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隊長のエンヤコラム 音楽家と私 その17 『サム・ブッシュと私』

2007-09-01 12:09:19 | 隊長のエンヤコラム 音楽家と私
あれがいつ頃の話だったのか思い出せないのですが、ジャズが気になりだした頃なので、多分高校生のあたりだったんでしょう。
そう、FM放送をテープに録るエアチェックなんてことがポピュラーだった時代です。
NHKーFMの番組はDJが少なくて、レコード片面そっくりオンエアーをよくやっていたので、エアチェック好きには欠かせないものでした。
お目当ての番組が始まる少し前から用意して聞いていると、不思議な音が流れてきました。
先ずカントリーだなとは思いましたが、聞き覚えのある曲です。そうだ、『A列車で行こう』じゃないか。
ジャズのスタンダードが、何だかユーモラスで明るくて、とっても楽しそうに聞こえました。
ジェスロ・バーンズというマンドリン奏者のレコードと知って、私は慌ててレコード屋さんに問い合わせました。
そのレコードによって、私は初めてブルーグラスという音楽を知りました。
そして「マンドリンの天才少年」という魅惑の紹介をされていた、サム・ブッシュを知ったんです。
「天才少年」という響きが良いじゃありませんか?
私は先ず彼の肩書きに惚れました。そのままブルーグラス熱は本格化しませんでした。
しかしさらに数年の紆余曲折を経てカントリーを聞き始めた頃、あの名前が甦ってきたんです。
彼は格好いいミュージシャンになっていました。フィドルも弾けば歌声も渋い。
しかも自分のアルバムだと選曲のセンスが良いんです。
ブルーグラスというよりカントリーアレンジのリトル・フィートやボブ・マーリーを聞くと、原曲にはない新たな感動があります。
ジャンルにこだわるというのは、意味がない。そんなものに束縛されない。
好きなものは好きだと、サム・ブッシュは軽やかに教えてくれたのです。

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