初夏に咲く紫色の花と聞いて、まず最初にイメージするのは
“藤”の花だったりするのではないでしょうか。
ひとの目の高さに花が咲いている──というかそこに垂れるように造られていて、
視界に入りやすいためかもしれません。
そんな藤の花の開花時期に近い、4月の下旬から5月の上旬、
頭上のはるか上、見上げる先の、
香りはおろか花のカタチさえもはっきりしないほど高い枝先に
紫色の花を咲かせているのは“桐”です。
たいていのみなさんがご存じの通り、葉と花をアレンジしたデザインは、
家紋や勲章、500硬貨などに採用されていたりするのですが、
花のカタチがはっきりしません。
先につらつらと紹介したように、お膝元の彩りは藤の花に下げ渡し、
高みに咲いて下々を睥睨(へいげい)する咲き方を選んだため、
かつて家紋などをデザインした人たちにも
強いインパクトを与えられなかったのでしょうか。
といったしだいの桐の花なのですが、
今年は桐の花の当たり年かと思われるほど、
行く先々で桐の花の開花を意識させられます。
紫の花色をこれでもかと見せつけてくれているのです。
ピジョンズ・パークが久しぶりに県西部のマチ
「つるぎ町」の半田川沿いにクルマを走らせた昨日(5月12日)。
開花の絶頂を過ぎたとはいえ、
まだまだ見頃の桐の花が川岸の山々の斜面を彩り、
高貴な色の観賞を楽しませてくれました。
▲高い木の枝の先で、桐の花が咲いていました
▲花に近づける場所を探して、うろうろ。でも、咲いてる花に近づくことはできません
▲ただただ、見上げるばかり
▲遠望するばかり。※中央の奧に、野生の藤が花を咲かせています
▲散ったばかりの花を拾って、鼻を近づけてみました。
熟してはいるけれど、甘く、高貴な香りがしました
▲半田川の景勝「魚返りの岩」です。上流を目指す川魚も、ここであきらめるのだとか
This program is presented by pigeons-park.