香港人の友人が、目をキラキラさせながら「メイジイシンに興味がある。アジアでなぜ日本だけが欧米の植民地にならずに、先進国の仲間入りが出来たのか。」と聞いてきたことがありました。
彼は、取引先の中堅工場の御曹司で、カナダの大学を出たインテリで、いい奴でした。
その時、私は、彼が中国系の人であることを多少意識しながら、以下のような返事をしたように記憶しています。
1)日本は、5世紀というかなり早い段階で統一され、そのときの天皇家が途切れることなく続いている国である。日本は、当初は中国から沢山の事を学んだが、次第に孤立し、独自の文化を形成した。
2)13世紀頃から、日本の事実上の支配者はサムライとなった。彼らはモンゴルが攻めてきたときもこれと戦い、勝った。
3)17世紀になり、日本がトクガワ家により統一されたとき、徹底した武装解除が行われた。これにより、日本に長い平和が訪れ、GNPは増大し、国内に限ってだが貿易が発達し、未成熟ながら貨幣経済、市場経済が成立し、国民の教育レベルも向上した。支配者階級のサムライは、政治家、官僚として、その精神を維持しながら、存在しつづけた。
4)19世紀になり、トクガワ家の政府が、外圧に負けて開国しようとしたとき、地方のサムライがクーデターを起こして、政府を倒してしまった。
5)諸外国は、被征服能力の無い支配階級が多数存在するこの国を支配するためには、極東まで軍隊を多数送らねばならず、植民地として採算が合わないと考えた。
6)新たに支配階級となったサムライ達は、天皇を中心に、古い制度を撤廃し、遠い昔に中国から学んだように欧米から学び、成立しつつあった市場経済と、教育レベルの高い国民を活用して、短期間で諸外国に追いついた。
私の話が正鵠を射ているかは別として、このようなことを考え、自分なりの意見を持つことが歴史を学ぶ事だと思います。
ところが、今の歴史教育は、すべからく歴史を暗記科目として捉えており、「百姓一揆」「打ちこわし」「大政奉還」「廃藩置県」といった事実を羅列するだけで、考えることを教えません。
その頂点にあるのが大学受験の試験問題です。
これでは、歴史はちっとも面白くありません。
以前、息子の中学の歴史教科書を見て、歴史オタクの私は失望しました。
そして、当時話題になり、市販されていた扶桑社の歴史教科書を読んで「おっ!」と思いました。
歴史を暗記科目としてではなく、流れで捉えていて、すごくわかりやすいのです。
早速息子にも読ませました。
お隣の杉並区では、この教科書の採択をめぐって、大騒ぎになっているようです。
やれ「3万人の採択反対の署名を集める。」だとか「人間の鎖で採択現場を囲む。」だとか、すっかり悪書扱いです。
この教科書、文部科学省の検定のおかげか、記述自体はすっかり普通の教科書になっています。
反対している方は、本当にこの教科書を読んでいるのでしょうか。
検定前の文章を断片的に聞いて大騒ぎしているだけではないのでしょうか。
中国や韓国もいろいろなことを言って来ます。
この両国は、歴史を政治のカードとして使っているので、日本人には歴史音痴、歴史馬鹿のままでいて欲しいのでしょう。
私は、日本の歴史教育が、時には自戒の念を込めて、時にはちょっぴり誇らしげに、自国の歴史を他国の友人に語れる、そんな若者を育てるものであって欲しいと思います。
採択の委員の方は難しい立場にあると思います。大変な圧力を感じている事でしょう。
偏見や先入観、横やりや弾圧に負ける事無く、自らの教育者の信念に基づいて、日本の若者にとって一番良い教科書を選んで欲しい、心からそう思います。
彼は、取引先の中堅工場の御曹司で、カナダの大学を出たインテリで、いい奴でした。
その時、私は、彼が中国系の人であることを多少意識しながら、以下のような返事をしたように記憶しています。
1)日本は、5世紀というかなり早い段階で統一され、そのときの天皇家が途切れることなく続いている国である。日本は、当初は中国から沢山の事を学んだが、次第に孤立し、独自の文化を形成した。
2)13世紀頃から、日本の事実上の支配者はサムライとなった。彼らはモンゴルが攻めてきたときもこれと戦い、勝った。
3)17世紀になり、日本がトクガワ家により統一されたとき、徹底した武装解除が行われた。これにより、日本に長い平和が訪れ、GNPは増大し、国内に限ってだが貿易が発達し、未成熟ながら貨幣経済、市場経済が成立し、国民の教育レベルも向上した。支配者階級のサムライは、政治家、官僚として、その精神を維持しながら、存在しつづけた。
4)19世紀になり、トクガワ家の政府が、外圧に負けて開国しようとしたとき、地方のサムライがクーデターを起こして、政府を倒してしまった。
5)諸外国は、被征服能力の無い支配階級が多数存在するこの国を支配するためには、極東まで軍隊を多数送らねばならず、植民地として採算が合わないと考えた。
6)新たに支配階級となったサムライ達は、天皇を中心に、古い制度を撤廃し、遠い昔に中国から学んだように欧米から学び、成立しつつあった市場経済と、教育レベルの高い国民を活用して、短期間で諸外国に追いついた。
私の話が正鵠を射ているかは別として、このようなことを考え、自分なりの意見を持つことが歴史を学ぶ事だと思います。
ところが、今の歴史教育は、すべからく歴史を暗記科目として捉えており、「百姓一揆」「打ちこわし」「大政奉還」「廃藩置県」といった事実を羅列するだけで、考えることを教えません。
その頂点にあるのが大学受験の試験問題です。
これでは、歴史はちっとも面白くありません。
以前、息子の中学の歴史教科書を見て、歴史オタクの私は失望しました。
そして、当時話題になり、市販されていた扶桑社の歴史教科書を読んで「おっ!」と思いました。
歴史を暗記科目としてではなく、流れで捉えていて、すごくわかりやすいのです。
早速息子にも読ませました。
お隣の杉並区では、この教科書の採択をめぐって、大騒ぎになっているようです。
やれ「3万人の採択反対の署名を集める。」だとか「人間の鎖で採択現場を囲む。」だとか、すっかり悪書扱いです。
この教科書、文部科学省の検定のおかげか、記述自体はすっかり普通の教科書になっています。
反対している方は、本当にこの教科書を読んでいるのでしょうか。
検定前の文章を断片的に聞いて大騒ぎしているだけではないのでしょうか。
中国や韓国もいろいろなことを言って来ます。
この両国は、歴史を政治のカードとして使っているので、日本人には歴史音痴、歴史馬鹿のままでいて欲しいのでしょう。
私は、日本の歴史教育が、時には自戒の念を込めて、時にはちょっぴり誇らしげに、自国の歴史を他国の友人に語れる、そんな若者を育てるものであって欲しいと思います。
採択の委員の方は難しい立場にあると思います。大変な圧力を感じている事でしょう。
偏見や先入観、横やりや弾圧に負ける事無く、自らの教育者の信念に基づいて、日本の若者にとって一番良い教科書を選んで欲しい、心からそう思います。
歴史教育問題という仮面をつけた政治問題に力み、抗議の声を挙げる人々を、僕は憂鬱な顔をして眺めています。
全国では、大田原市、東京の中高一貫校についで3番目。
これで、歴史=暗記科目という流れが少し変るかも。
歴史オタクとして、大変うれしく思います。