あめ~ば気まぐれ狂和国(Caprice Republicrazy of Amoeba)~Livin'LaVidaLoca

勤め人目夜勤科の生物・あめ~ばの目に見え心に思う事を微妙なやる気と常敬混交文で綴る雑記。
コメント歓迎いたします。

恐怖の物質、DHMO

2007-01-31 23:24:26 | トリヘドランの化学的日常
皆様、DHMOという物質をご存知でしょうか?

ご存知ない皆様のために、それがもたらす恐ろしい害をご説明いたしましょう。


①NOxやSOx等と同じく酸化物の一種であり、酸性雨に含まれる。また、温室効果がある。

②固体のDHMOに長時間触れると、皮膚炎症を引き起こす。

③金属の腐食反応を加速させる。また、数種の金属はDHMOと高速で引火性物質を発生しながら反応し、反応後に劇物が残る場合がある。

④一度に大量のDHMOを経口摂取することにより、急性の中毒症状を引き起こす。最悪の場合死に至る。

⑤それ以外にも、DHMOが直接の死因となった死者は数え切れないほどである。

⑥高純度のDHMOには溶血作用がある。

⑦液体状態のDHMOは異常液体であり、それが原因での生物の死滅も確認されている。

⑧DHMOは爆発的な反応を起こすことがあり、工事現場や金属工場などで爆発事故の実例がある。

⑨特定の物質に対する変色効果がある。

⑩DHMOを弾丸のように使用する武器・兵器が実用化されており、これらのうち一部は安価であることから大量に取引されている。


このような物質でありながら、工場・発電所等で大量に用いられ、しかも河川等に投棄されています。
さらには食品中にもDHMOを含むものは数多くあります。食品中のDHMOを除去する技術は既に実用化されているにもかかわらず、です。

こんな実態を、許しておいてよいものでしょうか?










えー、まあ、わかる方にはわかったでしょうが、DHMOとは単なる水のことです。

一応それぞれの文章について説明すると、

① 雨なんだから水は含まれています。
② 氷に長時間触れれば凍傷になります。
③ 水は金属を錆びさせます。また、金属ナトリウムは水の中に入れるだけで、引火性気体(水素)を発生しながら高速で反応し、反応後には劇物(苛性ソーダ)が残ります。
④ アメリカの「水早飲み大会」で死者が出てから、「水中毒」の認知度も少々深まったようです。
⑤ 有史以来水死者はいくらでもいます。
⑥ 赤血球は純水につけると浸透圧により破裂します。
⑦ 異常液体とは「液体より固体の方が体積の大きな物質」のこと。樹木の中の水が凍結して幹が割れる現象が「凍裂」です。
⑧ 水蒸気爆発は、実際に死者も出ています。
⑨ 塩化コバルト(Ⅱ)は、水を吸い込んで変色する特徴があります(水の検出に用いられます)。
⑩ 水鉄砲や、暴徒鎮圧用の放水機など。

「食品中のDHMOを除去する技術」は、干物や高野豆腐、カップ麺に宇宙食などですね。


なぜいきなりこんな話をしたかというと、明日「雨場毒太の気まぐれ書評」で登場予定の、「私が最も嫌いな本」の紹介を円滑に進めるためです。明日をお楽しみに。