存在の不思議、無常の力

キャリアコンサルタント、田中道博のブログです。
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ただ一人のために

2013年06月26日 | キャリア
今日は結構しっかり雨が降っています。

今朝は雨音で目が覚め、なぜか小林麻美の「雨音はショパンの調べ」(松任谷由実 日本語詞)が頭を巡っています。

私が高校2年生のときに流行った曲で、その後多くのアーティストがカバーしている名曲です。

哀しく淋しい恋の歌。その詩的な表現と美しいメロディ、気怠さを感じる歌唱がマッチしていてずっと心に残っています。

時を前後して、やはりショパンが登場する映画がありました。

大林宣彦監督の尾道三部作のひとつ「さびしんぼう」(富田靖子 主演)です。

多感な頃の私はこの映画に感動を覚えました。詳しいストーリーには触れませんが、心を捉えたポイントは「時間軸の処理」です。

「世代を超えた『思い』の共鳴」が尾道の美しい町並みとともに表現されていてすばらしい映画だと思います。

ここで改めて思うことは、かのフレデリック・ショパンの魅力。数々の悲しみや淋しさを、溢れる才能で表現した希代の天才といえます。

先の大林宣彦監督は「人を愛することは淋しいことだ」という感性を「さびしんぼう」で表現しました。松任谷由実の美しい歌詞、そしてショパンの作品全体に流れる哀感。すべて共通項があると感じます。

ショパンの言葉を紹介します。リストとの違いを自ら語ったもの。
「彼は何千人もの人に聴かせる様に弾くが、私はただ一人の人に聴かせるために弾く」

自分も目の前にいるただ一人のために何が出来るか。
そのように考える朝です。

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