1998年6月撮影
#137 Prague Orloj astronomical clock, Prague CK
Orloj(オルロイ)とは、天文時計。
プラハのオルロイは3つの部分から構成されています。
「使途の行進」(機会仕掛けの部分)、文字盤、暦版。
一番上の、十二使途は、毎正時に骸骨の合図で行進が始まります。劇場風。
文字盤は、1400年初頭に制作されたもの。
日中と日没後の空が色分けされ、aurora(夜明け)、ortus(日の出)、
occasus(日没)、crepusculum(黄昏)がラテン語で刻まれています。
文字盤には、十二宮(星座)の記号が描かれた大きな輪が架けられ、
黄道(Ecliptic)上の太陽の位置、時計の針先で月の満ち欠けが示されるつくり。
よく見ると、精巧で、情報盛りだくさん。
時計の下の暦版は、四季折々に行う農事が絵で描かれています。
中央にプラハの市章、内側に12の星座、外側に農家の一年の仕事や行事。
いつ(何月に)、何をすれば良いのか、文字が読めない人にも一目瞭然。
そういえば、フランスやイタリアの教会の正面、レリーフに同じものを見たことがあります。
時計の針は、1時間に一回転、1日一回転、毎日毎時正確に繰り返しますが、
天文時計や暦版は、1年に一回転。 毎日1度弱。
非常にゆっくりと、一定の割合で、しかも正確に回転する、
何年にもわたり狂いなく、動き続ける、超精巧なつくりに、驚きを新たにするのでした。
My record ・・・次の旅のために・・・
撮影場所は、プラハの旧市街広場 by Google Map
日本からウィーン経由プラハ
空港から旧市街までタクシーで18km(30分)
Ambassador Zlata Husa
(advice) プラハといえば、「プラハの春」と「ビロード革命」
簡単におさらいしておきましょう。
プラハの春は、1968年に起こった変革の運動。国民に反社会主義運動がひろがったが、秋に
ソ連による軍事介入で閉ざされた。ビロード革命は、1989年11月9日のベルリンの壁崩壊後、
11月17日の共産党支配を倒したチェコスロバキアの民主化革命。
ルーマニア革命のように大きな流血はなくビロードのように滑らかに革命が成功。
私たちが初めてプラハを訪れたのは1998年。革命から9年目のこと。