言 葉
すべての星の運行が ぼくの手の中にある
極めつくした錬金術により
すべての美を すべての生命の中に
よびおこすとき ・・・・
冬の冷たさに 心は燃え上がる
詩人としての 魂が
ふたたび ぼくの心に甦る
今こそ
ぼくの言葉の躍動の時
ぼくの頭の中にこそ 宇宙はある
その 宇宙一点から
やさしく荘厳な声が聞こえてくる
「 すべての美を おまえは言葉にて
表現するのだ 」
今 感動そのものが 地鳴りをあげて
心の地核を変化させる
すべての美を
すべての生命で 言葉で表そう
そのための 言葉だから
若い頃 書いた詩です
ひょっとして 今の僕は
このときよりも真実の姿が
見えていないのかもしれない
そう 思う時がある
言葉は価値を創造するために
神様から頂いた道具だよ
だから この言葉を大切に使って
幸せになる義務が人にある
もし まちがって使ったならば
それなりの結果がその人に表れる
純粋にそのことを信じて
美しい言霊を追っていた若き日々
あの頃の僕がここにいたら
きっと こういうにちがいない
「 言葉の中に 疑いを入れた人々よ
あなた達は言葉の奥にある
くしびな宇宙のささやきは聞き取れまい
そして そこに
神の言葉を聞き取ることも出来ないだろう
なんて 不幸な人々なんだ 」
それに比べると
心がよごれて 変に物分かりのいい
今の自分がここにいる
2006.12.14 記
La Mer