切明義孝ブログ

切明義孝が発信する公衆衛生情報です。気になるニュースや話題を紹介します。

2010/4/12 切明義孝の公衆衛生情報

2010-04-12 22:08:05 | 切明義孝ブログ

★★国立感染症研究所★★
http://idsc.nih.go.jp/index-j.html

(掲載日 2010/4/9)
<速報>血液疾患患者からのオセルタミビル耐性新型インフルエンザウイルスA/H1N1pdm分離―北九州市

北九州市で、2010年2月に血液疾患患者から分離されたオセルタミビル耐性新型インフルエンザウイルス(A/H1N1pdm)についてその概要を報告する。
血液疾患患者は、2009年12月下旬に入院後、2010年1月初旬に発熱があり、オセルタミビルを内服したが、翌日のインフルエンザ簡易診断キットでA(+)であり、症状の変化は見られなかった。10日後も発熱が持続していたため、咽頭ぬぐい液を採取し、リアルタイムPCRを行った結果、A/H1N1pdmを検出した。この咽頭ぬぐい液をMDCKに接種し、3代継代したが、ウイルス分離には至らなかった。2月初旬にサイトメガロウイルス肺炎の悪化に伴い呼吸不全となり、簡易診断キットA(-)であったが、気管吸引液からリアルタイムPCRによりA/H1N1pdmを検出した。気管吸引液からウイルスが分離され、国立感染症研究所(感染研)から配付された2009/10シーズンインフルエンザウイルス同定キットを用いたHI試験により、抗A/California/7/2009pdm(ホモ価2,560)に対してHI価1,280、他の抗血清に対して<10であり、A/H1N1pdmと同定された。
さらに分離したウイルスのNA遺伝子の部分塩基配列を解析し、オセルタミビル耐性マーカーH275Yを検出した。分離株を感染研に送付し、オセルタミビルおよびザナミビルに対する薬剤感受性試験を行った結果、ザナミビルに対しては感受性を保持していたが、オセルタミビルに対する感受性は著しく低下していることが確認された。
そこで、1月初旬に採取した咽頭ぬぐい液(オセルタミビル内服10日後)についても、NA遺伝子の部分塩基配列を解析したところ、同様にオセルタミビル耐性マーカーH275Yを検出した。この咽頭ぬぐい液から増幅されたNA遺伝子と2月初旬に分離されたウイルスのNA遺伝子には、ともにN248Dの置換があり、別の箇所にも両者共通の塩基配列の置換(903番目AからG、915番目TからG)が確認された。これらのことから、血液疾患により免疫機能が低下していた患者体内で発生した可能性がある耐性株が、1カ月以上も持続感染していたと考えられた。市内では、3月末現在まで、この他に耐性株は分離されていない。
北九州市環境科学研究所 村瀬浩太郎 河辺直美 梨田 実


★★海外渡航者のための感染症情報★★
http://www.forth.go.jp/

2010年04月12日更新 エジプトで新たな鳥インフルエンザの患者が報告されました。

エジプトでは、2006年以降、鳥インフルエンザに感染した人の報告が続いています。
2010年4月9日に公表されたWHOの情報によりますと、エジプトから、新たに鳥インフルエンザ(H5N1)の患者が1人報告されました。オセルタミビルによる治療を受けましたが、死亡しました。病死した家禽との接触がありました。
エジプトでの鳥インフルエンザ患者数は、2006年からの累計患者数は109人で、34人が死亡しました。2010年の患者数は19人で、このうち死亡者は7人になりました。
現地では、鳥に近づいたり、触ったりしないようにしましょう。
 
 
2010年04月12日更新 パンデミック・インフルエンザの世界的な流行状況について

パンデミック・インフルエンザの流行が続いています。
2010年4月9日に公表されたWHOの情報によりますと、パンデミック・インフルエンザの感染が最も活発にみられているのは、東南アジア、西アフリカ、アメリカ大陸の熱帯地域です。
前回の発表から、ほとんど変化はありませんが、新たにチリの一部で、パンデミック・インフルエンザの感染事例が報告されました。
季節性のB型インフルエンザウイルスは、東アジアで流行しています。アジアの他地域やヨーロッパで、低い水準ながら感染を認めています。
季節性のインフルエンザH3N2は、アジア、アフリカ、オーストラリア、そしてアメリカで散発的に認めています。インドネシアで最も感染を認めていますが、流行としては低い水準です。
 

★★外務省海外安全ホームページ★★
http://www.anzen.mofa.go.jp/index.html

■ 2010/04/12
パナマに対する渡航情報(危険情報)の発出
■ 2010/04/12
ジンバブエに対する渡航情報(危険情報)の発出
● 2010/04/12
新型インフルエンザの流行状況について(第82報(4月12日付))
◆ 2010/04/11
タイ:バンコク都他周辺地域に対する非常事態宣言の発令に伴う注意喚起(その2)


★★今日のおすすめGoods★★
花粉吸引ブラシ (花粉症対策)
バックナンバーはこちらへ
http://phnetwork.blogspot.com/


★★今日のおすすめ本★★
ADHD薬物療法の新時代―コンサータとストラテラ (現代のエスプリ no. 513) (単行本)石川 元 (編さん)
バックナンバーはこちらへ
http://phnetbooks.blogspot.com/

内閣府 http://www.cao.go.jp/
政府広報オンライン http://www.gov-online.go.jp/index.html
厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/index.html
東京都 http://www.metro.tokyo.jp/
WHITE HOUSE http://www.whitehouse.gov/
US EMBASSY http://japan.usembassy.gov/tj-main.html
CDC http://www.cdc.gov/
WHO http://www.who.int/en/
Google http://www.google.co.jp/

・・☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆
公衆衛生ネットワーク 公衆衛生ネットワーク危機管理Goods 公衆衛生ネットワークBooks 切明義孝の公衆衛生情報 切明義孝の健康日記 切明義孝ブログ 切明義孝の新型インフルエンザ関連情報 切明義孝の新型インフルエンザ対策マニュアル&グッズ 切明義孝の新型インフルエンザ事業継続計画BCPグッズ 切明義孝のおすすめ書店  切明義孝の万福ダイエット たばこ文書保管管理センター 切明義孝の禁煙情報 切明義孝の健康寿命の計算 公衆衛生ネットワーク 健康と医学のメーリングリスト 公衆衛生ネットワーク Public Health Network in Japan ,Since 2000 
*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。