モノクロのマイケル・ジャクソンのポスターが私の部屋で微笑んでいたのはいつの頃だったろうか?
彼は私の1歳年下。大好きだった。
ブルースやソウルなど、黒人音楽(こういう分類は彼が一番嫌なことだろうが)が好きで、ライブハウスやコンサートにもよく行っていた。いつか彼を生で見たい、そう思いながら、部屋の壁で微笑む彼を見つめていた。
深夜に放映されるMTVを見たくて、少ないボーナスでビデオデッキを買った。若かったとはいえ、会社勤務の状態で深夜にテレビにかじりつくのは翌朝が大変だったし。
定価218,000円だったかな。いつでも電化製品は出始めは高い・・・・。同時にテレビも購入。19インチのソニー、定価198,000円。当時、雨の月曜日の夕方は値下げしてくれやすいと聞き、ビデオは35パーセントオフ、テレビは40パーセントオフまで粘って交渉した。今ほど安売りの大型電気店など札幌にはなかったかな。
PinPとか言う子画面を出せるタイプで、他にもビデオ編集機能として色々余計な物が付いていた。
モザイクを消すのではなく、わざわざモザイクを掛けるとか、ペイント機能で油絵状にしたり、コマ送り再生など一度も使わなかった機能が満載の不思議な機種だった。日中の野球中継をドラマなどと同時に見たく、子画面付はこの製品にしかなかったのでこれにしたのだが。
MTVで見たマイケルのすばらしさは、とても文章などで表現できない。
こうして書いていても彼の作り出した音や映像が脳裡に浮かんでくる。
ただ、MTVのようなライブ映像ではないものを見せられながら音楽を聴くようになってから、耳だけで聴いていた頃の無限の想像空間だった音楽が、視覚に占領されてしまった感は否めないが・・・。
でも、彼の場合はダンスパフォーマンスが素晴らしかったから、映像は必要不可欠なものだっただろう。
そして彼が今後成長しながらどんな素敵な男性になり、その素晴らしい才能はどう進化して私達を魅了してくれるのだろうと楽しみにしていた。
そんなマイケルから少しづつ気持ちが離れていったのは、彼の顔が変わっていった頃。BADのCDジャケットを手にあれ?と思った。
そしてその後、彼の顔はどんどん変化していった。彼の苦悩や思いなど知る由もない私としては、受け入れがたい変化だった。
壁からマイケルが消えた。その後、奇行や醜聞も伝えられる。
そんなことで彼のファンではなくなるのは、真に彼の音楽に惹かれていたわけではない、ただのミーハーに過ぎなかったのかもしれない。
今回の彼の死を聞いて、私の中のマイケルはもうすでに死んでいたように感じた。
これで今後、彼に関する嫌な話題は耳にしなくてすむだろうなと思いもした。
でもやはり、なんとも言えない寂しさがこみ上げてくる。
命とは有限のもの。
わかってはいても早すぎる不可解な死は、防ぎうることが出来たのではないかとの疑念も起きる。
彼は今、トレードマークの片手の白い手袋をして天空をムーンウォークで歩いているのだろうか?
彼は私の1歳年下。大好きだった。
ブルースやソウルなど、黒人音楽(こういう分類は彼が一番嫌なことだろうが)が好きで、ライブハウスやコンサートにもよく行っていた。いつか彼を生で見たい、そう思いながら、部屋の壁で微笑む彼を見つめていた。
深夜に放映されるMTVを見たくて、少ないボーナスでビデオデッキを買った。若かったとはいえ、会社勤務の状態で深夜にテレビにかじりつくのは翌朝が大変だったし。
定価218,000円だったかな。いつでも電化製品は出始めは高い・・・・。同時にテレビも購入。19インチのソニー、定価198,000円。当時、雨の月曜日の夕方は値下げしてくれやすいと聞き、ビデオは35パーセントオフ、テレビは40パーセントオフまで粘って交渉した。今ほど安売りの大型電気店など札幌にはなかったかな。
PinPとか言う子画面を出せるタイプで、他にもビデオ編集機能として色々余計な物が付いていた。
モザイクを消すのではなく、わざわざモザイクを掛けるとか、ペイント機能で油絵状にしたり、コマ送り再生など一度も使わなかった機能が満載の不思議な機種だった。日中の野球中継をドラマなどと同時に見たく、子画面付はこの製品にしかなかったのでこれにしたのだが。
MTVで見たマイケルのすばらしさは、とても文章などで表現できない。
こうして書いていても彼の作り出した音や映像が脳裡に浮かんでくる。
ただ、MTVのようなライブ映像ではないものを見せられながら音楽を聴くようになってから、耳だけで聴いていた頃の無限の想像空間だった音楽が、視覚に占領されてしまった感は否めないが・・・。
でも、彼の場合はダンスパフォーマンスが素晴らしかったから、映像は必要不可欠なものだっただろう。
そして彼が今後成長しながらどんな素敵な男性になり、その素晴らしい才能はどう進化して私達を魅了してくれるのだろうと楽しみにしていた。
そんなマイケルから少しづつ気持ちが離れていったのは、彼の顔が変わっていった頃。BADのCDジャケットを手にあれ?と思った。
そしてその後、彼の顔はどんどん変化していった。彼の苦悩や思いなど知る由もない私としては、受け入れがたい変化だった。
壁からマイケルが消えた。その後、奇行や醜聞も伝えられる。
そんなことで彼のファンではなくなるのは、真に彼の音楽に惹かれていたわけではない、ただのミーハーに過ぎなかったのかもしれない。
今回の彼の死を聞いて、私の中のマイケルはもうすでに死んでいたように感じた。
これで今後、彼に関する嫌な話題は耳にしなくてすむだろうなと思いもした。
でもやはり、なんとも言えない寂しさがこみ上げてくる。
命とは有限のもの。
わかってはいても早すぎる不可解な死は、防ぎうることが出来たのではないかとの疑念も起きる。
彼は今、トレードマークの片手の白い手袋をして天空をムーンウォークで歩いているのだろうか?