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民主党Q&A「子ども手当創設で手取りが減る世帯があるのでは?」テキスト化

2009-08-15 00:47:33 | 政治

民主党HPに出ている民主党Q&Aの動画をテキスト化しました。

出演:鈴木寛、長妻昭、福山哲郎

(鈴木)

今まで、日本の国というのは子育てに関して経済的、時間的、精神的な負担をそれぞれの家庭にとりわけお母さんにかけすぎてきた。そのことが少子化にも繋がっている。そのことをなんとかしたいという思いで子供手当てを創設しました。

まずは、1年目は全ての子供がいる家庭に1万3000円を支給していきますが、この間に関して、それ以外の家庭の負担が増えるという事はございません。
2年目には様々な扶養控除とか配偶者控除をあわせて、更に2万6000円を支給できるように制度改正をしていきます。

この中で、扶養控除や配偶者控除の廃止で自分の負担はどうなるんだろうか?と、心配の声が聞かれますが、その辺について説明をお願い致します。

(福山)

まず一つは、ここ数年に父親が解雇されたりして子供が学校に行けなくるとか、就学援助を貰う家庭が増えてきているとか、修学旅行に行けない子供が出てきているとか、そういう状況があちこちで見られます。また、家庭の所得によって進学できないというような状況が見受けられる中、社会全体でこの国の子供に学びの機会をなんとか作っていきたいというのが我々の元々の考え方です。

ですから、配偶者控除を無くしていって手当てにするということで、一部の方には若干のご負担とご理解を頂かなければいけません。負担が増えるのは、現役世代、65歳未満の専業主婦で子供がいないご家庭です。全体で言うと、世帯のうちの4%未満と言われています。

(鈴木)

つまり、共稼ぎの方は変わらないんですけれども、専業主婦のご家庭の一部については月額1400円程度負担が増えることになります。月額1400円の負担の結果、お子様一人当たり2万6000円が支給されるわけですから、そうした方々が将来、日本の社会を背負い、納税をすると。

(福山)

専業主婦でお子さんがいないご家庭になんとかご協力を頂きたいというのが我々の想いですので、ご理解を頂きたい。

この話が出ると、公的年金や老齢者控除をどうするんだと聞かれるんですが、我々は公的年金を現在の120万から140万に拡大をしようと思っていますし、老齢者控除の50万は自民党政権が廃止したわけですが、ここは復活させますので、色々な誤解がありますがご安心をいただければと思います。

(鈴木)

つまり、20万と50万で70万円控除額が拡大しますので、結果として65歳以上の夫婦年金需給世帯は手取りが増えるという事になります。

あとは、皆さんからご意見を頂いて、不妊治療をされている方や、子供が欲しいのに産めない人はどうなんだという声を頂いておりますが、我々は不妊治療に関して、経済的負担を軽減する方策を検討していますし、現在、その大前提である産婦人科が崩壊をしているわけですから、それを食い止めます。そして、不妊治療の技術自体を高度化していくことに我々は予算をつけて資源投入をしていきたいと考えています。

それから、私達は高校の無償化にも取り組んでいるわけで、実はこれは既に参議院では可決をしておりますので、衆議院で過半数をいただければ、速やかに来年の4月から実施できます。家庭の経済的事情で公立しか受けられないというご家庭も増えているわけですけど、まず公立については無償化、そして私立については授業料のうち12~24万円の助成金を出すことで、安心して学んでいただくということをやっていきます。

(福山)

ただ、この時に注意して頂かなければいけないのは、学費の助成をするから、それを学校に払わないで保護者の方が他の生活費に回したり、他の事に使ってしまい、結局学費の支払いがされないんじゃないかとう心配の声がありますが、そこはどうしたらいいですか?

(鈴木)

今回の国会で提出した法案では、教育費にしか使えないように授業料を納付する時に申請手続きを併せて行なうという形を取りましたので、他の費用には絶対に使えないという制度にして法律を提出しておりますのでご安心をいただきたい。

それから、そもそも高校の授業料が無料でない国というのは、先進国では日本以外には無いんですね。そうした世界の標準にあわせていきたいということで、我々は是非取り組んでいきたいと思っております。



2 コメント

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つまり・・・ (yo-ru)
2009-08-15 02:38:56
「子ども手当て」構想が既にターゲット層とズレていることについては民間シンクタンクによる検証で指摘されていますが・・・。

「授業料が無料でない国というのは、先進国では日本以外には無いんですね。そうした世界の標準にあわせていきたい」

各国の状況にもよるのだと思いますが、中・高等教育に関する制度上の違いもあります。 ヨーロッパの複線形教育と日本やアメリカなどの単線形の差もあれば大学就学率の影響があります。
そのあたりを無視して、制度の表層部分を抜き出しての主張には疑問が残りますね。
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増税になる世帯はずっと多い (ゆうくんパパ)
2009-08-15 14:20:32
民主党の子ども手当の最大の問題は、増税と抱き合わせだということです。
福山さんは、増税になるのは「子どものいない」「専業主婦世帯」だけで、「4%未満と言われています」と説明していますが、誰も「言われて」はいません。言ってるのは民主党だけです。
だって、増税になるのは、「専業主婦」だけでなく、年収103万円以下のパート世帯も増税です。「子どものいない世帯」だけでなく、「大学生などの子どものいる世帯」も増税です。独身者や共働きでも、親を扶養していたりすれば増税です。
増税になる世帯は12%以上という試算も出ています。
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