ~」
「うわぁ、嘘丸出しですね。い、嫌なら別にいいんですけど……」
お前も嘘丸出しだろうが。別にいいってんならそういう顔しろ。
どう見ても未練ありまくりじゃねーか。
「冗談だよ。明日はちゃんと連れてってやるから」
「ありがとうございます。明日はよろしくお願いします」
「連れてくだけでよろしくも何もないだろ。何か買うわけでもなし」
すると、突然寛が立ち上がった。
「何処行くんだ?」
「…邪魔な気がした」
そういうことはストレートに言わずに何か誤魔化してくれ。トイレとか。
しかし、何で男キャラばっか濃くなるんでしょうね。
前回のあいつといい。
女キャラにももうちょい頑張って頂かないと……
まあ、キャラ以前に話がどう転ぶかすら未定なんですけどね。
ある程度は決まってますけど。
そう言ってもらえると、キャラ作った甲斐があるというものです。
まだ不慣れな部分はありますが、
(これだけ書くのに毎日三時間も掛かってるし)
無い頭搾って頑張りますです。