ピロEK脱オタ宣言!…ただし長期計画

映画記事も散在報告も停滞中…ですが、自分が飽きない程度のマイペースで運営中。良かったら読んでいってくださいませ。

【映画】オール・ユー・ニード・イズ・キル…久しぶりに時間旅行についてダラダラ考察

2014-12-25 06:02:55 | 映画・DVD
本来、年賀状書いたり、大掃除しないといけない時期
最近は(普段なら)ほとんど書かないブログ記事を書くという現実逃避行動に出ているピロEKです



そんな訳で映画観賞記録



「オール・ユー・ニード・イズ・キル」
(監督:ダグ・リーマン、出演:トム・クルーズ、エミリー・ブラント、ビル・パクストン)

TAYA DISCASさんから「300 〈スリーハンドレッド〉 ~帝国の進撃~」と一緒に届いた一本。2014年12月20日(土曜日)の午後観賞しました(BD)。



あらすじ&概要
桜坂洋による日本のライトノベル「All You Need Is Kill」を原作にしたアメリカ映画。
近未来の地球は隕石と共にヨーロッパに現れた“ギタイ=Mimics”と呼ばれる宇宙からの侵略者との戦争状態にあった。歩兵用パワードスーツの投入でギタイに対抗する人類だったか、敵の強大な力の前に劣勢を強いられていた。アメリカ軍軍属の報道官ウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルーズ)は、ヨーロッパにおける大規模な殲滅作戦を立案しイギリスに赴くが、ブリガム将軍(ブレンダン・グリーソン)から戦場の現地取材という任務を命じられるが、危険な任務から逃れたい一心でそれを拒否、報道官としての立場を乱用して将軍を脅迫しようとしたため、地位を剥奪され二等兵として最前線に送られてしまう。ケイジは最初の出撃でギタイと対峙し、殺される寸前に地雷を使って相討ちとなり死んでしまうが、次の瞬間に、出撃前日の前線基地に配属された時点で意識を取り戻す。
詳しくは…http://wwws.warnerbros.co.jp/edgeoftomorrow/





ピロEK的感想&点数
原作小説は未読。
…ライトノベルというジャンルは幼稚というイメージがともなうためか、最近では敬遠しがち(ハヤカワばっかり読んでいる私などに言われたくも無いでしょうが)。
同じように“幼稚なジャンルだから読まない”と思っている人は多いだろうに、わざわざライトノベルのレーベルが分けられているのは利点の方が多いという事なのでしょうか
一部の結構優れてると感じる作品(「十二国記」とかね)に対し、名作なのにライトノベル括りとは勿体無い…とか思うのは、利点=シェアとは反対側からの一方的な意見なのでしょうね恐らく

小畑健作画のコミック版は購入して読みました。
原作小説との差異は分かりませんが、こちらがほぼ原作忠実なのだろうと仮定して、映画版との比較をする事にします。

コミック版とハリウッド映画版のどちらが面白かったかというと…
私としては映画版の方が好み
コミック版は…経験を積んで歴戦の戦士となって行く感じ。
対してハリウッド映画版は…無数のループを続ける事で状況を記憶、対応して行く。
…と根本のテイストが微妙に違っているのも、映画版の方が描き方が面白くなっているように思えて好きでした

コミック版では可憐な少女風キャラだったのに、ハリウッド版では顎が割れているエミリー・ブラント演じるリタ・ヴラタスキ。
彼女の設定がコミック版と違ってループ能力を失っている時点で、あの切ないエンディングの可能性が薄れて、ハリウッド的大団円に向かってんだろうなぁ…と容易に想像でき、結局そのとおりに
まぁ、このあたりはキッチリ落してくれるんなら、どちらでもいいかという感じ。
(※この点、恐らく原作小説もコミック同様の設定だと思われます)

オチに向かってやり直しのできない普通のエイリアンとの戦いものになってしまい、仲間との信頼が築かれ、仲間の犠牲と、いつものハリウッド風ご都合で終結(ループ)。

とはいえ、お利口で悪くないオチが付いたのではないでしょうか(褒めています)。


点数は4点強(5点満点中)
面白いけどリピートして見るほどの映画では無いという程度でしょうか。



補足・蛇足
で、得意の()タイムスリップ理論で考察。

【主人公を何度か撃ち殺してループを繰り返させるリタ・ヴラタスキさんについて】

私が色々なところ(※Newton別冊等)で聞きかじって理解している時間旅行の正しいとされている理論は以下の二つ。

(1)時間軸は1本のパターン。
そのため、実は歴史の改変は出来ない。
時間移動できる者が、歴史を改変しようと試みても絶対に失敗。
タイムパラドックスは生じない。
時間移動までが1本軸の時間に織り込み済み。
映画だと「サマータイムマシン・ブルース」とか「タイムライン」がコレで、主人公たちは歴史は改変できると思っているけど、実はそうはいかないって部分が、上手く描けば面白いけど、脚本は高度で難しくなる(であろう)もの。ちなみにココで挙げた2本は良作

(2)時間軸は無限大。
時間を遡った人が歴史改変を試みれば改変される事もある。
過去に行って自分自身を殺す事も可能。
但し、過去の自分が死んじゃったからといって自分が消えてなくなるわけではない
過去の自分が死んだ時間軸(※時間軸A)と、その時点で殺されず、その後過去に自分が遡れた時間軸(※時間軸B)は、時間移動によって交差しちゃったけど別軸(パラレルワールド)。
未来に戻れる能力があるとして、自分が死んだ未来(A)に戻った場合ビックリされて、元々自分が居た未来(B)に戻った場合は何事も無かった…となる(※「ドラゴンボール」でトランクスが戻る未来はこのパターン)。
大概のタイムスリップものは、この(2)のパターンか、もしくは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」みたいに過去の行動で自分が薄っすら消えかかるような、科学的では無い第3のデタラメパターン。

で、お話を「オール・ユー・ニード・イズ・キル」に戻します。

リタ・ヴラタスキさんは主人公をループさせるために、場合によっては主人公を銃殺します
で、その場合、主人公は時間を巻き戻します。
(時間を記憶だけが遡るという事なのでしょうかね)
「オール・ユー・ニード・イズ・キル」での時間移動が、ある程度科学的な規則に則ったものと仮定(期待)した場合、歴史の変更はバンバン起こっちゃっているので(1)では有り得ず、自ずと(2)のパターンという事になります。
主人公にとっては新しい時間軸(パラレルワールド)に移動出来たので何も問題ないのですが、主人公を銃殺した側のリタ・ヴラタスキさんの前には主人公の死体が転がっており、翌日のノルマンディー上陸作戦で人類は大敗します…その後は恐らく人類滅亡
映画に描かれていないから分からないだけで、そちらのリタ・ヴラタスキさんにとっては結局意味のない行動(別の並列世界だけでも幸せになってね…とか願っているのなら、まぁ良いですけど)。

これは、そもそも、この機能を戦争に活用しているギタイ(αさんとωさん)にとっても同様で。
作戦が失敗しないように、人類の手の内を探ったり、ミスリードさせるために時間を巻き戻してるとしたら、良く分からない作戦です
ギタイさんらの場合、宇宙から来たので、宇宙と時間旅行とが絡むと私にも理解出来ない何かがありそうですから、先遣隊ギタイの活躍で、エイリアン向きテラフォーミングが上手くいった時間軸の地球に、本来地球を狙っている連中が上手く到着するとかいうことが可能なのかも知れません。だとすれば主人公たちの足掻きがどうであれ、エイリアンの企みは既に(何百回も)成功しています。
最終的に主人公たちがωさんをやっつけた時間軸に対し、ギタイ側が更にタイムループ能力を使ってリベンジかけちゃうんじゃないか(?)とか、それで映画のパート2作っちゃうんじゃないか(?)とか思いがちですが、そもそもギタイ側の作戦は何度も成功しているので、リベンジかける必要も無いんじゃないかと思われます。



【ギタイのタイムループ機能がαが死んだときにだけ発動したり敵に能力奪われちゃったりと中途半端なものの訳】

そういう機能にしか作れなかったというテクノロジーレベルの話、もしくはギタイにはその戦術的機能しか与えなかったという事なのでしょう。
遠くの宇宙にいる黒幕エイリアンが、前述のように、侵略が上手くいった時間軸に到着出来る方法を持っているとすれば、能力を敵が奪おうが、どうでもいいことなのかも知れません。
反面、先遣隊として地球を任され、それなのに上手くない時間軸に移動しちゃったωさんからすれば面白くない訳で、頑張って主人公らをやっつけようと(自分らの手の届く時間軸で挽回しようと)主人公らと同じスタンスで足掻いているだけなのかも知れません。



【輸血でタイムループ出来なくなったと語るリタ・ヴラタスキさん】

一番分からない(ともすればイイカゲン)なのがコレ
大量に輸血されたおかげで、ギタイαから受け継いだループ機能が失われた…という説明。
…私が何か重要な説明を聞き逃しているんですかねぇ
死んでからしかループ出来ないのに、生きているリタ・ヴラタスキさんが、何故ループしなくなった事実を知りえているのか
あの元科学者の整備兵あたりが研究して何かを掴んだのでしょうか

…ここは納得の出来る説明できる人、お願いいたします



では、今日はこのあたりで





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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
異次元の世界 (iina)
2014-12-30 10:40:08
新作映画も、いまや半年たつとDVDになるのですね。

漫画ゆえ、殺される旅にスキルアップして強くなるなんて許されるのですね。
それにしても、発想としても面白いです。

最近に観た「インターステラ―」では、5次元の世界を描いていて、妙に納得させられました。
次のような理論です。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/8e6ee8949c3aa5cea1957f81068191bb

ゲーム感覚 (メビウス)
2014-12-31 18:44:47
ピロEKさんこんばんわ♪TB有難うございました♪

そいえばヤンジャンで小畑さんが漫画化した作品がありましたね。自分はそっちも未読にしたまま映画に臨みましたが、トライ&エラーを繰り返しながらもその経験を積んで攻略に結び付けていくという流れはゲーム攻略そのものに見えてしまって、イチゲーム好きとしてはツボにはまりました。

途中ケイジが小屋で少し弱気になってしまう場面とかは、作業ゲームが苦行に感じてしまって嫌になるあの時の気持ちを彷彿としてるようで変に共感してしまいました(笑
★★あけましておめでとうございます(1)★★ (ピロEK(iinaさんへ))
2015-01-01 03:18:17
★iinaさんへ★

いつもコメントありがとうございます
&あけましておめでとうございます

>最近に観た「インターステラ―」では、5次元の世界を描いていて、妙に納得させられました。

「インターステラ―」は、時間が無くて映画館に行けないのですが、観るのを楽しみにしている1本です。
5次元ですか…理解できるかなぁ?

では、また来てくださいね。
今後とも宜しくお願いいたします。
★★あけましておめでとうございます(2)★★ (ピロEK(メビウスさんへ))
2015-01-01 03:19:06
★メビウスさんへ★

いつもコメントありがとうございます
&あけましておめでとうございます

>ゲーム感覚

元ネタはゲームのリセット、やり直しですよね…「ファイヤーエムブレム」とかが一番近いかも。

>作業ゲームが苦行に感じてしまって嫌になるあの時の気持ちを彷彿としてるようで変に共感してしまいました

この後に観た「ゲームセンターCX」とかは正にそんな感じ。
私も諦めてしまったゲームは無数にあります…後で考えると勿体無いなぁ。

では、また来てくださいね。
今後とも宜しくお願いいたします。
あけ (sakurai)
2015-01-06 20:56:26
おめでございます。

年末からこっち、いろいろとありまして、ブログ放置状態でした。
やっと通常モードに戻りつつあります。
今年も細々とよろしくお願いいたします。

これは結構面白いなあと感じた作品でした。リピートしちゃいました。てか、息子も見たいと言ったもんで、既に見ていたけど、もっかい見るか・・みたいな。
映画としての結論としては映画の方がいいし、物語自体としては小説の方が完成度が高いと思います。
マンガ版は読んでないですが、小説はすんなり納得いきました。
エミリーさんの二の腕見て、鍛えなきゃ!と痛感したおばさんでした。
★★あけましておめでとうございます(3)★★ (ピロEK(sakuraiさんへ))
2015-01-10 15:22:55
★sakuraiさんへ★

いつもコメントありがとうございます
&あけましておめでとうございます

>年末からこっち、いろいろとありまして、ブログ放置状態でした。

私など年中ブログ放置状態です。
それでもsakuraiさんのブログはチョコチョコ拝見させていただいてはいるのですが、大変そうだと推し量ったり、量らなかったり…。

>映画としての結論としては映画の方がいいし、物語自体としては小説の方が完成度が高いと思います。

原作小説は、映画化が決まる前に気になっていた一冊なのですが、ライトノベルコーナーから買うのが恥ずかしいお年頃のためスルーしました。マンガは舞台が沖縄になっているぐらいで、多分原作と同じ話かと思われます。

では、また来てくださいね。
本年も宜しくお願いいたします。

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