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Splash! / B'z

2006-06-06 | Other Music
1 Splash! 2 MVP


B'zが量産体制に入り2006年度としては3作目となるシングル。どうも最近のB'zはメロディ展開にひねりと言うかプログレ的要素というか、悪く言えば考えすぎな展開を入れており、今回の①にもそれが見られる。どことなくメロディのつながりが強引な感が否めない。メロディ的にはまあまあといった感想が正直なところ。アルバム曲であるならばGoodな曲であろうが、シングルとしては及第点程度のアップテンポチューンかな。②は昔に戻った風のメロディが魅力的なチューンである。今回も正直②の方が魅力的だと思った。

さてさて……B'zのファンになって10年は軽く超えたわけだが、今回B'zの姿勢を初めてに近い形で斬ってみたい。以前からやれパクリだとか商業主義だとか言う点で多くのアンチを生み出していたが、私としてはその事実を受け止めた上でB'zの作り出す曲たちから満足感を得ていた。連続一位をキープすることはステータスでありまたアイデンティティであることはわかっているし、外国曲の引用が多いこともその上で独自の上質なメロディを作っているということで消化した上でB'zの楽曲を愛してきたのである。

今回"Splash!"が置かれている状況はB'zのマーケティング上おそらくL'Arc-en-Cielの3枚同時リリースに重なった時くらいに厳しいと思われる。山下智久(2週目)と関ジャニ∞のジャニーズ勢が控えているからである。ラルクの時もオリコン以外ではラルクに負けていたが、今回は正直キツイのではないかと感じる。そんな中でB'zが打ち出した施策がDVDの添付。しかもライブ映像を1曲、3枚に分けて販売するという方法である。要するに通常のCDオンリーに加え、3種類のDVD付きCDが存在し全部で4種類を発売したわけである。

これを知ったのは店頭に於いてであるのだが、私は通常盤を購入した。そしてその際、B'zの姿勢に疑問符が浮かんだのは否めない。これは明らかに商業志向の過多であり、顧客無視の結果である。本来ならばCD自体に特典映像をExtraとして加えるのが消費者としては理想だし、DVDを付けたいならば3曲入りを付けるべきなのである。要するにB'zの忠実なファンがいっぺんに3枚ないし4枚購入することを狙っているわけであり、今回初めて「そこまでして記録を維持したいのか」と感じてしまった。これでまあシングル自体の出来が"ねがい"や"Blowin'"なみに充実しているならばまだ納得も出来るが、あくまで並の出来のシングルであるという点がさらに疑問を加速させた。

DVD付きを3枚買うことはすなわち4500円の出費なわけで、これはアルバム料金を超過するわけである。それでも3枚買う熱心なファンが4万人いたならばこれで10万枚はクリアする。この記録・商業重視の姿勢はどうしても納得できない。長年のファンであり、今後も日本を代表するミュージシャンとして彼らを応援していきたい立場から、今回あえて苦言を呈してみた。彼らの今回の施策は絶対に間違っており、強引なニーズ喚起はファン無視の現れであると思われる。とにかく顧客志向の戦略をとって欲しい。たとえ記録が途絶えたとしても彼らがデビュー以来積み重ねてきた歴史は不変であり偉大なものであるのだから。

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