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シリーズ平成の本音―オリンピック新国立競技場問題、問われる政治責任!

2015-07-29 | Weblog
シリーズ平成の本音―オリンピック新国立競技場問題、問われる政治責任!
東京オリンピック2020の目玉となる新国立競技場の建設について、総工費を2,520億円(実質3,000億円内外)の競技場建設は、放漫な建設計画としてスポーツ選手を含む各界からの批判が強いことを背景として、安倍首相とオリンピック組織委会長の森喜朗元首相との会談後、白紙撤回され、新たな建設計画に着手されることになった。
 その責任の所在が問われていたところであるが、7月28日、文科省のスポーツ・青少年局長の辞職(8月4日付)を発表した。下村文科相は、‘大臣の判断として決定した’旨明らかにしている。定年まで2年弱あるが、定年までに退職することは多々あり、いずれ天下りポストに付くものと見られている。しかし今回の人事は、更迭どころか、引責辞職に近い。政治的な圧力が掛かったと思われても仕方がないであろう。
 オリンピック新国立競技場の迷走問題は、大臣や担当局長の辞職などに関係する問題ではない。東京オリンピック実施については、オリンピック組織委があり、国立競技場の事業主体である日本スポーツ振興センターがあるので、政府主導ではなく、スポーツの祭典として民間関係団体がアスリートと共に取り組むべきことではないのだろうか。
 今回の官僚引責辞職は、大臣の責任回避であり、最悪の措置と言えよう。こんなことでは官邸主導、政治主導の人事や政策への不信感が募る恐れが強い。大臣は、第3者委員会で問題を検討すると言っていたではないのか。先に、トヨタが米国人の女性役員を迎えたが、日本では危険薬品とされる薬品を持ち込んだとして追及されたが、同社豊田社長が‘役員や従業員は私にとって家族のようなものであり、守るのが役目’と述べていたのに比較して、大臣が部下を引責辞職させるとはなんとも無責任で保身ばかりが目立つ。
 そもそも放漫な競技場が白紙撤回されたのは、迷走に迷走を重ねた挙句、首相がオリンピック組織委の森会長と会談した後決定されたことから、森元首相の意向が強かったことは誰の目にも分かる。とかく取沙汰される森元首相相手では大臣でさえ対応が困難であったのであろう。
 森オリンピック組織委会長は、日本記者クラブでの会見で、この問題で詫びることなく、‘自分も迷惑している’などと無責任な発言をしているかと思うと、2,520億円くらいどうして国が出せないのだろうかなどと述べ、世論の強い批判も理解せず、暗に行政の責任に転嫁しようとしている。そもそも国家や民族、信条などを越えて、スポーツで分け隔てなく集うオリンピックの組織委の会長に特定政党の総裁、派閥の会長であった人を当てることには政治的偏向が強く、疑問が残る。世論を無視した今回の迷走やその後の無責任な発言からしても、近く開催される国際オリンピック理事会後勇退すべきではないだろうか。多分アスリートの信頼を回復することも難しいのではないか。また事務総長である武藤専務理事も文科省の担当局長が引責辞職した以上、退任し更新に道を譲ることが望ましい。
 更に国立競技場の事業主体である日本スポーツ振興センターの会長他主要役員も一新して出直すことが望ましいのではないか。
 今回の2020東京オリンピックは余りにも政治主導や政治的偏向が強く、フェアーであるべきスポーツの祭典が政治的、利益誘導的な思惑に偏向したアンフェアーな形で進められているような気がしてならない。
 東京都民も一般国民も東京オリンピックにそれほど重きを置いているわけではなく、このままでは熱が更に冷める可能性があるが、運動に真摯に取り組むアスリートや若い世代の夢を支援する形での運営や活動を期待したい。
(2015.7.28.)(All Rights Reserved.)

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