京漬物近清の九代目日記

毎日、お店や九代目の周りで起こった事、九代目からのお知らせ等を日記形式でお伝えしていきます。

お気に入りの洋食屋の続き

2007年09月29日 | Weblog
二軒目は本当に判り難いところにあるんですが、間之町松原下がった所に有る板前洋食「弥生」

ここ十数年、11時から3時までのランチのみの営業、店構えは普通の民家で、古びた「お気軽板前洋食弥生」と書かれた小さな看板が有るだけ、ただ「独特洋食」と添えられたキャッチコピーが只者ではない雰囲気を漂わせている。

営業中の札も無く、入り口は固く閉ざされたまま、おそるおそる扉を開くと、完全なオープンキッチン、いわゆる浜作スタイルの白木のカウンターと、日活の渡り鳥シリーズに出てくる場末のバーのような狭苦しいBOX席、そしていつも不機嫌そうな顔の老夫婦が席数にしては広い厨房で太極拳のようなスローでは有るが的確な所作で注文をこなし、ホールにはどう見ても飛田新地のやり手婆然としたおばさんが邪魔臭そうに、お水を入れたグラス片手に注文を取りに来る。

一見さんが来ると露骨に無愛想に成るのは京都独特の人見知り、警戒感からだろうか?

汚いメニューには様々な料理名が並ぶが、常連の大半が、お昼時の混雑時はランチを頼む。

ここのランチは日替わりではなく定番で、ビフカツ、ハンバーグ、魚フライに少しずつだがケチャップで味付けしたマカロニ、ポテサラ、キャベツが添えられライス付きで630円、ご飯が大盛だと100円増し、味噌汁も100円増し。

面白いのが、このランチの注文が皆勝手と言うか様々で、私が過去聞いただけで「らんち」(まあ是は普通)
「日替わり」(日替わりじゃないけどこう頼む人多い)
「ろくさん」(多分値段から来ているんだろう、「ななさん」ってのも有ってどうやらご飯大を指すようです)
「やよい」(まあ店名で呼ばれるほどポピュラーって事)
「定食」「弁当」「いつもの」「ミックス」「それ」(カウンター越しにずらっと用意された定食の皿を指して)
「揚げ抜き」(是は余程の常連なんだろう、魚フライとビフカツが抜いてあってその代りに豚の照り焼きとロースハムがついていた)

繁忙時注文するのは主人に睨まれるのを覚悟しなければいけないが、ミンチエッグ、トンカツ、チキン照り焼き、ステーキ、ハンバーグ、エビフライ、カツサンド、ハムエッグ、ハムサラダなんかの王道の洋食メニューがずらっと並ぶ。

僕は密かにここのポークチャップは絶品だと思っている。

そしてランチを頼まなかった常連が頼むのが、カレーも有るが、やはり焼きライスシリーズ。

焼き飯、チキンライス、ハムライス、オムライス、インデイアンライス、海老ライスなどなど大将が大きなフライパンを両手で振り回すように作る姿は壮観。値段は概ね600円前後、
オムライスの大盛が確か730円だったと記憶するが、かなりの量で、私でも一人で全部食べると苦しくなる。

そして名物が弥生ライス、ケチャップライスの上にハムや葱を入れた玉子の薄焼きを乗せた物でお値段は630円、シンプルですがあ~是が街の洋食ってしみじみと感じさす。

私が好んで注文するのはインデイアン(ドライカレー)の弥生(730円)、薄味なので、少しだけウスターソースを垂らし、上品にではなく、齧り付く様にががっとかっ込むが、本当に美味しい。

又少し面白いと言うか変わっているのが弥生特製ハヤシ、注文後牛の肩肉、玉葱をスライス、ざっとケチャップとデミグラスで炒めたハヤシと言うよりもビーフストロガノフチックな一品、でも玉葱もお肉も煮込まれていないので其れも違うか?

僕は味付けが甘口なので苦手だが、私の知り合いは、是はここでしか食べれない、独特洋食の意味が判ったと、嬉々としてかっ込んでいる。

あ~書き込んでいるうちに頭は弥生の洋食になってきた、でも土曜日は休みなんだよな~、ちなみに土日祝日は休み、平日も月曜日、水曜日はたまに休んでいるし、月の内半分ちょっとの営業、まあ大将はもう働くのしんどいんだろう。

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