2015年7月撮影
#128 Notre-Dame d'Amiens, Picardie FR
フランスの地域圏は2016年1月に12(ヨーロッパ本土)に再編成されました。
ノール=パ・ド・カレー(Nord-Pas-de-Calais)地域圏は、フランス最北で、ベルギーと
国境を接しています。その一都市、アミアンは、ノートルダム大聖堂で有名。
ノートルダム(Notre-Dame)とは、直訳すると、「私たちの女性」、つまり聖母マリア様。
聖母マリア様の大聖堂ということで、同じ名前の聖堂は、フランス各地にたくさんあります。
その中でも、アミアンの大聖堂は、フランスで最も高い建物(42m)。1266年に完成。
このころ、教会の床にラビリンス(迷宮)を描くのが流行していたようで、
信者がひざまずきお祈りしながら、迷路をたどり、終点のエルサレムを目指したのだそうです。
しばらくすると、子どもがラビリンスの上ではしゃぎはじめ、
お祈りの邪魔になる、との理由から、多くの教会ではラビリンスがなくなっていったのだとか。
アミアンの大聖堂には、ちゃんと残っています。
ラビリンスには、もうひとつ、大聖堂の建築に携わった司教や建築家たちを讃え、
名前を刻むという役割もありました。アミアンの大聖堂のラビリンスには
中央に4人の名前が刻まれています。
大聖堂は、ステンドグラスも素晴らしいのですが、
内側も外側も、おびただしい彫刻や絵物語があり、じっくり見るのも楽しいものです。
なかでも、後陣の枢機卿の墓の周辺にある嘆きの天使(Weeping Angel)は有名。
頭蓋骨に右肘をつき、左手に砂時計に左手を置き、嘆いている天使。Nicolas Blasset,による1637年の作。
第一次世界大戦中、激戦だったソンムの戦いに赴いた兵士達が
家族に嘆きの天使の絵はがきを送り、
それがニュースに取り上げられ、多くの市民の共感を得て、有名になったのだそうです。
My record ・・・次の旅のために・・・
撮影場所は、 アミアンの大聖堂 by Google Map
日本からパリへ直行便。
パリからICで60分 (DBのサイトやSNCFのサイトで時刻表下調べ)
Mercure Paris Terminus Nord
(advice) パリ北駅と東駅は、ほとんど隣接していて、この駅から
近郊へ列車がたくさん出発し、日帰りで郊外巡りをするのにとても便利。
北駅近くのホテルに荷物を置いて、乗り放題の鉄道パスを使って、あちこち巡りました。
乗り放題といってもフランスは、TGVに乗る際、事前に座席の指定をとる必要があり、
ややめんどうなのですが、Amiensへはローカル列車でも行けるので、
指定なしで、気軽に電車に乗って好きな時間だけ滞在することができます。
教会内部や外側の彫刻や絵物語について、
以前はそんなに興味はなかったのですが、この大聖堂では、物語のテーマ
(キリストやこの大聖堂の初代司教の物語や、聖人像、一般的な農民の歳時記など)が豊富で、
それぞれ作風が異なっていて、飽きることはありませんでした。
特に、聖堂正面(外側)にある歳時記(アルマナック)は、12星座と、それぞれの季節に
農民がしなければならない作業が絵で説かれていて、興味深かったです。
事前に、英語版やフランス語版のWikipediaには、多くの彫刻や絵物語の写真が載っているので、
Weeping Angel他、写真をチェックしておき
当日、探しながら巡り写真に収めるのも、スタンプラリーのようで楽しいです!