世にある日々

現世(うつしよ)は 愛おしくもあり 疎ましくもあり・・・・

白魔女伝説 4

2017-11-25 | ☆ 白魔女伝説








その時・・・・

ふたりの周りが暗くなって
不気味な風が森を通り抜けた

妖精たちは それを察知して
不安な顔をして
大樹の陰に逃げていった

やがて
ふたりの目の前に
ドス黒い暗黒想念の煙
が現れた

その煙の中から
前に天使が戦った悪魔と
白魔女が一緒に魔法の研究をした
黒魔女が現れた

おやおや 落ちこぼれ同士
仲がよいのう~

そう 言って
悪魔は不気味に笑いながら
「 失望の斧 」 と 「 疑いの毒矢 」 を
ふたつ同時に 白魔女めがけて打ち込んだ

とっさに天使は白魔女の前に出て
その斧と毒矢を自分の体で受け止めて
白魔女を守った

え~っ いきなりダブル攻撃かよぉ~

と 天使は言ったが
失望と疑いの毒が天使の心を侵し
天使は白魔女を疑い始めた

天使は 自分の心の中の
失望と疑いのこころ と戦って苦しんでいた

相変わらず 自己犠牲の強い
愚かなヤツよのお~

悪魔は天使をあざ笑った







そのとき 白魔女は
天使の後ろで天使と ともに戦うべく
最強の魔法陣 「 太陽の時季 ( とき ) 」
 描こうとしていた

「 太陽の時季 ( とき ) 」・・・・

正義を象徴する降魔の五芒星
愛を象徴する太陽の光
それに 黄緑の癒しの光
それらを かたどった最強の魔法陣

だが
白魔女はそれを描くのに手間取っていた

まだ こころが傷ついていて
描く気力がなかったのだ

しかし 悪魔の攻撃を受けて
白魔女を守りながら 失望と疑いの心と戦っている
天使を見て腹をくくった

そして 白魔女は天使にいった


私 絶対に逃げないから・・・・

私 絶対にあなたと一緒に戦うから・・・・

私 私の魔法のベストを出すから・・・・

だから 私を信じて!

私は絶対に
あなたを独りにしない!


それは 魂の奥底から出てくる
自信に満ちた言葉だった

そして その力強い言葉は
悪魔の悪想念を断ち切った

その言葉を聴いて
天使は正気を取り戻した




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