「不可視の両刃」放射線に挑む~英国大学院博士課程留学~

英国に留学して放射線研究に取り組む日本人医師ブログ

アイルランドの空の下で ~ドネゴール、スライゴー、ゴールウェイでドライブを

2019-05-28 | 2019年イベント
昨日5月7日月曜日は「スプリング・バンク・ホリデー」という英国の祝日でした。つまり、英国では3連休となったわけで、英国の方々にとっては選挙がありましたが、我々留学生は基本的に暇でした。

ということで、同居人が借りてくれたレンタカーに乗って(私は基本的に助手席で喚いているだけの迷惑な係)、アイルランド北西部のドネゴール、スライゴー、ゴールウェイの方を旅しました。アイルランド島はグレートブリテン島よりも小さいとはいえ、それなりに広大であり、どこまでも続くアイルランドの空の下を私たちは走ってきたのでした。


まずは3年連続で観に行くことになった英国北アイルランド第2の都市デリー/ロンドンデリー Derry/London Derryで5月25日土曜日に開催された「お盆祭り O-bon Festival」を訪ねました。今年もテロと思われる事件などが発生しており、社会情勢がすこし不安定な街ではありますが、欧州でも珍しく街を囲む城壁がほぼ完全な形で残っている観光都市でもあります。毎年どんどん規模が拡大しているような気もしますが、今年も多くの参加者で賑わっていました。写真は、メイン会場でダンサーたちがパフォーマンスしているところです。
日本文化を英国北アイルランドに伝えるという意味で、とても貴重な機会だと思います。今後もどうか永く続いて欲しいと願っております。


その後、25日の夜は国境を越えてアイルランドへ行き(本当に国境は完全に解放されているので道の途中でパスポート提示などもありません)、ドネゴール Donegalの郊外のホテルで宿泊しました。写真は、そのホテルのそばから見た大西洋です。
基本的に今の時期はあまり天気が良くないこともあり、私たちも晴天でドネゴールの綺麗な海を見ることはできませんでした。その昔、多くのアイルランド移民があの海を超えて米国へ渡ったのだと思うと、すこし感慨深いものがありました。


ドネゴールから海岸沿いの国道を南下してスライゴー Sligoの街へ行く途中に見えたのが、有名な「ベンバルベン Ben bulbin」の山でした。スライゴーの町の北側に位置し、独特の形がとても印象的です。ベンバルベンは、アイルランドで始めてノーベル文学賞を受賞した詩人ウィリアム・イェイツ William B. Yeatsの精神的故郷であり、ベンバルベンが見える古ぼけた小さな協会の片隅に彼は今も眠っています。


辿り着いたスライゴーの街中を小川が流れていました。幸運にもここで晴天となり、綺麗な街並を散歩することが出来ました。川には可愛らしい橋が架かり、犬の散歩をする人がのんびり歩いていました。街の中のパブで食べた濃厚なクラムチャウダーはとても美味しかったです。


スライゴーからさらに南下してゴールウェイ Galwayへ向かう途中、アッシュフォード城 Ashford Castleを訪ねました。アイルランド随一のホテルとして名高いこの城は、実に広大であり、綺麗に整備されたゴルフコースや庭園は一見の価値があります。城内には入りませんでしたが、カフェでお茶を飲んでから、城の周りをゆっくりと散歩することが出来ました。
素晴らしい体験でした。


そして、26日日曜日はゴールウェイで宿泊しました。写真はメインストリートの一つであるキーストリート Quay Streetの夕方のものですが、多くの人々でごった返していました。メインストリートはあまり広くありませんが、旧市街の一角として、数百年の歴史を有する店が建ち並んでいます。ゴールウェイを代表する指輪であるクラダリング Claddagh Ringもこの通りで多く売られています。とくに1750年発祥のディロン Thomas Dillon’s Claddagh Goldでは、店内にアイルランドで一番小さい博物館があります。
クラダリングは付けている向きによって色々な意味を持つ指輪で、アイルランドは多くの方々がこの指輪を付けていますね。



27日月曜日はアイルランド国立大学ゴールウェイ校 National University of Ireland Galwayを訪ねてきました。1845年に開学したこの学術機関は、もともとは私が現在所属しているクイーンズ大学ベルファスト Queen's University Belfastの分校でした。しかし、アイルランドの独立を機に、アイルランド国立大学の一角となり、現在に至ります。
写真は、キャンパス内にある動物学・海洋生物学博物館のものです。欧米の大学の多くは、このように貴重な大学所蔵品を一般公開しており、大学附属博物館を運営します。旧帝国大学など日本の国立大学でも同様の試みはされていますが、やはりコレクションの数が違うような気がしていますね。


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