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隊長のエンヤコラム 音楽家と私 その13 『ブルース・ブラザースと私』

2007-09-01 11:49:49 | 隊長のエンヤコラム 音楽家と私
元来ブラスロックに興味はなかったんです。
ジャズのビッグバンドは大好きだけど、それ以外のジャンルでホーンセクションが入る音楽に、特別の思い入れはありませんでした。
しかし1980年、私の概念を根本から覆す事件が、スクリーンを通してやって来ました。
映画『ブルースブラザース』の登場です。
格好悪い白人コンビが時代錯誤の衣装を身にまとい、大真面目でR&Bに命を賭ける。
これ以上野暮な設定はありませんよ。
しかし伝統あるコメディーの壺を的確におさえ、本格派のカーチェイスを惜しげもなく盛り込み、適材適所の豪華なキャスティングで武装した鉄壁の構え。
そこに散りばめられた名曲の数々は、映像と共に私の全身に染み渡っていったのです。
ロードショウ公開以来、一体何度映画館に足を運んだことでしょう。
都内でかかっている小屋があれば、少々の遠出は何のその。
あのシーン、あの人々、あの音楽が聞きたくて、私は出掛けて行きました。
ブルースブラザースバンドの面々は名うての強者ですから、悪かろうはずがありません。
彼等の演奏を繰り返し聞くことで、映画同様、「ツボを外さない」アレンジの気持ちよさを実感したんですね。
やろうと思えばもっと凄いことも出来るけど、それを敢えてやらない。それがかえって実力の証にもなる。
当時の音楽界にあっては野暮かも知れないアナクロかも知れない。でもここまで徹底されたらグーの音も出ませんよ。
ただ単にレコードだけが発売になったら、ここまでの人気もなかったろうし、私の熱中度もヒートアップしなかったでしょうね。
しかし完成度の高いステキな映像と共に現れたことが、私の気持ちを一気につかみましたね。
MG'sを激しく聞き直し、キング・カーチスのレコードを漁り、「あんなバンドになりたい」と羨望の眼差しを送り続けたのでした。

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