ジャスミンのひとりごと

甘い香りにつつまれて、気のむくままに

現代の狂言作者って?

2016-05-23 15:05:11 | ニュース
歌舞伎の狂言作者というと 河竹黙阿弥などが 思い出されますが

現在の狂言作者は 脚本家ではなく 歌舞伎の舞台の進行を

支える責任を負った 重要な裏方さんでした

現在 狂言作者をつとめる 竹柴正二氏の記述によると

毎月の歌舞伎公演の 演目が決まると 細かい配役を調整して

公演の 半月ほど前までに「付け帳」というすべての

配役を記した 帳面を作るのが最初の仕事

これを元に 衣装や小道具を 発注する

役者の注文に応じて 台本を手直ししたり

襲名や 初舞台の披露など 一回限りの

特別の一幕がある時は その台本を整える

襲名披露公演では 挨拶の内容が重複しないよう整理する

稽古は通常4日間 すべてに立ち会って 役者や舞台裏の動きをチェック

衣装替えや 舞台転換に必要な時間を考え 全体の時間配分を確認する

初日を迎えると 舞台進行係として 毎日舞台に立ち会う

黒衣を着て柝を手に 開幕15分前と5分前に 合図の柝を打って

楽屋を回り 開幕時刻になったら 役者が揃っていることを

確認してから 開幕の柝を打つ

上演中は 舞台袖や大道具の陰に潜んで 進行を見守ることに集中

大きなトラブルや 事故が起きた時には

舞台を続行するかどうかも判断する

演目によって 終幕の柝の打ち方はさまざまで
 
バタバタバタと派手に 附け板を打つ音とともに 刻む場合もあれば
 
しんみりとした音楽に合わせて ゆっくりと刻む場合もある

役者ごとに 感情の入れ方や 好みも違うので

特に終幕の柝は よく相談して打つようにしているという

現在 狂言作者は 12人いるそうですが

こんな重要な仕事をしている 裏方さんが居るなんて

知りませんでしたね

歌舞伎を観るときは 柝の音も漫然と聞き流すことなく

じっくり味わいたいものです






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