毛唐もすなるブログといふものを

日本男児もしてみむとてするなり

宝塚線事故

2005-04-26 23:59:59 | 怒髪天を突く
まず、亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

人生などというものはいつ何時突然の終りが来るやら分かったものではない、ということを実感します。この電車にいつもは乗らないのに、たまたま乗り合わせた方々も多数おられるということで、ご本人およびご家族の無念は余りあるものがあるでしょう。一方で、いつもはこの電車に乗っているのに、たまたま事故当日は何らかの理由で乗らなかった方々もおられることでしょう。また、いつもは先頭車両に乗るのに、たまたま後ろの車輌に乗り合わせて難を逃れた方もきっとおられるでしょうし、その一方で、その逆の方もまたおられることでしょう。車輌が軌道の外に投げ出されぶつかり、ひしゃげた一瞬のとき、わずかに出来た隙間にたまたま投げ出された方は生き残り、その直ぐ脇にいた方は亡くなったのでしょう。人生は偶然の連続といいますがこのような偶然とは冷酷なものです。

散々いわれていることですが、このような不適格な運転手を勤務させていたJR西日本に第一の責任があることは明らかです。JR西日本は「適性試験や医学的なチェックでは問題なかったし必要な再教育もしていた」と弁解しています。確かに、形式的に法令や社内規定を当てはめればそうともいえるでしょう。しかし、法令や社内規定に命を吹き込むのはその運用です。多数の人の命を預かる特許事業者であるJR西日本は、そういった法令や社内規定に命を吹き込むような運用が特に求められることは当然です。そうであればJR西日本は法令や社内規定を実質的に無視していたということになるはずです。

報道によれば、この運転士は車掌をやっていたときに居眠りをしていたのを乗客から通報されたことがあるそうです。そういう勤務態度の社員を、いかに適性試験などをパスしたからといって直ぐに運転士に採用するJR西日本の見識を疑います。こういう社員は勤務態度が完全に改まるまで(多分一生改まらないとわたしは思う)駅員などとして配置するしかないでしょう。運転士は人気職業といっていいはずなので、なりたい社員は沢山いると思います。なぜわざわざこのような問題社員を、しかも何度も問題を起こしつつも運転士として勤務させ続けたのか。そういうことからこの運転士が「有力者の子弟だから運転士として勤務させ続けていたのではないか?」という話がまことしやかに流れるのでしょう。

運転士もどうやら亡くなっているようなので、事故の真の原因は闇の中になるのでしょう。しかしこれを機にJR西日本には法令や社内規定に命を吹き込むような運用を求めたいとおもいます。

《追記》
多分この電車に乗り合わせてもいないのに「わたしは乗っていた」と主張して損害賠償をせしめようとするさもしい人間が幾人か出現しているはずです。このような事故で亡くなりまたは重篤な被害を受けた方々を愚弄するような行為は止めなさい!といってもそれこそ馬の耳に念仏、かえるの面に小便なんでしょうね。

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