出来ることなら、その腕を離さないで欲しい。
僕をもう、どこにもいけないようにして欲しい。
僕にもしものことがあった場合、君は泣いてくれるよね。
狂ったくらいに叫んで、喚いてくれるよね。
僕は、そんな君の姿を想像するだけで胸が痛む。
君を置いてけぼりなんかにさせたくない。
僕が見送る側だったら、どんなに楽だっただろう。
壊れた君の姿を、想像しなくてすむのだから。
壊れるのは僕だけでいい。
背中に見送る視線を感じながら、
僕は誓う。
必ず帰ってくると…。
君を絶対に、泣かせたりなんかしないんだから。
------------------------------
俺は、なんてカッコ悪い男なんだ。
こんなに小さな肩すら、この手で護れないなんて…。
こんなに小さな肩に、護られるなんて…。
「行ってきます」
戦場に出向くドロロを、強く抱きしめる。
まるで、駄々をこねる子供のようだ。
しかし、それ以上はもう二度と離せなくなりそうで、手を出せない。
出来ることなら離せなくなる状況まで持っていきたいところだが、
それではドロロが軍法違反を犯すことになってしまう。
迷惑はかけられない。
抱きしめながら思う。
何で、もう少し力を入れたら壊れてしまいそうなこの肩さえ護れないんだろうか?
どうして、この華奢な肩に護られているのだろうか?と。
力のない俺を、どうか許して欲しい。
「そろそろ…行かなくちゃ…」
ドロロの一言で我に返る。
「悪ぃ…」
「じゃあ、行ってくるね」
「あぁ…」
黙って送る後ろ姿を見て思う。
自分が見送られる側だったら、どんなに楽だっただろう。
あんたがもしも…の場合を、考えないですむのだから。
あんたを護って死ねるなら本望なんだから…。
Fin
【あとがき】
お互いを思って逆の立場になりたいクルドロ。
どっちも辛いんだよね、きっと。
僕をもう、どこにもいけないようにして欲しい。
僕にもしものことがあった場合、君は泣いてくれるよね。
狂ったくらいに叫んで、喚いてくれるよね。
僕は、そんな君の姿を想像するだけで胸が痛む。
君を置いてけぼりなんかにさせたくない。
僕が見送る側だったら、どんなに楽だっただろう。
壊れた君の姿を、想像しなくてすむのだから。
壊れるのは僕だけでいい。
背中に見送る視線を感じながら、
僕は誓う。
必ず帰ってくると…。
君を絶対に、泣かせたりなんかしないんだから。
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俺は、なんてカッコ悪い男なんだ。
こんなに小さな肩すら、この手で護れないなんて…。
こんなに小さな肩に、護られるなんて…。
「行ってきます」
戦場に出向くドロロを、強く抱きしめる。
まるで、駄々をこねる子供のようだ。
しかし、それ以上はもう二度と離せなくなりそうで、手を出せない。
出来ることなら離せなくなる状況まで持っていきたいところだが、
それではドロロが軍法違反を犯すことになってしまう。
迷惑はかけられない。
抱きしめながら思う。
何で、もう少し力を入れたら壊れてしまいそうなこの肩さえ護れないんだろうか?
どうして、この華奢な肩に護られているのだろうか?と。
力のない俺を、どうか許して欲しい。
「そろそろ…行かなくちゃ…」
ドロロの一言で我に返る。
「悪ぃ…」
「じゃあ、行ってくるね」
「あぁ…」
黙って送る後ろ姿を見て思う。
自分が見送られる側だったら、どんなに楽だっただろう。
あんたがもしも…の場合を、考えないですむのだから。
あんたを護って死ねるなら本望なんだから…。
Fin
【あとがき】
お互いを思って逆の立場になりたいクルドロ。
どっちも辛いんだよね、きっと。