SPIDERS IN LOVIN' COOL

ケロロ軍曹(主にクルドロ)や、名探偵コナン(主に平和)の小説。
毎週土曜日は「今週のクルドロ萌え」を予定。

10.通り雨【ケロロ軍曹(クルル×ドロロ)】

2009-09-13 00:42:12 | ケロン人で30のお題
雨は嫌いではない。
寧ろ、雨の日の方が修行にも熱が入り好都合だ。
しかし、今日の僕は違った。
うっかり脚を滑らせ、転落してしまったのだ。
立ち上がろうとしたが、上手く立てない。
どうやら捻挫してしまったようだ。
アンチバリアは壊れていないみたいだし、暫くこの家の車庫で雨宿りさせてもらおう。
修行ばかりしてないで、たまにはゆっくりと、雨音を聴いているのも、
それはそれで風情ではないか。

「よぉ、奇遇だな、ドロロせ・ん・ぱ・い」

クっクルルくん?なんでこんなところに?
と聞こうとしたが、先に答えが返ってきた。

「宇宙電気街で次のメカの材料になりそうなものを探してたんだが、
 見つかんなくてよぉ、んで、今その帰りで、ドロロに逢ったってわけだ」

僕は瞬時にクルルくんが嘘をついてると判った。
何も聞かないでクルルくんから事情を話すときは、
クルルくんが嘘をついている時だと知っているから。
だいたい、電気街に行って、もしメカの材料になりそうなものがなかったとしても、
好奇心旺盛なクルルくんのことだ、手ぶらで帰ってくるはずがない。
何か少しでもあてになりそうなものがあれば、買ってきていろいろ試すはずだ。

「クルルくん・・・僕を迎えに来てくれたの?」
「くっ・・・んなわけねえだろ、自惚れてんじゃねえよ」

眼鏡の奥の瞳が何度も瞬きをする。
これは、クルルくんが照れてる時の合図。
たぶん僕にしか分からないんだろうけど。
クルルくんの反応がいちいち面白くて、僕は思わず笑ってしまった。

「何が可笑しいんだよっ・・・と」

その質問が終わる前に、僕はクルルくんに抱きあげられた。

「なっ、何?」
「お前、怪我してるだろ?後でラボで手当てしてやっからよ。
 あっ、治療費はあんたでいいぜぇ、ク~ックックック」
「怪我が悪化しそうなんだけど・・・」
「俺の大事な大事なお姫様だからなあ。
 あとすまねえ、あんたをお姫様だっこしてるから両手塞がっちまった。
 左手を俺の肩に回して、右手で傘持っててくれねぇか?」
「いいよ、これで大丈夫?」
「これじゃああんたが濡れちまうじゃねえか、もうちょっと傘前に出せよ」
「でも、それじゃあクルルくんが・・・」
「俺様こう見えても健康なんでね、雨ぐらいじゃ風邪ひかないにょ」
「じゃあ、ごめん・・・ありがとう・・・」

「風邪引かないにょ」と、ふざけたような言い方だけど、
クルルくんは真顔だ、どうやら雨くらいじゃ風邪を引かないのは本当らしい。
クルルくんの心は、読心術を使わなくても判る。
僕を本当に心配してくれているんだ。

こんな通り雨なら悪くもない。

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【あとがき】
うっひゃ~。何か月ぶりに小説書いた?
もう全然書き方忘れてるよ(爆)。
しかも苦手なドロロ視点だし・・・。
クルドロ熱は相変わらずですよ~。
ドロロは総受けにしか見えないもんね(爆)。
つーか中の人がまた可愛すぎなんだわ、これ(笑)。
6月にVitaminZ(大阪)のイベント、
8月にVitaminZ(東京)のイベント、
キャラホビのスペシャルライブ見に行ったけどさ、
仕草が可愛いにょ~、もう草尾っちがドロロに見えてしょうがない。
いや、その逆か?
いやいや、両方可愛いのに変わりはないからどっちでもいいや(爆)