真空管オーディオフェア出品情報 ２

こんばんは。今日は出品情報の続編です。
先ず最初は写真の10cmウッドコーンの新型、DCU-F122Wです。これは先日ハセヒロ工業様のブログでもちょっと書かれていましたが、少しバックロード向けに仕様を変えた10cmウッドコーンです。以前からバックロード用のウッドコーンはできないの？　とよく質問をいただいていましたので、今回年末商戦用としてトライしてみました。と言ってもバックロード用なのにしっかりゴムエッジを使ったりしており、今までのＦ社を始めとした代表的なバックロードモデルの置き換えが出来るとは思っていませんが、少なくともPARC Audioのモデルの中では少しその方向を考えて設計されたモデルであることは事実です。具体的には、磁気回路の強化、ダンパー強化によるF0のアップ、軽量CCAボイスコイルの採用等です。

まだ最終仕様が決まった訳ではないのですが、一応基本的な方向はほぼ固まりつつあります。私自身バックロード系はあまりシステム経験がないので、今回バックロードの推奨システムはハセヒロ工業様のものを採用させていただく予定で、事前テストもそのためなのです。もちろん、PARCのユニットですから通常のバスレフでも十分バランスはとれますが、その場合は現行（DCU-F121W）に比べて少し容積が大きめのBOXとの相性が良いと思います。音の傾向としては、現行に比べ中高域がさらに軽く出るようになっていますので、明るめの音が好きな方には相性が良いかも知れません。ただくれぐれも言っておきますが、F社に比べたら良くも悪くもPARC Audioのバランスですので、その点ご留意ください。（笑）

で今回ハセヒロ工業様のご厚意により、真空管オーディオフェアでデモを行っていただけるようになりました（毎回ではないようですが）ので、ご興味のある方は是非一度お聴きいただければ幸いです。なお現行のF121Wは今後もずっとPARCのメインモデルとして継続販売していきますのでご安心ください。この新モデルは、現行モデルとの関係もあり、取りあえずは限定２００台での販売を予定しております。外から見ても違いが分かるように、今回ガスケットを赤色にしました。これは、PARCの中ではちょっぴり辛味ということで赤唐辛子のイメージで決めたものです。今後販売状況によってはレギュラーシリーズ化なんていうこともあるかも知れませんが、このモデルは「赤パーク」と呼んでいただければうれしいですね。ちなみにこの赤色についての販売店様の意見は、非常に好意的なものと、ちょっと微妙というものに分かれており、今後皆様の反応が楽しみなところです。それと大事な価格の話ですが、現行モデルに対し実売価格で数百円程度のアップになりそうです。まぁPARCのことですから、どこかと違って２００台が瞬間で完売なんていうことはないでしょうからまだ予約受付等は行いませんが、是非皆様のこのモデルに関してのコメントをお聞かせいただければ幸いです。反響によっては、その時点で企画ボツなんていうこともあったりして・・・。(^^;






次は、１７ｃｍ用キットの塗装付きバージョンです。これは内容積等の基本寸法は現行１７ｃｍキットをベースにしていますが、中国生産の事情によりMDFの板厚がt21→t18に変更となっていますので、外形寸法は少し小さくなっています。中国製MDFは国産に比べ比重もほんの少しですが軽めでその点は不利なのですが、そのための対策としてこのBOXでは左右側板への補強桟の追加と、三角隅木での各部への補強を行っています。ダクトも国内製よりも板厚の厚いものを使っています。また箱の木組みは国内製と違いVカット構造となっており、接着面積の増加もあって出来上がった製品としてはいい意味で予想を超えたものになりました。（もう少し弱々しい音になるのではと心配してました）　ウレタン塗装の出来も非常にきれいで、一般の方が手作りで作ることを考えるとかなりアドバンテージは高いかなぁと思います。

で肝心の音の方ですが、国内性のデモ機はピアノ塗装品なので塗装を含めた差になってしまうのですが、国内性の音が高剛性、高分解能だとすると、この中国製のものは全体にウォームトーンで豊かな中低域とともに鳴りっぷりの良い箱といった感じでしょうか。おそらく普通の方が聴くと中国製の方のSPLの方が高く感じるとおっしゃるのではないでしょうか。これは剛性の関係で箱鳴りが国内性に比べると少し多めということだと思いますが、この箱の鳴り（音色）自体は決して不快な物ではなく、むしろ個人的には聴いていて気持ちがいいという印象です。たぶんウレタン塗装も効いているのだと思います。最初にこの箱を聴いた時に先ず思い出したのはあのSS-A5の音でした。ヨーロッパのモデルをはじめ昔は箱鳴りをうまく使ったスピーカーが沢山あったものです。

それと言い忘れましたが、今回このモデルは中国生産でのテスト販売ということもあり、９ペアのみの限定販売です。基本的には真空管オーディオフェアでの販売を優先とさせていただきますが、在庫があればメール等での販売も受け付けますので、ご希望の方はお問い合わせください。価格は、今回メーカー直販のみということもあり、42,000円（ペア、税込み、送料込み）ということにさせていただきます。明日は残りの限定販売品やB級販売品等のお知らせをします。

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ちょっと書き忘れました。ハセヒロ工業様のデモユニットはまだガスケットが黒のままです。その他の仕様はF122Wなのですが、外観部のみ手配が間に合わず、デモ品と外観サンプルは別々となってしまいました。赤パークの外観サンプルはPARC Audioのブースに展示しておきますので、外観はそちらをご覧ください。