「魂の写真 vol.94」
小学4年生の授業で扱いたい資料が下にあります。
（1945年 長崎、撮影者 ジョーオダネル）
死んだ妹をおんぶ紐できつく結わい焼き場にやって来ました。
軍人顔負けの直立不動です。
妹が焼かれている間、この姿勢は変りません。
ただ一点、少年の唇には血が滲んでいました。あまりにもきつく唇を噛みしめていたからです。
すると急に彼は回れ右をしました。
そして、一度も振り返ることなく、長崎の焼け野原に消えて行きました。
（歴史資料集から引用させて頂きました。）
撮影者は、アメリカの元軍人ですが、数年前の８月９日にお亡くなりになられました。ご冥福をお祈りします。
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「塾帰り vol.93」
先日バスの中で、塾帰りの二人の女の子に出会いました。
小学生です。
夜の九時半ごろだったと思います。
どうみても付き添いらしき大人の姿が見当たりません。
すると、人通りのかなり少ないバス停で下車。
そして、そのバス停にもお迎えはありません。
よそ様のことですから、余りとやかく申しません。しかしながら、
その後なんらかの事件に巻き込まれたとしても、何ら不思議では
ない状況を考えると、とても心配になってしまいました。
一昔前であれば、「夜遅くまで勉強して偉いねぇ。」的に許された
かも知れません。しかし、今の日本は一昔前の日本ではなく、
一昔前の「どこかの国」に似ています。
事件が起こってからでは、全てが台無し。
勉強も大切ですが、最も大切なものを失ってはなりません。
最期に、こういったオチをつけるのは卑怯で無粋ですが、
ウチでは最終コマ終了後、希望があれば、全ての生徒を
車で自宅まで送り届けます。
アピールではなく、ただ送りたいから送っているだけの
ことなのですが、送り届ければ、不要な心配はしなくて
済みます。ですから、私はスッキリした気持ちでいつも
帰宅できます。
私が地元で塾を開いたということは、こういうことでも
あります。
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「春の七草 vol.92」
春の七草とは少し気が早いですが、中学受験でも出題されそうですね。
もちろん、ごぎょう・はこべ・ほとけのざ・すずな．．．．．．．のことですが、小中高生にキチンと七つ言えるか試してみると、全部いえる子は、全体の５％位ではないでしょうか。
以前の職場でも、意地悪！？な上司が事あるごとに、部下にそれを試していましたが、全部いえる「大人」は全体の５０％位だったように記憶しています。
言えたから何だといえばそれまでですが、言えたとするならば、日本の文化の一片を理解したことになりますし、季節によって自生する野菜の特性を七つ理解できたことになります。
つまり、七つ言えればその何倍もの知識を得ることができるということになります。
ですから、「春の七草」については、授業でも折に触れて話すことにしていますが、授業よりもご家庭での啓蒙がもっとも身近なことですので、お子さんにとくと説いてあげるのは、授業よりも効果的であるのは言うまでもありません。
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ネットをしていたら、みんなの名言集という著名人の名言を集めたページに出会いました。
例えば、こんな方の名言もありましたのでご紹介します。
私の一番の仕事はこの子の母親であることです。（ダイアナ妃）
いかにも母親らしい優しさに満ちた言葉です。
発想のいやしい私には、到底マネのできない表現ですね。
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「教えない勉強 vol.90」
今、振り返ってみると、講師になりたての頃は、場当たり的な指導が非常に多かった様に思います。第一志望に合格するためだけの指導とでも言いましょうか、出題されるであろう問題を拾い集め、対策を講じる。確かに、合格率は上がるものの、生徒自らが考えて、研鑽を積むといった習慣づけの面においては、とても悔いが残ります。勿論、短期的にお預かりしている生徒には、前者の様な指導が最も合理的なのですが、低学年から指導するならば、後者の様な指導法を試みなければ、嘘かなと．．．
現在、指導面で重んじている三つのことがあります。それは、許される限り授業を脱線し、様々な見解を示したりしながら、知識の幅を広げてあげること。そして、自宅学習の管理指導をすること。最後に教えることを極力制限することになります。
中でも三つ目の「教えない勉強」ですが、これは実践するとなると非常に難しい指導法と捉えています。なぜなら、生徒自らが考えていく過程の中で、結論を導き出せる様な教材や講義を提供することになるからです。また、こういった指導は、一朝一夕には、完結しませんので、こちらも根気よく接せねばなりません。更には、生徒の知識の幅や思考力は、日に日に向上しますので、教材も独自でなければなりませんし、同じ内容・単元を教える授業であっても、一律のものであってはならず、臨機応変な対応が必要となります。
こういった講義を通して、生徒の考える習慣が調い、答えを導き出す為の試行錯誤ができるようになれば、しめたもの。偉そうに語る指導者など余り必要がなくなります。
塾を巣立った後でも努力できる生徒を輩出することが出来れば、その生徒を取り巻く環境にもきっと良い影響があるでしょうから、教えることには、重責が圧し掛かります。
地域ＮＯ．１の高校進学実績を誇る教室ですが、本当に重要視していることは、もっと長期的なことになります。
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