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隊長のエンヤコラム 音楽家と私 その2 『オスカー・ピーターソンと私』

2007-08-26 13:50:11 | 隊長のエンヤコラム 音楽家と私
男女共学に嫌気が差した私が、校舎全体が更衣室臭い男子校の高校に入った時、音楽人生最大の事件が勃発しました。
私以上にピアノのセンスか無い妹が購入したポピュラーピアノの教則テープを何気なく聞いていた私は、遂にブルーノートという音階に遭遇したのです。
普通の完全音階がまるで魔法の如く、大人の哀愁が漂うジャージーでブルージーな音に変身するのです。
多感な年頃の私は恥も外聞もなく、「世の中はブルーノートだ」とさけびました。
それまでポロポロ弾いていたフレーズは、この日を境に一気に変わっていったのでした。
その時目の前に現れたのが、オスカー・ピーターソンその人でした。
その豪快にしてスィングするピアノ、何より凄まじいスピードに、私は惚れました。
ブルーノートを知ったばかりの私にも、彼のメロディーはズンズン侵入してきたのです。
何が凄かったって、両手でユニゾンしながら、恐ろしいスピードでアドリブを取るところでしたね。
そこでいきなりモンクに走らなかった素直な心を褒めてほしいですよ、まったく。
慌てて『ミーツ・オールド・フレンズ』みたいなレコードを買って、一杯の共演者を取っ替え引っ替えつつバリバリ弾きまくるピーターソンに、私は憧れを抱きました。
彼が所属していたヴァーヴというレーベルを、絶対的な信頼を持って攻めました。
カウント・ベイシーやエラ・フィッツジェラルド、ジョー・パス達の心地よいリズムとメロディーに、高校生の私はメロメロでありました。
油井正一やイソノカツオじゃなかったイソノテルオ、青木誠のFMを聞き、「ジャズ以外の音楽はハナクソだ」と宣言してしまいました。
ブルーノートの発見は、新たな音楽を私に与え、と同時に私の周りにバリアを張ってしまったのでありました。

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