5月29日(日) 2月6日以来、4ヶ月近くぶりの科目終末試験を受けた。残りあと3科目なので今回で全部終わらすつもりだったが、震災ショックでしばらく勉強が手につかなくなってしまった。台湾の癒し効果でペースを取り戻したが、無理せず1科目減らし、今回は2科目の受験にした。 年度が改まり、試験問題集も一新した。設題もかなり変更されていて、しかも新年度第1回目の試験なのでネットの解答例もなく、2科目分20題の解答案は全て完全に自力で作成しなければならなかった。試験日から逆算して、余裕を持って試験に臨めるように準備に取り掛かったはずが、試験一週間前ともなると、やっばり準備にかかりっきりになってしまうのはどうしてだろうか。とにかく、ひととおり解答を頭に入れて試験会場の日大に出かけた。 会場では、何人かのスクーリングで知り合った人達に久しぶりに会い、隣同士でおしゃべりを楽しんだ。「学生時代ではなく、通信で司書を取るヒトは気合いが違う!」という話になった。ホントにそう思う。そこで、スクーリングのとき自分の過去の手書きのノートまでくれて僕の質問に丁寧に説明してくれた才女のSさんと出くわす。あれ? 確かSさんは前回2月の試験で修了のはずだったのでは? なんとSさん、前回出題番号のヤマ賭けに外れて撃沈、1科目だけのために学籍更新をするハメになってしまったとのこと。「出題パターン」が覆されたのは2月の終末試験で、その出題パターンを根拠に「絶対出ない番号」を僕に教えてくれたのはSさんだった。 「ホント、すみませんでした…」なんてしきりに謝ってくれるが、あの時の試験は「優」で合格している僕としては、そんなことすっかり忘れていた。それにしてもボクよりずっと優秀で、お世話になった彼女との、年度を超えての再会は思いがけなかった。 さて、今日受験した科目についてのレポートを始めよう。午前と午後で、それぞれ「専門資料論」と「図書館特論」の1科目ずつを受験した。 ◆専門資料論◆ この科目は出題10問と言っても、前年度受けたコミュニケーション論同様、1問につき2つ設題が出ているものがいくつもあり、準備が結構タイヘンだった。それに、「社会科学資料の特性」だの、「科学技術資料における…」だの、テキストを読んでも意味不明で、他では調べようのない厄介な問題もチラホラ入っていて、解答案作りも覚えるのも苦労した。そんなのが出題されたらイヤだな… と思っていたら、午前中の出題番号、9番の設問は、 「図書館の自由とは何か、説明せよ。」 一番出て欲しかった問題だった。 司書の勉強を始めて、これまでスクーリングも入れると12科目をこなして来た身としては、このテーマはこれまで何度も目にしてきたし、いろいろなところで触れていた。司書にとって究極のテーマとも言える。しかも、先月提出したこの科目のレポートの設題「図書選択の自由について」では、まず「図書館の自由」についてまとめることが前提だったので、いろいろ参考文献などで調べてレポートを書いたばっかり。これなら、特別にこのために準備をしなくても、ある程度の解答はできる問題だった。 「通信授業科目要項」の「試験対策」には、「論文の構成に力を注ぐこと」と書いてあったので、そのことに気を配って答案を作れば、いい評価がもらえそうだ。はりきって答案を作成した。その内容はだいたい以下の通り。 序文として、創造的な営みと発展を続け、豊かな生活をしていくためには、過去の歴史や精神文化に学ぶことが不可欠であり、そうした知識や情報は、膨大な量の図書から得られ、その図書を人々に提供するのが図書館である。図書館の自由があって、初めて人類は発展して行く、と「図書館の自由」についての頭出しを行い、 本論では、「図書館の自由」を、「図書館にとっての自由」と「図書館が利用者に保障すべき自由」の2つに分け、 前者には、検閲に反対すること、外部の圧力や干渉などに妨げられることなく自由に資料を選択・収集すること、図書館員の身分が守られること、の3つ、後者には、利用者のプライバシーの保護、人種や性別、信条などにより利用を差別されないこと、図書館は利用者に資料だけでなく、公共の場を提供すること、の3つを挙げ、これらの条件が整って初めて、「図書館の自由」が実現する、と本論を結んだ。 「まとめ」として、上記の「図書館の自由」を社会に向けて表明したのが、『図書館の自由に関する宣言』であり、図書館員は、利用者の知る自由のために、図書館の使命を自覚し、責務を遂行して行かなければならない、と総括した。 分量としては、45分ぐらいかけて、裏面の4分の1ぐらいまで書き、その後1度だけ読み直せた程度で、かなり忙しかった。そして、今こうして打ち込んでいて「干渉」の「干」の字を間違って書いたことがわかってしまった。「汗(アセ)」と書いて、なんかヘンだと思ったけど、やっぱり違ってたか… 「授業科目要項」のメッセージ欄を見たら、「誤字の有無も成績評価の基準とする」と書かれていた。一番出て欲しかった問題が出て、これだけ書いたのだから、「優」をもらいたいと思っていたが、急に自信がなくなってきた… ◆図書館特論◆ この科目は難関科目という話をよく耳にする。テキストは分厚く、これまで馴染みのなかった「古典資料」についてかなりのページ数が割かれ、細かい説明はやたらと難解だ。ちょっと全体のバランスに欠いているようにも思えたが、試験の設問で古典籍関連は10問中1つだけで、これも含め解答案は比較的作りやすかった。そんな中で、3番の「インターネットで提供されている政府関係の情報を調べるには…」は戸惑う問題だった。サイトを羅列すればいいのか、「分野別に述べよ」というのもよくワカラナイ… 3番は出て欲しくない、と思っていたが、午後の問題番号は15番、 「外国人が多く居住している地域の公共図書館に求められる役割について述べなさい。」 という設問。 これは、10問の中でも最も書きやすい問題だし、以前「図書館サービス論」で似たような問題の解答案を作ったこともあるので、この問題が出てくれれば!と願っていた設問だった。午前も午後も問題的にはラッキー。以下のような答案を書いた。 序文として、我が国に居住する外国人は年々増加し、今では地方都市でも多くの外国人が居住する傾向にあり、図書館が外国人サービスに直面することが多くなっている。こうした状況下で、図書館に求められる役割を考察する、と頭出しをして、 本論では、図書館が外国人に行うサービスとして、①資料提供、②利用しやすい施設への配慮、③地域における、日本人と外国人の共生への支援、の3つを挙げ、それぞれについて詳述した。その内容は、 ①外国人が求める資料として、母国の情報が得られる資料、日本や地域の情報が得られる資料、広い意味での知識、教養、娯楽等についての情報が得られる資料、それに、日本語学習をサポートする資料、を挙げ、形態としては、図書、雑誌、視聴覚資料、デジタル資料を挙げた。いずれにしても、外国人にとって、知りたい情報がスムーズに提供されることが大切、とした。 ②資料提供の他には、外国人にとって図書館が利用し易い場であるために、検索用コンピュータや利用ガイド、掲示・サインの多言語化、レファレンスにもスムーズに対応できる図書館員の養成、ボランティアの活用などを挙げた。 ③これは、解答案を準備している段階では思いつかなかったが、試験の場で急に思いついて書いた。地域住民のための公共サービス機関として、図書館は外国人と日本人の共生に寄与する余地がある、として、日本人社会の中で孤立しがちな外国人と日本人とのコミュニケーションの場を提供する役割について書いた。具体的には、多言語で交流できるイベントの開催や、英語、中国語、韓国語などを母国語とする外国人にボランティアを頼んで、外国語の学習会を行なったり、日本人のボランティアによる、図書館利用案内や、更には生活支援に関するアドバイスを提供できる機会を用意するなど、様々な催しによって、外国人が地域住民として、地域に溶け込めるように支援することも、図書館の役割として考えていいのではないか、という提案を行なった。 結論として、図書館は地域に居住する外国人が生活して行くうえで必要な情報を提供し、図書館を利用しやすい場として整え、地域で日本人と共生することへのサポートなど、様々な役割を担える、と、それまでの考察を簡単にまとめた。 この答案は、ひたすら書き続けて、裏面の半分程度まで使った。1度目の読み直しが終わる前に時間がきて、回収されてしまったのが心残り。 2科目とも、運よく「この問題ならできる」と思っていた問題が出たが、午前中の答案には恥ずかしい誤字があることに気づいてしまったこと、午後は、読み直しが出来なかったこと、などで、「完璧」と言えないのが残念。それでも、これまで試験を受けてきた感触でいけば、どちらも「優」をもらえていいように思う、と自己評価はしつつも、やはり結果が来るまでは、合格できるか心配になってしまうのが悲しい。 とは言え、自己評価より3段階低い評価を付けられない限りはこの2科目は取れるので(レポートは結果待ち)、そうすると残すところ「図書館資料論」の1科目のみ。気を抜かずに7月の試験に向けてもうひと踏んばりするとしよう! 科目終末試験「専門資料論」、「図書館特論」の結果 学外スクーリング「情報検索演習」(奮闘!近大通信司書課程記事一覧) 実践!近大通信・司書課程攻略法 (奮闘!近大通信司書課程メニュー) |
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ああ~、もう懐かしいです。ホント良い思い出です。
ある意味では、現役の大学生だった頃よりも
深い思い入れがありますわ。
pocknさんも特論取ってたんですね。
それだけ書けたらきっと優で合格ですよ(^_^)v
残り一科目かぁ。。。
最後の一歩ですね(*^_^*)v
1年間というハイペースで、
しかもほぼ全てのレポートも試験も一発合格されたうさぎさんが、
唯一特論だけ2回挑戦したという事実が、
ボクにはかなり重くのしかかっていましたが、
何とか取れていてくれるといいナ…
気分はあと1科目、確かに終わってしまうと
「懐かしい」と感じる気持ち、わかるような気がします。
あぁ、実際そんな気分を早く味えるよう頑張りますね