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亢進症な生活

甲状腺機能亢進症(バセドウ病あらため甲状腺ホルモン不応症)と膠原病(SLE&シェーグレン)を併発した働き者。のんびりと♪

甲状腺ホルモンの動きはナゾがいっぱい

2011-07-09 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
この間の外来でのお話♪
検査が一通り終わって、膠原病の外来のところで待っていたら、内分泌の受付の方が、今なら甲状腺の先生が診れますよ、と声をかけてくれました。さっそく移動、移動~!

先生から検査結果を見せてもらうと、甲状腺ホルモンの値が、とっても低くなっていました。病院によっては、基準値の範囲に入っちゃうくらいの値です。ぱっと見たところ、とっても元気そうに見える検査結果です。

……が、甲状腺ホルモン不応症でホルモンがたくさんあってもあまりさっそく働かないので、わたしにとってはちょっと甲状腺ホルモンが足りない状態になっているようでした。結果、代謝が落ちたりということが起きます。暑いのも困るけど、クーラーの風が当たるととっても寒く感じるのはこのせいかも。

それにしても、先生も甲状腺ホルモンの値の変化を眺めながら、う~んと悩んでました。

ひとつには、甲状腺ホルモン不応症の場合、バセドウ病とは違って、ホルモンが大きく変動することが少ないと言われているのですが、ホルモンを下げるお薬を飲んだわけでもないのに、「なぜだか下がっている」というのが説明がつかないこと。
もうひとつ、夏になって、気温が上がると、甲状腺ホルモンって増えることが多いのに、「なぜか下がっている」こと。

のんびり休めていたわけでもなく、何のきっかけで甲状腺ホルモンの値(血液のなかの量)が変わっているのか、ちょっと想像もつきません。

稀に、古い試薬(容器の最後ごろ)を使うと、やや低めに測定されることもあるようで、先生も念のため検査室に「試薬の最後だったわけじゃないよね?」と確認していたりしましたが、それにしたって、甲状腺ホルモンのFT3とFT4の両方の試薬が同時に古いということはあんまりなさそうだし。

ひとしきり、先生と悩んだのですが、「考えてもわからないから、"経過観察"にしましょう♪」と、とってもおおらかな結論になったのでした(笑)

実は、その診察のあとで、ただでさえ稀少な「甲状腺ホルモン不応症」のなかで、さらに稀な症状がでるの?他にそんな症例って他にいるの?なんて考え始めちゃって、しばらく孤独な気分に凹んだりしたのですが、深く考えてもそのまま気分が沈んでしまいそうだったので、こちらも"経過観察"じゃなかった、一旦、保留にしました♪

いろいろありますが、何が起きているのか少しずつでもわかったり、治療を進めていけるといいなぁ…。


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甲状腺のお薬・チラーヂンSの工場破損…

2011-03-22 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
東日本大震災の関係でバタバタしていて、気がついたら、カラダ中が痛くなってます~。気分的には元気なつもりだけれど、インフルエンザで高熱を出しているときみたいに、肘や肩、膝や股関節の痛みがつづいていて、こんなときに倒れるわけにも行かないので、ちょっぴりお休みをいただくことにしました♪ って、お休みをいただいて、被災した家族の様子を見に、移動してるんですけどね(笑) 話し相手になるだけでも、PTSDのためにはいいかなと思ってます。

被災地にいるお医者さんとお話をすると、ほんとうに医薬品の供給状況は なかなか厳しい様子。血液をさらさらにする薬、血圧を下げる薬、ホルモンを調整する薬…、飲みつづけることで体調のバランスを取っている患者さんにとっては、本当に命に関わる事態です。避難場所で、睡眠導入剤や抗不安剤などが豊富にあるわけでもありません。身を寄せ合っているところでの感染症もとっても心配です。

実は、お薬の供給の問題は、被災地だけで起きているわけではありません。
すでに、いろんなところで報道されているので、ご存知の方も多いと思いますが、お薬を作る工場が被災し、供給が滞っているものがあります。

甲状腺疾患のわたしから身近なお薬として、甲状腺機能低下症の患者さんが飲む「チラーヂンS」(成分名:レボチロキシンナトリウム)というお薬があります。橋本病の人、バセドウ病・甲状腺ガンでの甲状腺摘出をしたりアイソトープで焼いた人には、このお薬はとても大事です。
このお薬は、なんと国内生産の98%を、福島県いわき市のあすか製薬の工場で作っていたそうですが、地震により製造ラインも倉庫も壊れてしまい、操業できない状態になっているそうです。

さっそくいくつかの対策が検討されています。

・他の会社への製造委託による生産
・海外製品の緊急輸入
・いわき工場の操業再開

まだ、流通している在庫が1ヶ月分ほどあるようですが、1ヶ月のうちに、うまく供給ができるようになってほしいものです。

知り合いの低下症の方は、今は安定していて、いつもなら2ヶ月ごとに外来なのですが、「こういうときだから」とお薬の処方が1ヶ月分になったそうです。外来の間隔が短くなれば、その分、患者さんだけじゃなくて、先生だって忙しくなります。でも、「こういうときだから」と、みんなにお薬が周るようにする配慮はとってもすてきです。ちまたで起きている「買い占め」の逆ですね!
甲状腺機能低下症の患者さんは、全国に60万人近くいらっしゃるそうなので、60万人が協力して、乗り切れたらいいなと思います。

ちなみに、「チラーヂンS」は化学的につくった甲状腺ホルモン(T4)ですが、甲状腺機能低下症の治療薬には、動物の甲状腺ホルモンからつくる「チラーヂン末」というものもあります。名前が似ていますが、別のものです。「チラーヂン末」は、動物からとるので、甲状腺ホルモン(T4)だけでなく、甲状腺ホルモン(T3)も含まれていて、こちらを使う方が体調がいいという患者さんもいます。ただ、動物由来であるために、ホルモンの含有量に多少のゆれがあったり、病気の感染が心配だという声も聞きます。
(BSEのときの大騒ぎを思い出すと、確かに何かあったら、個人的には植物由来のお薬はちょっぴり怖い感じもします。。でも、漢方なんかには○○の肝臓とか○○の角とか、いろいろありますものね。)

もし海外から個人輸入する場合、レボチロキシンナトリウム(Levothyroxine )はチラーヂンSと同じ主成分ですが、アーマーサイロイド(armour thyroid.)というのは「チラーヂン末」にあたるようです。お薬の調整も違ってくるので、気をつける必要がありそうですね!

人や環境によって、東日本大震災の影響って、ずいぶん違うのかもしれないけれど、こんなところにまで影響があるのか…とことが、いくつも出てきています。氾濫する情報に、怖がりすぎず、怖がらなさすぎずに、乗り切れっていきましょうね♪


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今日2月28日は稀少病の日♪

2011-02-28 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
今日は世界希少・難治性疾患の日
世界各国でイベントが開かれています!

稀少病って、稀少であるがゆえに、本人が異常に気がつくのが遅れたり、きちんと理解している先生も限られていて、診断までに何年、十何年とかかったりすることがあります。わたしも、バセドウ病にしては検査値が不思議…と言われ始めてからでも、診断に数年かかりました。

診断されても、治療できる場所が限られたり、有効な治療法が確立されてなかったりさえする場合があるのです。それは、研究のためにデータを蓄積するにも、あまりに患者数が限られて、統計的な分析が難しかったり、製薬会社が資金調達するには市場が狭すぎて、回収のめどが立たなかったりするからです。
だから、他に治療法がなくて命にかかわる病気については、オーファン・ドラッグとして、国が研究を支援(希少疾病用医薬品等開発振興)しているものもあります。

さらに、患者や家族は、診断され治療が始まったとしても、びっくりするほど孤独感を感じることがあります。自分だけが抱えてなかなか共有できない病気の現実と不安感。みんながふつうに歩いている道で、スポッと穴にはまって、誰にも気づいてもらえないくらい孤独感があるのです。

だから、正しい診断のためにも、治療法の確立のためにも、世の中でみんなでいっしょに生きて生きやすいためにも、まずはいろんな希少病のこと知ってほしい、触れてほしいというのが、はじめの一歩。

実は、稀少病と呼ばれるものの数は、6000種類とも8000種類とも言われますから、ひとつひとつの患者数は少なくても、実は身近なんです。

そんなわけで、日本でも、イベントが開催されるようになって、2年目です!
夜9時まであったのに、残念ながら、このところ泣くほど忙しくて、間に合いませんでした(泣)でも盛況だったんじゃないかしら。

忙しいな、まずいな、と思いつづけて数週間(笑)この数日は、ときどきすーっと吸い込まれるみたいに寝てしまって、ウトウトというのとは違う感じに嵌っていたり、浮腫がひどくて、指も足も舌もおっきくなってます~。
この間の血液検査ではタンパク質が足りなさそうだったけど、腎臓は元気そうに見えたので、病院に行くより寝た方がいいかなという状況なのですが、稀少病のイベントにも行けないくらい、夜まで働いているのはイケマセンね(笑)
少しよい子にします。

会場にいけなかったので、こちらで、「稀少病、知ってますか?」とお声をかけてみたいと思います♪


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甲状腺と全身性エリテマトーデスの関係♪ 研究よ進め!

2011-02-02 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
明日ももう節分なんですね~。

今日はちょっぴり難しいお話です♪
ぜんぜん違うことを探していて、たまたまプロラクチンと全身性エリテマトーデス(SLE)の関係を書いた2001年の論文をみつけました。興味深かったので、メモです~。

プロラクチンというのは、甲状腺を刺激するTSHと同じように下垂体から分泌される性ホルモンです。妊娠中に高くなるので、高すぎると無排卵になったりするそうです。

SLEの患者さんには、高プロラクチン血症(HPRL)が起きている患者さんが20-30%いたよという報告でした。どうやら、SLEによって、免疫や炎症に関わるサイトカインがたくさん出て、そのサイトカインが下垂体を刺激することで、プロラクチンというホルモンが分泌されすぎるのだとか。神経ペプチドによる神経機能調節やドーパミンの代謝がうまくいっていないのが見受けられたと書かれていました。ほー。

同じようなことが甲状腺ホルモンについて言えることがあるかもしれないし、ないかもしれない。ドーパミンと言えば、甲状腺ホルモン不応症でも、TSHの分泌を抑えるため、ドーパミン作働薬のブロモクリプチンを使ってみる試験が進められたりということもあります。

この論文を読みながら、何年か前、稀少病だという診断がつづいて、しかもその病気の中でも稀な症状の出方がいくつかあるなかで、研修医が「なんだか稀な方、稀な方に進んでいくね…」と、つぶやいていましたが、その横で指導医が「でも、案外、もとはひとつだったりするかもよ。今は、わからないだけで。」なんて話していたことを思い出しました。

ややこしい話は別にして、ある研究では、SLEの患者さんを調べたら、36%に甲状腺疾患があって、その半分は甲状腺ホルモンに関係する抗体が陰性だったっていう話もありました。形はともかく、SLEの抗体とか炎症とかいうものが甲状腺に影響するというのは、めずらしい話じゃないのかもしれませんね。

SLEが根っこにあって他のいろんなものが起きているとか、もとは何かの遺伝子が変異していることが原因とか、ほんの小さな原因が、いろいろ連鎖して、いくつもの、こんがらがった病気のように見えているかもしれない、と考えると、たいへんな病気が何だかいっぱいある…という気分に押しつぶされないで済むような気がしたものでした。
もちろん、まだ具体的な仮説や試験方法が思いついたわけではないし、そこから治療のめどが立ったわけではないのですし、そもそも、わたしの場合、TSHは抑制は悪いものの、もとからそんなに高くないから、この論文が当てはまるわけじゃないのですけど、こういう意外なつながりがわかると、自分の病気もわかってくるかもしれない夢が出てきて、ちょっと元気になります。
「治療法がない病気」の気まぐれな症状とつき合うには気分って大事ですから~。

少しずつでいいから、研究が進んでいくことは大きな希望になると思います。

そうそう、今年も2月28日は世界希少・難治性疾患の日。日本でも企画があるようですね♪


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こんなに寒いのに、甲状腺が亢進してる?

2011-01-30 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
なんだか、豪雪だったり、鳥インフルエンザが出ていたり、火山が噴火したり、いろんなことが起きていますね。。わたし自身は、寒い、寒い…と、手足にまだら模様の網状皮斑(リベドー)が出ながらも、案外、元気にバタバタ暮らしてます♪

…というか、ちょっと元気すぎて、キケンな感じです(笑)

美容室で「髪の毛が急に伸びたね~」と驚かれるし、爪もなんだかすぐ伸びる。こんなに寒くて乾燥しているのに、手のひらにわりとすぐ汗を書くし、短睡眠でも暮らしてるし、立ち上がれば脈は120になるし、コートを着ずにゴミを出しに出られるし、お腹はすくし…。
こんな風に代謝があがっているのを甲状腺機能亢進症の症状っていいますよね~。

わたしの甲状腺ホルモン不応症の場合、バセドウ病とは違って、全身の代謝があがっているわけではなくて、「亢進」の出具合が場所によって、かなり違うわけですけれど。

ふつう、寒い時期には甲状腺の機能は下がりがち。真冬にこんなに亢進の症状がでるのは、久しぶりです。でも、ちょっとだけ忙しかったから、そのせいかな、と心当たりがあったり。

グッタリくたびれるとか、心臓がドキドキして気持ち悪いとか、気分的に焦燥感が出てくるとか、そういう不快な感じはあんまりないので、様子を見ているだけでいいんだと思うけど、心臓の負担や骨、腎臓、肝臓の代謝にはちょっとだけ目配りしておこうかなという感じです。

ここは…目標はのんびりと♪


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性ホルモン結合グロブリンの検査?

2010-12-28 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
もう今年もあとわずか。寒気がつづいてます~(><
暖かくしているつもりなのに、手先も足先もじんじんしてきて、キケン~!!

さてさて、今日はちょっとだけむずかしいお話です。
このあいだ、ちらっと触れましたが、前回の内分泌の診察を受けながら、画面の検査のオーダー票をみていると、性ホルモン結合グロブリン(sex hormone binding globulin: SHBG)の検査の依頼が出ていました。

甲状腺ホルモンも性ホルモンも、血液の中をタンパク質(グロブリン)と結びついて運ばれます。そして、そのホルモンが実際に細胞で働くには、タンパク質から離れた状態でなければなりません。甲状腺ホルモンで検査するFT3やFT4というのは、この「遊離(Free)」になったもの。
性ホルモン結合グロブリンというのは、性ホルモンの運び屋をしているタンパク質のようです。

「ホルモン結合グロブリン」と聞いて、サイロキシン結合グロブリン(TBG)異常症のお話かな?と思ったのですが、どうやら違うみたい。(TBG異常症は、甲状腺ホルモン不応症の親戚のような病気で、運び屋のタンパク質が甲状腺ホルモンと結びつきやすくなりすぎる病気らしい。)

先生に、「この値は何がわかるんですか?」と聞いたら、「あ、これは末梢の代謝を見たかったから」と説明されました。詳しくはまた今度になったのですが、甲状腺ホルモンの働き具合をみるようです。

甲状腺機能亢進症の人はこのSHBGが増えたり、低下症の場合は減ったりするようで、去年、発表された研究では、甲状腺ホルモンが増えると、間接的に肝臓で性ホルモン結合グロブリン(SHBG)がたくさん作らせるなんて話もあるみたいです。
甲状腺ホルモン不応症やTBG異常症の場合、末梢でのホルモンの働き具合のレベルをみる指標にすることもあるようです。

ちなみに、甲状腺ホルモン不応症は、亢進しているところと低下しているところがパッチワーク上に出て、しかも人によって違うらしく、代謝についても、いろんなタイプの検査します。
たとえば、脈拍、熱、基礎代謝、肝機能、腎機能、骨代謝、血中タンパク質、コレステロール…。

疾病対策研究会が編集した『難病の診断と治療方針2 改訂版』によると、甲状腺ホルモン不応症の「代謝状態は臨床的に判断するが、参考になる所見としては、睡眠時脈拍、Al-p、基礎代謝、ET/PEP、総コレステロール、CK、フェリチン、sex hormone binding globulin (SHBG)、尿中ハイドロキシプロリンなどがある」…だそうです。

ALP(アルカリホスファターゼ)はいろんな臓器と関係があるけれど、特に、肝機能と骨代謝(骨形成)がわかるみたい。
ET/PEPは心機能、CKは筋肉の代謝、フェリチンは鉄代謝と教わったような。尿中ハイドロキシプロリンも骨代謝(骨吸収マーカー)。
なにせ、いろいろ測るということで。

わたしの場合、安静時の呼吸から計測する「基礎代謝」は、同年齢の人の平均の10分の1くらいしかありませんでした。食べたタンパク質を分解してくれる肝臓も、肝機能低下の状態。じゃあ、代謝が低いかというと、腎臓や骨代謝は活発に働いているみたいです。。コレステロールもどんどん使われているみたいで低め。

そういうデータをまとめて、総合的にあまりに代謝の状態がよくないようなことがあれば、甲状腺ホルモンを足すようなことをしたりするようです。
さて、今回はどういう結果がでるのかなぁ。

先生が、何でまた、急にこの検査を入れようと思われたのかも、次回に聞いてみようと思います。春の学会にむけて、何か書いてくださるのかなぁ。。

治療にはどう反映することなのか、先生の説明を楽しみに待ってみようと思います。きっと経過観察なのだろうけど。
研究のためだけが目的、ってことだったら、受益者負担で検査費は病院で出してねってご相談するかしら。


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甲状腺ホルモンの感受性はきまぐれ~

2010-12-12 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
この間の通院のお話。
膠原病の外来のあとは、内分泌の外来に行ってきました♪

内分泌の外来では、毎回、喉にノギスをあてて、甲状腺の幅を測っています。
前回、甲状腺の幅は3.9mmくらいで、カルテには「no enlarged」(肥大はない)と書かれていたんですが、今回は4.1mm。あらら。
測定のノギスのあたり具合で多少変わるので、誤差の範囲かもしれないけれど、「no enlargedとは言えないですねぇ」と先生。「Slightly enlarged (ちょぴっと肥大)くらいにしてくださいー」とお願いしたら、そのままカルテに書かれました(笑)
それでも、2009年の春ごろに4.5cmくらいだったのと比べたら、ちょっと小さくなっています~♪

甲状腺ホルモン不応症の場合、ホルモンの量を調整する下垂体が、血液の中にあるホルモンをうまく受けとめられなることがよくあります。そうすると、下垂体が「ホルモンが足りない!」と認識して、刺激ホルモン(TSH)をたくさん出してしまうのだそうです。
TSHが増えると、その刺激で甲状腺が大きくなってしまうことがあります。

甲状腺が大きくなるということは、それだけ刺激が多い結果なので、腫瘍などができるリスクがあがることや、ちょっとした感受性の違いで症状が大きく変わってしまうことになるので、できれば避けたいことなのだそうです。

わたしの場合は、甲状腺ホルモンの量が基準値よりずっと高めなので、ふつうならTSHが0.01μIU/mlなんてなるべきところですが、不応症のせいで、TSHはまったく抑制されていません
それでも、基準値を越えるような重症ではなくて、このところは0.90-1.50μIU/mlあたりをウロウロしてます。

TSHはそんなに高くないから、甲状腺が大きくならなくてもよさそうなものなんだけれど、反応は気まぐれです(笑)
TSHが1.5くらいで甲状腺が小さくなっていたり、1.0くらいで大きくなっていたり、TSHの値と大きさはあんまり連動していないみたい。TSHの0.5くらいの違いは誤差の範囲かな~。むしろ、脈拍なんかとは連動してる気がしたりして。
TSHに対する感受性が変わっている様子です。なんでそうなるかは、さっぱりわかりませんけど(笑)

感受性といえば、TSHだけでなくて、FT3やFT4に対する感受性も、気まぐれです~。
前にも書いたことがありますが、2007年末に副作用の関係で、甲状腺ホルモンを抑える薬・プロパジールを急に飲むのをやめたとき、FT3が13pg/mlあたりまで上がって、心臓がバクバクして、数メートル歩くのもつらい状態になっていました。
でも、それから1年ちょっと経って、2009年の春に、別の甲状腺ホルモンを抑えるメルカゾールをやめて、甲状腺ホルモンを追加するチラーヂンで負荷検査をしたときには、FT3が16pg/mlくらいまであがっていたのに、そこまでは、つらくなかったのです。
基準値とあわないだけでなく、自分のなかでの反応もよくわからない感じです。
2007年は、退院直後で体力が落ちていたとか、膠原病の状態も不安定だったとかいうこともありますが、なぜFT3の値と症状がかみ合わないか、先生とときどき、仮説を考えてみるけれど、まだ、ナゾな状態。

今回の外来でも「何ででしょうね?と先生とお話したけれど、わからないねぇ、というお話になりました。
2007年はプロパジールを急に止めたから、反動が強く出たのかなぁ、なんて話もしたのですが、FT3の値は2009年の春の方が高かったので、何ともいえません~。
ときどき聞いてみて、何か仮説がひらめいたら、ラッキーです。

もし感受性が落ちていて、これからどんどん落ちていくんだとしたら・・・。

そう思うと、原因も食い止める方法もない病気だけに、とっても心配になってしまいます。でも、心配しすぎても仕方がないですね。「ほんとに感受性がどんどん落ちてきたら、悩みましょうね~」ということになりました。

甲状腺ホルモンの感受性と関連するのかな。
結果は出ていませんが、今回の採血で、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)というのがオーダーされていました。これは末梢の代謝に関わるものみたい。「次の外来のときには結果が出てるから、説明しますねー」ってお話でした。
どんな結果がでるのか、どんな説明をしていただけるのか、ちょっと楽しみです~♪


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甲状腺の外来では意外と…

2010-10-11 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
秋らしいいい天気♪
手首は痛いけれど、気分はいいです~!

さて、この間の外来、膠原病の先生ともいろいろお話したりしたのですが、その話は、また改めて。
膠原病の外来のあとは、内分泌の先生にお会いしました。

前回の外来は代診の先生だったので、先生にお会いするのはずいぶんお久しぶりで、「ご無沙汰です~」とお部屋に迎えられました。
そのせいか、外来がぜんぜん進まなくて、ずいぶん待ったので、ちょっぴり疲れていて、わたしにしてはめずらしく、ちょっぴり無口な外来でした(笑)

夏の間、暑かったし、忙しかったし、手が振るえたり、しんどかったりしたから、甲状腺ホルモンの値は上がっているんじゃないかなぁと思っていたら、意外なことにそうでもなかったです。先生も、あれ?って。
もちろん基準値は越えているんですが、わたし的にはちょっと低めかも。

甲状腺の大きさも、なんとなく小さくなっているような。幅を測る道具・ノギスが微妙にささって痛かったので、測り方のせいかもしれないけれど、触った感じもちょっと小さくなっている感じ。先生と、あれれ?と言いながら、ちょっぴり喜んでみました。

甲状腺ホルモン不応症の場合、甲状腺ホルモンが激しく働くわけではないものの、甲状腺刺激ホルモン(TSH)が高めのままになるので、その刺激でどうしても甲状腺が大きくなってしまいがち。甲状腺が大きくなって細胞が増えてしまうと、微妙な刺激ホルモン(TSH)の量や感受性の変化があったときに、反応する甲状腺の細胞が多くて、反応が大きくなってしまいます。だから、できるだけ大きくならないようにしたいということもあるのです。
今回のTSHの値は、いつもより低かったわけではないのですが、なぜだか小さくなっていて、歓迎♪

…もっともちょっとナゾは残ります。
結果は悪くないものの、暑かったり忙しいと甲状腺ホルモンがたくさん出るはずが、そうでもなかったり、疲労や手の振るえの症状があるのに、甲状腺ホルモンや内臓の反応は、そうでもなさそう、というのは、ちょっとナゾ。甲状腺の働きは、ずいぶん予測できるようになって来たかなと思うようになっていたけれど、いやいやそんなにシンプルな病気ではないよー!と甲状腺に反論された気分です。
やっぱり予測不能な病気ですね。

落ち込んでも仕方がないので、「とりあえず結果がよかったからいいや~」ということにして、今回の外来は、あまりたくさんお話しせずに終了しました~♪
冬に低下症の症状がでないといいなぁ。


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内分泌外来、甲状腺ホルモン不応症で説明がつかないところは・・・

2010-08-06 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
昼間は、外に出ると沸騰しそうな暑さですね。
窓辺にいるだけで光線過敏みたいな状態になったので、昼間は窓辺にもあんまり近づかないようにして、部屋の奥の方で暮らしてます♪

さてさて、先月の内分泌の外来は、代診の研修医の先生だったのですが、いろんなお話がおもしろかったです。
甲状腺ホルモン不応症RTH)の勉強はされていたけれど、いつもの先生でないので、わたしの場合はこんな症状が出るんです、という「おさらい」みたいなことをひとしきりお話ししました。
長くて、マニアックな話でしたが、おもしろかったです♪

まずは、甲状腺ホルモンに対して、甲状腺刺激ホルモンTSHが多いというのは、甲状腺ホルモン不応症(RTH)で見られる、一般的な形なので、「そういう病気なんです」ということで。
TSH不適切分泌症候群(SITSH)と呼ばれるこの状態は、下垂体が甲状腺ホルモンをうまく受容できないから、ネガティブフィードバックという、「甲状腺ホルモンが多いから刺激ホルモンは抑えといてー!」という機能がうまく働くなる状態です。
そしてカラダの部分によって、亢進・低下の症状の現れ方がパッチワーク状になることも特徴です。

●TSHに対して、甲状腺ホルモンが多い
一般には、脳下垂体から出る甲状腺を刺激するホルモンTSHが、甲状腺を刺激して、甲状腺が甲状腺ホルモン(T3やT4)を分泌します。それ以外に、バセドウ病のように自分のたんぱく質に対する抗体(自己免疫抗体)ができて、甲状腺を刺激することもありますが、わたしの場合、バセドウ病や橋本病の自己抗体は全部、陰性。(先生の触診で、橋本病っぽい感触…とつぶやかれましたが、何年も陰性です。)
甲状腺ホルモン不応症(RTH)というだけでは、説明がつきません。

甲状腺ホルモン不応症の場合、TSHが抑制されないので、たくさんあるTSHが甲状腺を刺激して、体積が大きくなる場合もあります。
甲状腺が大きくなると、同じTSHの量でも、甲状腺ホルモンが出やすくなることもあるようです。
でも、わたしの場合は、TSHは基準値内。甲状腺はときどきエコーで体積を測って、あまり大きくなったらアイソトープしようかと話しているものの、そんなに大きくはなってないようです。(そういえば、定期的にエコーで容量を確認するんですが、しばらくしてまないから、次の外来では聞いてみよ♪)

ということは、甲状腺が敏感(?)で、少しのTSHでも刺激されて、ホルモンが出やすい…ということなのかもしれません。内分泌の大御所の先生によると、TSHへの反応(過敏性)は人によって違うから気にしなくていいよ、という感じでした。

でも、わたしの場合、甲状腺ホルモンの量がTSHの量と関係なく上下していたりして、「君はなにに反応してるの?もしかして下垂体の命令を無視して、勝手に分泌してる?」という不思議な状態なのです。「甲状腺が独立して意思でも持っている感じだよね」と先生としみじみ。
昔、別の先生と「未知の自己免疫抗体か?」なんて笑ってましたが、そんなこともあるかも? 代診の先生からすると、「何に対する抗体か、わからないなぁ」ということですが、ホルモンを運ぶたんぱく質への抗体かもしれないし、転写因子かもしれない?

代診の先生と話していたら、ちょっぴり甲状腺の細胞をとって、活性化の様子をみてみたいかも、というお話も。ちょっと興味あります。
ちなみに、ネコの場合は、TSHのレセプターの突然変異という例があるようですけど、人間の場合もあるのかしら?
でも、首筋に傷がつくなら、見た結果「なんだか、細胞が活性化しているね」という程度のことがわかっても、あんまりうれしくないかも。前に書いた「研究?ケア?…外来でちょっとしみじみ」というお話ですね。
先生にとっては、甲状腺を包んでいる皮膚かもしれないけれど、女性にとっては、デコルテですからねぇ。必要なことは検査するのがいいかもしれないけれど、研究のためにキズが残るなら、よく考えて、ということかも。

●甲状腺ホルモンが同じくらいなのに、全身の代謝がどんどん変わる…
もうひとつのナゾ。
何年も前には、そんなに甲状腺ホルモンが高くないのに、手が振るえたりっていう亢進の症状が出てきたこともありました。副作用でプロパジールを急にやめた直後は、FT3が15あたりとか、そんな状態に跳ね上がり、ちょっと歩くのもつらいくらい動悸も手の振るえもけっこうひどかったです。でも、その1年後、T3負荷検査のときもFT3は10-15くらいの間なのに、動悸はあっても、割とふつうに生活してました。
…つまり不応の状態が年々、進んでいるということ?

甲状腺ホルモン不応症(RTH)って、大人になって初めて症状が出るという場合もありますが、遺伝子の変異が原因であることが多くて、大人になってからこんなに変化するんだったっけ?というのは、うまく説明がつきません。

この数ヶ月でも、甲状腺ホルモン自体はほとんど値が変わらないのですが、2月ごろにはとっても低下の症状で、6月、7月には手が振るえたり眠りにくかったり亢進の症状が強く出ていました。
バセドウ病でも、夏には症状が強くなりますが、甲状腺ホルモン自体も増えるんです。甲状腺ホルモンを運ぶタンパク質が、暑いとホルモンを手放して活性化した状態になりやすくなるということも多少はあるようですけど。
わたしの場合は、同じ甲状腺ホルモンの量なのに、ホルモンに対する感受性が強くなったり弱くなったりしているということらしいけれど、それがナゼ?というのもナゾのままなのでした。
代診の先生も具体的なイメージがあるわけではないようでした。

これまでの何年か分の値をみながら、あーだこーだと話をしながら、ホルモンを運ぶタンパク質や転写因子に関わる遺伝子が変異してたりする、というのに、一票!というお話でした。

もし遺伝子の変異がわかれば、その遺伝子への標的薬って作れるんだよ、と先生は励ましてくれました。確かに、ガンやリウマチのお薬は、このところ一気に進化しましたものね!
ただ、甲状腺ホルモン不応症の症状は、一般に数年しか生きられないとかいう深刻さでなく、変異も人によってバラバラ。簡単に標的薬ってできなさそうです。でも、「治療薬がない」という状況の中では、ちょっと夢のある話だと思います♪

遺伝子の変異の位置や症状の出方などが人によってバラバラな病気だけに、きちんと統計的に分類したり解析していけるような方向になるといいなぁと思います。
先生が研究されるなら、協力しますよー!とお約束して、外来はおしまいになりました♪

「こんな例は見たことありません。国宝くらいめずらしいですね。」と、感嘆されていました。国宝より少ないと思います。「めずらしい」と連呼されても、凹まなくなっている自分も発見しました。
若い先生が、甲状腺ホルモン不応症に興味を持って研究してくれたら、ほんとうにうれしいと思います。

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病気の報道で、誤解が積み重なることってない?

2010-08-01 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
病気の印象って、けっこうささいなところで決まるなぁと、最近しみじみ。

今朝は、「愛内里菜、引退理由を告白…甲状腺の病気」という報道がありました。
デイリースポーツでは「持病である甲状腺の病気に加え、めまい、過呼吸症候群など度重なる体調不良が理由」と報道されているので、甲状腺の病気だけが理由じゃないんだろうと想像しますが、こういう報道をされると、甲状腺の病気って、たいへんだなぁという印象ができちゃうんじゃないかなと思います。
いや、簡単な病気だという意味ではなくてね。

甲状腺の病気にもいろいろあって一概に言えないかもしれないけれど、何の甲状腺の病気かも説明しないで、それだけが理由で「休養」じゃなくて「引退」を選択したようなイメージを作られた困る。

たとえば、バセドウ病の人が、検査や通院、手術のためにお休みをくださいって上司に言うとき、「実は甲状腺の病気なんです」って言ったとき、上司が「辞めた方がいいんじゃない?」なんて言われたり思われたりってことが起きかねないんじゃないかと心配です。もちろん、バセドウ病ではストレスや過労がよくなかったり、疲れやすかったり、患者としてはつらい症状もあるけれど、ちゃんと治療している場合は、たいていの人がコントロールできる病気です。(わたしは残念ながら、例外だったけど(笑))

けっこう深刻な影響だと思うのです。

サザン・オールスターズの桑田佳祐さんも、食道がんを公表しましたね。これは、ステージIという転移のない状態だったみたいで、内視鏡での手術をするというお話もありますが、これについても、報道によっては開腹手術をするとか、まちまち。よくわかりませんね。
この報道で、所属事務所のアミューズの株価は、1%以上下がったそうです。それでも、長い目でみると正直な報道がいいと思うのだけれど。

そういう「大人の事情」があるからかなぁ。
「回復の傾向を見せていたが、○日、病状が急変し、○日に再入院したという。 」とか、「初期のがんがみつかり治療をしていたが、治療のかいもなくなくなった」とか、いう話、ときどき聞くのですけれど、患者さんにしたら、そんな話を聞くと、「調子よくなってきたと感じるけれど、わたしは大丈夫かしら。」とか、「初期のがんと診断されたけれど、わたし、死ぬのかしら」と思ってしまうのではないかしら。
よくよく聞いていると、実際に回復していたわけでなくて、緩和のお薬が非常にうまくいっていた、とか、初期のがんだと思っていたのに、よく検査したら転移がみつかった、とか、そんなことだったりすることもあって、それは世の中に間違った理解を広げていることになるんじゃないかなぁと思ったりします。

患者からすると、周りの人の「正しい理解」って、ほんとに重要なのです。
報道するときは、頼むよ・・・と思うんです。

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甲状腺薬チラーヂンは夜、飲むのがいい?

2010-06-27 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
雨がしとしと。息の詰まるような湿度は苦手ですが、ゆるくエアコンの効いた部屋で雨音を聞いている分には、好きな季節です♪

甲状腺に朝のコーヒーはよくない?という話を、米国甲状腺協会のマリー・シャモンさんから聞きました。

カルシウム剤、鉄剤や食事と一緒に甲状腺薬(チラーヂン)を摂ると、吸収がよくないというレポートがあったこともありますが、コーヒーもT4の吸収を25-57%もさげる、という報告が2008年にあったようです。(Thyroid. 2008 Mar;18(3):293-301
朝のコーヒーを飲むのを止められないなら、夜、チラーヂンを飲んでみたいと主治医に話してみるのもいいんじゃないかなぁと言われました。なるほどー。

チラーヂンは、朝、起きたてのときにコップ1杯のお水と一緒に飲んで、食事は30分しないのがいい、という報告はずいぶん前から言われています。

実は、わたし自身はチラーヂンは飲んでいないのですが、バセドウでアイソトープ治療をした後、甲状腺機能低下症の治療で苦闘しているあやっぺさんが、最近、チラーヂンの分散服用(朝昼晩と就寝前)に挑戦するという話を聞いて、そういう例がないかなと思っていたところだったので、ちょっと興味を持ちました。

甲状腺ホルモンの中でも持続の長いT4を補助するチラーヂンは、持続性が長いのだから分割して飲んでも意味がないという先生もいます。
でも、食事の干渉を受けているという説によれば、就寝前に多めに服用するようなやり方も有効な例があるかもしれませんね!
ちなみに、活動性の高いT3のチロナミンの場合は、夜飲むと、眠れなくなったりするので、日中に分散して飲む形がいいようです。

ある研究者によると、夜、チラーヂンを飲むメリットは3つ。
1)チラーヂンを飲んで30分は食事を避けたいところ。就寝前はそれを気にする必要がない。
2)夜は腸の動きが緩やかで、吸収も穏やかになる。
3)T4から活動性の高いT3への変換は、夜の方がさかん。
(Clinical Endocrinology 66 (1), 43–48)

確かにメリットがある可能性もありそうです。

チラーヂンについては、意外と、薬を飲む時間帯を気にしている先生は少ないような気がするから、外来のときに、論文の抄録のページをプリントアウトしたものを持って行って、「先生、こんなの見つけたんですが、夜、飲んでもいいですか?」と相談してみるのがいいのかもしれませんね!

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内分泌の外来。ワソランも、ジェネリックのベラパミル塩酸塩錠40mg「タイヨー」に

2010-04-25 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
あいかわらず、夏みたいな天気になったと思ったら、翌日には冬になるような毎日。時差がないけど、飛行機でグルグル海外出張しているみたい(笑)
今日くらいなら、ヨーロッパの夏みたいですごしやすいんですけど、こんな日はつづきませんね~。

へんな天気のせいか、この数週間、調子に乗っていたせいか、このところ、朝起きたらインフルエンザの時みたいに手もひじも足も痛い~!痛み止めを飲んで、暖めながらゆっくり動かして、やっと起きてる感じです。熱はないのだけれど、皮膚症状といい、これ以上、調子に乗りすぎたらダメかな。
ゴールデンウィークが近いので、あんまりひどかったら、ぎりぎりになる前に先生に連絡をするか、整形外科にいくかなぁと思うのですが、まだ大丈夫そうです♪

さて、この間の外来。膠原病のあとは、内分泌に行ってきました~。
お部屋に行ったら、はいっ、と担任の先生が成績表を渡すみたいに、血液検査の結果を印刷してわたしてくれました。
甲状腺ホルモンの量は、もちろん異常値ですが、わたしにとってはちょうどいい具合みたいです。
この間、爪がよく割れたのでオーダーしていたカルシウムの検査も血液検査&検尿も。カルシウムがよく溶けてしまうのに、作る方はのんびり、という体質なので、亢進の具合を確認してみようということだったのですが、爪が割れていた頃からもう半年くらい経っていて、今は、何ともないんじゃないかな(笑) 結果は時間がかかるので、次の外来までわかりません。

そして、ドキドキの頻脈を抑えるための、カルシウム拮抗剤「ワソラン」もジェネリックで処方してもらいました。
ベラパミル塩酸塩錠40mg「タイヨー」。主成分が同じなだけでなく、パッケージもそっくりです(笑) シルバーのシートに青字で文字が書かれていて、錠剤も黄色。
 「ワソラン」の形状:黄緑色の錠剤、直径7.2mm、厚さ4.0mm。
 「タイヨー」の形状:淡黄色の錠剤、直径7.4mm、厚さ4.3mm。

たしかによーく見ると色がちょっと違うのと、ワソランよりちょっと大きくてコロンとしているように見えます。でも飲みにくいってほどでもないです。
味は…どちらも糖衣で、違いはわかりません。
効き方は……よくわかりません。このところ、血圧は上がったり下がったり不安定で、それが「タイヨー」に変えたせいなのか、天気のせいかというと、まず天気の方が疑わしい(笑)

価格は、ワソランが7.10円、タイヨーが6.40円。
日本人が10円ずつ医療費を削減したら10億円の節約になると考えたら、この違いはあんがい侮れないかも~。
ずっと飲んでどうなるか、ちょっとゆっくり様子をみたいと思います♪

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具合が悪くて、内分泌に行ってきました(汗)

2010-02-18 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
毎日、寒い寒いと書くのもどうかと思いますが、でも……寒いですね~。

実はこのところ、頭がぼーっとしてます。
膠原病の、熱っぽい感じというより、一日中、寝起きみたいな状態。
目がまわったり、頭がぼーっとして、いわゆる不活発な状態になってます。お仕事でも「あれ、何をしないといけないんだっけ?」なんてわからなくなったり、話をまとめて説明するのもうまくいかないし。おうちに帰るとウトウトと寝てしまって、かえって夜更かしになっちゃったり。

これはウツぽい?とも考えたのですが、眠れない、食欲がないという感じもないので、もしかしたら代謝かなぁと内分泌の先生にご相談してみました。「あまりに頭がぼぉっとするから、寒い時期だけでも、チラーヂンを飲むとかご相談できませんか」とご相談。

「つらいそうだし…お待たせするけど、お会いしましょ」と言ってくださったので、昨日、さっそく行ってきました♪

意外に早く呼ばれたので驚いていたら、「今日は寒くて、来なかった人が続出だったんです~。ラッキーですね!」と笑顔で迎えられて、ほっ。

先生は、何かのはずみで、実際の甲状腺ホルモンの量が急減したんじゃないかと心配したようですが、検査の結果はそんなこともないみたい。
わたしの「甲状腺ホルモン不応症」の場合、ホルモン量だけではわからない部分もあるのですが、これまでの経過からすると、極端にひどいわけではないようです。

先生としては、せっかくこの2年くらいガマンして微妙なバランスがとれている甲状腺ホルモンのバランスを、お薬で壊してしまうのは、かえって負担の方が心配、だから、薬を飲むのは反対というお立場でした。

そうだなぁ、と思う部分と、でも、今、けっこうツライから、ちょうどいいわけじゃないもん!と思う部分と半々。わたしとしては、うーん、となってしまいました。

例えば、軽い体操をすることで、カラダが活性化することもあるから、ゆっくり大きな筋肉を動かすような運動をしてみたら?と薦められたり。
「この間、高齢者向けの体操教室を見学してきたけれど、一緒にやってみたら、ゆっくりした動きでも筋肉を動かすとけっこう、温まってきてね。」とご自身もカラダの調子のよくない先生なのに、いろいろ実演してくれました。

それから、タンパク質の代謝が高いのか肝臓が働けていないのかで、血中のアルブミンが下がっていっているから、低脂肪・高タンパクの食事をしてみるのはどうだろう、というお話も。

先生が一生懸命話してくれるのはうれしいけれど、でも「はい、そうします」って言えなくて、ボーッとなってました。

そしたら、ふと言葉を止める先生。
「…あなたはよくわかっているんから、やれることはやってるよね。たいへんな病気をいくつも抱えていて、つらいから来ているのに、酷な話をしてると思うけど…ごめんなさいね。」

そんなことを言われて、思わずウルウルになってしまいました。
先生にティッシュを箱ごと渡されて、ずびっ。

けっこうハードな告知でも泣いたりしなかったのに。

説明を理解できても、受けいれられてないってことを、どう伝えたらいいかわかんなかっただけに、ほんとに力が抜けたのでした。

結局、「ラジオ体操みたいなこととか、ヨガみたいな運動はまじめにつづけてみようかな」ということと、夜にウトウトしてしまっても、とりあえず寝る時間にはしっかり寝られるように、デパス&マイスリーを使い分けてみる、ということになりました。

ちなみに、メラトニンは不整脈を起こすことがあるので、やめときましょうと言われました。へー。
メラトニンは、体内時計を整える脳内成分でもあるので、比較的カラダへの違和感が少ないと言われているものですし、アメリカではサプリメントのように薬局でふつうに買えます。もともと人体にあるホルモンなので、製薬会社が特許を取れない(採算が取れない)、ということから、免疫を刺激するとか、それで発ガンにどう影響するのかとかいう研究はなかなか進まないのが残念なオクスリです。
免疫機能を刺激すると言われているので、どっちにせよ、わたしのような免疫疾患系の人は避けておいた方がよさそうですけど。

あとは、デパスは、カラダをリラックスさせるのですが、リラックスということは筋弛緩させるので、低下の症状があるときには、カラダを冷やすかなぁと言いながら、それは自分で調整してみてください、というお話でした。

抱腹の外来の次には、ウルウルの外来(笑)
このあとも、お話がつづくのですが、つづきはまた改めて。

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膠原病の外来にも行ってました~

2010-02-17 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
積もらなかったけど、昨夜も雪、今夜も雪になるかなたなんて言われてます。
寒いですー!

さて、先月の外来。内分泌、皮膚科のあとは、膠原病に行ってきました。

お部屋に入ったら、先生は背もたれにもたれて、ゆったりモード。検査結果がよかった証拠です(笑)

調子よさそうだねー、と先生が笑顔だとわたしもうれしい♪
前日まで風邪っぽかったりもしたのですが、検査結果をみると、白血球や炎症反応はあんまり動いていませんでした。

ふしぎですねー!と話していたら、「カラダの全体の調子がいいときは、ちょっと何かあっても、ガタガタっとこないで、戻るんだよね」と先生。
そうかも…。調子が悪いと、風邪でも寝不足でも、小さなきっかけで高熱が下がらなくなったり、紅班の大群がでてきたりしてました。
今はそこまで発展しない感じ♪

聴診をしたあとは、つらつらと雑談です。

「なんかおもしろい話ある?」「えー、おもしろい話も儲かる話もないですよー。」なんて話から、最近、何をしてるとか、新しい治験の話や、共通の知ってる先生が結婚するらしいね!とか、原稿の締切ってつらいって話(笑)とか、自分の膠原病とはあんまり関係ない話をして、外来はおしまい(笑)

どさくさで、何か役に立つことがあるなら、儲からなくてもいいから(笑)声をかけてね、と言ってもらって、しあわせに外来は終わりました~。

抱腹の外来でいいのか!?というツッコミもあるけど、時にはツライ外来もあるだけに、こういう外来があるのも心が折れないには貴重なのです♪

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内分泌の外来は、地道な話で・・・

2010-01-19 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
すっかり寒い日がつづいていると思ったら、この数日は、ちょっと寒さがゆるんだでしょうか。
恒温動物かどうか自信をなくしているわたし(笑)、寒いと体温が低くなります。体温が下がったら、痩せないよ~。

でも、低体温にも負けず、先週は、3科外来、がんばって行ってきました~♪
早い時間に病院に着き、23Gの針でゆっくり採血をしてから、2時間くらいお茶をして…(笑)

最初は内分泌です。

部屋に入ったら、「あら、痩せた?」と聞かれました♪ うふふ、「太った?」といわれないために、ダイエットを頑張った甲斐がありましたー。でも実際は、体重は前回の外来より増えてます(涙)12月に体重が急増、年が明けてから急に痩せたので顔が小さくなっているだけかもしれません。
太ったと言われないように!と頑張っていたので、逆に、痩せた?と言われてので、思わず、正直に白状してしまいました(笑)結局、カルテには体重変動の詳細を冷静に記載されてしまいました。あはは。

不応症で、食欲が進む亢進症の症状と、体重が落ちにくい低下症の症状が重なることもあるから要注意。
先生としては、太れば年齢とともに血圧も上がるし、肝臓の代謝が落ちているだけに、体重が増えて脂肪肝になるのをまた心配されていました。気をつけますー。でも、サプリでタウリンを処方するより、まずは食事のコントロールをしてみてね、と言われてしまいました。

体温がどうにも上がらなかったことも、「肝臓の代謝が落ちてるせいだと思いますか?」と聞いたら、「そうだと思う」ってことで。
カラダのなかでも特によく熱を発する肝臓があまり働かないから、体温が上がりにくいということじゃないか、ということで、これまでの検査結果とは合致する話だね、ということでした。
「そうは言っても、つらいねぇ」と先生。何か処方があるかと思ったら、「レッグウォーマーとか手袋、マフラーは必須。暖かい格好をしてね。」だそうです。田舎のおばあちゃんみたいに、寒いなら…といっぱい着込んでなさいって、ある意味、シンプルでわかりやすいですけど(笑)

そうそう、このところ、爪がよく割れるのですが、これも、やっぱり骨を溶かす代謝は亢進、骨をつくる方は不応なので、カルシウムが足りなくなりがちという、わたしの不応症の出方と、つじつまは合うようです。

カルシウム剤が出るのかと思ったら、こちらも「チーズかなぁ、でもチーズは塩分が多いから、取りすぎはよくないし。血圧をあげないためには、塩分も控えめがいいから。魚介ばかりじゃヨードも増えるしね。」と、先生がつぶやいていて、「そうだ、シイタケがいいよ」ということでした~(笑)
シイタケは、ビタミンDが多い食品。ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を手伝います。魚の油やバター、干しシイタケ、しめじに多く含まれるようです。繊維も多い干しシイタケはお勧めみたいでした。
十二指腸潰瘍やっているから、あんまり食物繊維を取ると、お腹を刺激しちゃうんですけど、ま、ほどほどに、ということで~。
そうはいいつつ、先生は、骨代謝の検査のオーダーをそっとクリックされてましたけど。

甲状腺ホルモン不応症というのは、ほんとうにこうやって、こつこつとカラダに負担をかけないような形で対症的に対応するのが王道ということみたいです。
ときどき、じれったくなって、えいっと強い治療に進んでほしい気もしますが、基本的に、治る病気でないだけに、お薬による腎臓・肝臓などへの負担も含め、自然にカラダへの負担が少ない方法から地道に考えるのが、この病気の基本みたい。やがては、いい治療法がみつかって、もっと積極的にコントロールできるようになるかもしれないけれど。

病気の細かい質問をいろいろしてたら、「お願いだから、あんまり根詰めないでね。夜更かし、寝不足もやめてね。」と念を押されてしまいました(笑) あれ、ばれてる!??? 「のんびり~」は、何年経っても目標のまま~♪

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