先日の「娯楽作」に通ずる話ですが・・・
少し前ですが、川辺久造さんの訃報を聞きました。
(なんか、寂しい話題ばかりで恐縮ですが)
文学座の重鎮・・ですが、個人的には「悪役」のイメージ。
それも、極悪、というより、知的、スマート、一見いい人そうな印象。
悪役でお馴染みでしたが、水谷豊さんの「浅見光彦シリーズ」での犯人役が悲哀に満ちていて、とても印象的でした。
劇団でのご活躍も見てみたかったです。
そういえば「悪役専門」的な俳優さん、いなくなりましたね。
2006年あたりに、同じような記事をあげてました。2006.2-1 2006.2-2
(この時期になると書きたくなる話題?)
登場してきただけで、「あ、この人悪者」ってわかる

で、案外いい人だったりすると、意外性を突かれて妙な感じになったり

ただ、川辺さんをはじめとする重鎮的な役の方だけでなく、名前もわからない斬られ役や犯人の方たちも上手くないと、ね。
そうでないと、主役やドラマ自体が引き立たない。
「
西部警察」の話題の時にも書きましたが、ベテラン刑事役に、それまで悪役で活躍していた方たちを起用。
チョイスもいいし、今まで見たことなかったいぶし銀の顔が見られて、若手以上にそちらの活躍を楽しみに見ていたかも

特に、Part2にご出演の井上昭文さん、好きだったなぁ。いつも大袈裟なくらいの芝居で憎らしい敵役ばかりだったのに、このドラマでは、静かな物腰で冷静さとベテランの勘を頼りに、血気盛んな若手をまとめる、全く別のアプローチの芝居を見て、役者さんの凄さを改めて感じました。何気ないセリフ、何気ない表情。巧いんだよなぁ。つい先日も、殉職回見て泣いてしまった🥲
悪役の方って実際はいい人、というエピソード、あちらこちらで聞きました。
そういう方たちはほとんどバラエティやトーク番組などのご出演はないけど、たまに誰かが「
脳ベルSHOW」に出てると、イメージと全く違ってニコニコ、人の好さそうな、紳士的な方が多い。(女性は姉御肌的な感じもするけど

)
人柄もそうだと思うけど、俳優の待遇改善などを要求する労働組合の代表を務めた方もいらっしゃって、本当に業界全体のことを考えてらしたのかな?とか。
そういえば、2時間ドラマあたりから「この人だったのか!」みたいな、一見ごく普通の人が犯人、という展開になってきました。
それはそれで、犯人探しも楽しいのだけど。
現実の世の中も、「見るからに怖そう」な人より、今は、隣にもいるかもしれないごく普通の人が犯罪を犯すようなことが増えてきましたねぇ。
また、話題が逸れましたが。
職人的役者さん、というのかな。舞台にはまだまだいると思いますが、映像となると、ちょっと(だいぶ?)少なくなってきたような気がします。ナチュラル、自然な芝居が主流だと思うけど、「名物」的なものがないのもちょっと寂しい気もします。
もちろん、今でも毎日何かしら時代劇やら刑事ドラマを視聴

ただ、これからますます、川辺さんをはじめとする「悪役」の皆さんのご活躍を楽しんで見続けていきたいと思います。