存在の不思議、無常の力

キャリアコンサルタント、田中道博のブログです。
こちらもご覧ください。→http://www.ashimira.jp/

自分のことをいかに捉えるのか…

2013年05月30日 | キャリア
仕事上で新たに契約した転職サイトに自己紹介欄のコメントを書いた。
「自分が転職を考えたときには自分に相談するだろうか?」

そう書いてみてこの矛盾にも気づく。キャリアカウンセリングには客観的な視点が不可欠だ。「自分に向けて客観的な目線をどこまで注げるか?」これは難しい。

今回の「自分が転職を考えたときには自分に相談するだろうか?」の真意はそういうことではなく、いわば「レベル感」がどうか?自分自身が「被相談者」たりうるか?ということなのだった。

しかし別の角度からは、社会の諸対象の中における自分自身の正確な立ち位置を知ることは本当に難しいと感じる。

「自己概念の明確化・明文化」これさえも簡単なものではない。おそらく自己への問いかけだけではそこへ至る道は遠いだろう。

ここ数ヶ月、新たな出会いをいただく中で気づいたことは、自分は「自由」という言葉をよく使うということだ。

自己概念の周辺にある言葉かもしれないが、そもそも自由でありたくない人間が存在するかどうかは疑問である。従って「自由」そのものが私の自己概念ではないのではないか。

むしろ本当の自分、即ち「自己概念」といえる言葉に出会ったときに初めて、人は「自由」になれるのかもしれない。

「自己概念の明確化」これは安易なものではない。今まで言葉だけで捉えすぎていたのではないか。イメージの世界だけで考えていたのでは?

それにしてもこれは、とてつもなく大きくて楽しい課題なのだ。

人生は愉快だ! ~藤波くんと大谷くん~

2013年05月26日 | キャリア
ナラティブ・アプローチというキャリアカウンセリングの中で「6歳の頃憧れの人物を3人挙げる」というステップがあるそうです。それだけ「6歳」というのはその後の自己概念の形成に大きな影響を与える年齢だと言うことでしょうか。

私自身の「3名」は以下の方々です。
・王貞治(6歳になる年とその翌年、2年連続三冠王獲得)
・田淵幸一(6歳から7歳になる年に彼自身最多本塁打、最多打点)
・高木守道(6歳から7歳になる年に巨人の10連覇阻止して優勝した中日の中心選手。この年ベストナインとダイヤモンドグラブ賞。)
長嶋茂雄も悩みますがどうしてもこの3名。なぜか全てプロ野球選手なのは時代背景なのかもしれません。

さて、今日は上記のような憧れの人物になり得る大物ルーキーが注目を集めました。大谷翔平と藤波晋太郎。今日現在6歳の少年がどう見たのか。「因縁の地」甲子園での心躍る対戦。この先の彼らのキャリアにも注目です。

ところで私自身の自己概念。上記3名の共通項などから思案を巡らせますがなかなか定まりません。自分を知るということも簡単ではない。やはり他者との関わりの中から導き出すのが常道のようです。幸いすばらしいキャリアカウンセラーの方々との面識があります。自分探しのお手伝いをお願いしようか…と考える今日でした。

梅雨間近。今週はその前兆のような天候だそうです。梅雨の思い出も多々。6歳の梅雨は長靴に水を汲んで遊びました。うん。人生は愉快だ!

「成功体験」から見出す自らの価値

2013年05月20日 | 日記
昨日まで1泊2日でCDAの「西日本4支部合同ピアトレ」というイベントに参加させていただきました。

私自身は途中参加で、新ピアトレの体験はできませんでしたが非常に楽しい機会でした。特に印象深かったのは、最後に予定されていた「アムンドソン博士のワークショップ」でした。

「成功体験」において、そのとき自分自身に何が起こったのかを考え、自身が捉える自己の強みを発掘し語ります。その語りの中から周囲の仲間が見出すその方の強みと思われるところを伝えるというセッションでした。

些細なことであっても、なんらかの「成功体験」を振り返ることで、自己の価値・重要性を見出すというポジティブな意図を持つ楽しく感動を生むワークでした。

「希望が持てない」という方でも、過去のどこかでは「成功」と思える場面に遭遇しているのではないでしょうか。

経験から未来への希望の種を見出し、大地に根を張った花に育てていく。受講させていただき、私自身もその有効性を十分に味わうことができました。

実践的で効果も高いと感じます。何よりも楽しいワークショップです。是非自分自身も広げて行きたいと思いました。

さて、今日は暑い日になりました。春の行事はいったん終了しましたが、梅雨を経て夏以降ピアファシリテーターとしての実践デビューもしたい。まだまだすべききことはあります。

体力がいちばん!がんばりまーす!!

キャリアカウンセリングとは何か?

2013年05月13日 | 日記
このたび日本キャリア開発協会のピアファシリテーター研修に参加させていただきました。その感想です。

「自問自答」によって促されることはたくさんありますけれども、「自己概念」に行き着くまでの道のりの遠さを思っています。「意味の出現」に至るプロセスはとてつもなく長いのかもしれません。

哲学者、三木清の『人生論ノート』から引用いたします。

「自己を知ることはやがて他人を知ることである。私達が私達の魂がみずから達した高さに応じて、私達の周囲に次第に多くの個性を発見してゆく。」

今回の研修の中で私自身が座右の書から思い起こした言葉でした。

「経験を鏡に」これからも自問自答の日々を続けようと思います。それ自体がものすごく楽しくてワクワクすることだと思うのです。

そしていつか自己概念を言語化できたときには、大きな声でそれを報告したいと思います。

そのときが私自身一歩前に踏み出せる瞬間、真のキャリアカウンセラーとしてのスタートなのかもしれない。そう感じた今日でした。

気づきが満ちあふれた週末に心からの感謝を捧げます。

最後に、写真をご覧ください。
このような気遣いのできる自分自身でありたい。名前シールを貼ってくださったこと。そして名前の頭に干支である羊。これを考えてくださったこと。その心を思うと涙が出そうです。

この暖かい気持ちや気づく力を出会う人々に分かち合いたい。そう心から思います。