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スピーカーやオーディオに興味がある方に、いろいろな情報を発信していきたいと思っています。

スピーカーエージング法(エッジ編)

2009年05月08日 23時55分37秒 | オーディオ



こんばんは。しばらく商品情報が続いていたので、今日は久しぶりに技術ネタです。ここのブログに来ていただいている方たちがどのようなキーワードでたどり着かれたのかを拝見すると、意外にも検索キーワードでトップなのが「スピーカーのエージングについて」でした。やはり、皆さんスピーカーのエージングについて相当に興味をお持ちということが分かりました。そこで今日はエージングについて、私のちょっとした技を紹介したいと思います。まぁ技というのはちょっと大げさかもしれませんが、以前ソニー時代に評論家導入をやっていた頃この手法を目の前でやって見せると、「うわー、何でそんなことでこんなに変わるの~?」と驚かれることが多かったので、是非皆さんも機会と勇気があれば試してみてください。ただし、当然のことながらこの手法は全て自己責任で行ってくださいね。あまりリスクをおかしたくない方はお止めください。


さてその手法ですが、写真のようにエッジ部を軽く指で2周ほどなでてやります。え~、それだけ!!

はい、それだけです。たかがこんなことでほんとに変わるの? いやプロの評論家の先生方も最初はそう言ってましたが、最終的には効果を実感されていましたので、トライする価値はあると思います。

この時注意することは、あまり強く押さえ過ぎないこと。とにかく優しく優しくやってください。ただし、あまりゆっくりとやるのもやり過ぎになることがあるので、さっとやるのがコツです。ロールエッジの場合、ロールが全体の3分の1~半分くらいにへこむ感じを目安にしてください。真上からより、エッジの外周部から中心に押さえるという感じです。決して折れ目がつくような強い押さえ方はしないように注意してください。慣れるまでは、少し弱めにやって様子を見ながらやる手もありますね。私は長年やってるので、もう慣れちゃいましたが。こちらに動画をupしてみました。自分で撮影しながらやってますので、ちょっと見難いかと思いますが、ご容赦を。

それと、フィクスドエッジ(エッジがコーンと一体になっているもの)や、エッジにダンプ材が塗ってあるものは避けてください。非常に柔らかい布エッジなんかは少し慎重にやってください。もちろん、トゥイーターにやるのもNGです。主にウーファーやフルレンジ用と思ってください。

肝心の効果ですが、ユニットの状態にもよりますが、ざっくり言うと正にエージングが進んだ感じで、音がこなれてきて、、中高域のクセが少なくなったり、中低域が厚くなったりします。ですので、既にお使いのユニットがかなりエージングが進んでいるものであればあまりやる必要は無いかも知れません。私のように仕事でスピーカーの設計をやっていると、作りたてのサンプルを直ぐに聴いて評価をしたりしなければならないことは日常茶飯事なので、この手法は気がついたらやっていたという感じです。特に誰か先輩に教えられたとかいうことではないのですが、正に必要は発明の母といったところでしょうか。

ところでこの手法を定量的に確認したかと言うと、やってません。(^^;
もちろんF0の変化くらいは確認しましたが、そういうレベルの変化は当然なく、それ以上何が効いているのかについて時間をかけるのもあまり効率的ではないと思い、やってないのです。まぁ効果は確かにあるし、これはこれでいいかと・・・。この辺がAB型のいい加減なところで、仲間から「冨宅さんて、すごく細かくこだわるところと、すごくいい加減なところの両面がありますね」なんてよく言われてました。自分の中では、一応やるべきことと、流すところを使い分けているつもりなんですが・・・・。

では今日はこの辺で。




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17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (GX333+25)
2009-05-09 10:56:27
PARC 様

 いや~、驚きました。スピーカーって本当に生き物なんですね。さっそく試してみることにします……が、いつになることか。(;_;)

 たしか、以前のエントリでダンパーを揉みしごいてf0を下げた、というお話しもありましたが、測定でもそういった変化はないけれども、というのがおもしろいところです。コストも手間もかからず、ちょっとした注意さえしておけば取り返しの付かないダメージを与えることもなく、というところがとても有益だと思います。もっとも、「過ぎたるは及ばざるがごとし」といいますから、軽~くやってみることにします。

 週明けは中国出張ということでしたね。インフルエンザに限らず、とにかくお気を付けて。それから、残のネットワークをハンドキャリーで、ということでしたが、腰の方もいたわってくださいね。

:私も腰痛持ちなのです、はい。
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Unknown (UTP)
2009-05-09 22:26:27
いやぁ、驚きました。以前のエントリにあった吸音材の調整法も驚きでしたが、これまた、匠の技ですなぁ。

しかし、音が変わってもfoの目立った変化はない、ですか。それも驚きです。オーディオは奥深い。

171W+T111Sの計画はGW中まったく進展しておりません…まだ箱に入ったまま…導通テストはしましたが…ま、これが私の性格なので、御容赦。
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Unknown (PARC)
2009-05-10 00:37:45
GX333+25様

>週明けは中国出張ということでしたね。インフルエンザに限らず、とにかくお気を付けて。

ありがとうございます。ただインフルエンザのこともあり、少し日程を延期することにしました。ネットワークは今回もDHLになりそうです。
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Unknown (PARC)
2009-05-10 00:40:18
UTP様

>音が変わってもfoの目立った変化はない、ですか。それも驚きです。

モデルによっては(特に小口径)、foも少しは変化することもあるかも知れませんが、音の変化はそんな感じではないですね。ほんとオーディオは奥深いです。
171W+T111S、ゆっくりとご自分のペースで楽しんでください。
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Unknown (倉田 有大)
2009-05-10 19:15:21
社長、さっそくやってみましたが、動画のようにうまくできませんw
あれ、でも、ウーハー部の高域がでてきたような?気のせいかな?

ところで社長。PPコアキシャルはかなり罪作りなユニットですよ。
性能を越えるには2WAYしかないわけですが、このコアキシャル構造のボーカル越えられる自信ないっすw

次は、アンプつくろうかなー

>いやぁ、驚きました。以前のエントリにあった吸音材の調整法も驚きでしたが、これまた、匠の技ですなぁ。

あれ、そういうのもありましたが。
社長、そのうちブログをまとめた本だしてくださいw
アマチュアからは目から鱗な情報がおおいです。
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Unknown (PARC)
2009-05-11 00:59:36
倉田様

>性能を越えるには2WAYしかないわけですが、このコアキシャル構造のボーカル越えられる自信ないっすw

確かにボーカルを中心とした中域の一体感や定位感については、コアキシャルの方に分があるかも知れませんね。


>社長、そのうちブログをまとめた本だしてくださいw

本というのはちょっと大げさですが、ブログ全体をまとめた目次ページくらいは作らないと自分自身も段々わけが分からなくなってきてます。今はkeikさんのまとめのページにそれを代行していただいているのですが・・・・・。(^^;
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Unknown (倉田 有大)
2009-05-11 02:34:54
>確かにボーカルを中心とした中域の一体感や定位感については、コアキシャルの方に分があるかも知れませんね。

エージング中で、まだまだ化けてくれそうので評価したくないのですが、まるでステージの特等席にいるような感覚をあじわっています。
単純になりっぷりがよく、他人におすすめしやすいのは171Pの方ですが、環境が整っている人にはPPを推奨したいですね。

想像以上にPPがよかったので、スピーカーの性能を追い求めるのはとりあえずはこれぐらいにして、アンプのグレードアップを考えたいです。

コアキシャルですがボーカルだけじゃなく、ピアノの再現性も非常に良好だとおもいます。

あー、内部ケーブルをグレードアップしたいんですが、安いファストン端子だとケーブルの太さ選んじゃうんですよね。
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Unknown (PARC)
2009-05-11 23:48:42
倉田様

PPコーンの方は絶好調のようで何よりです。


>安いファストン端子だとケーブルの太さ選んじゃうんですよね。

どの程度の太さをおっしゃっているのかによりますが、極太ケーブルをご希望でしたらテクニカのものは#12まで対応しているようですので、太さ的には十分ではないかと思います。まぁ他社の製品を薦めるのも何ですが・・・・。(^^;
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Unknown (倉田 有大)
2009-05-12 23:45:27
>どの程度の太さをおっしゃっているのかによりますが、極太ケーブルをご希望でしたらテクニカのものは#12まで対応しているようですので、太さ的には十分ではないかと思います。まぁ他社の製品を薦めるのも何ですが・・・・。(^^;

お、ありがとうございます。
ファストン端子は選択肢がすくないですねー
後、みなさんがどんな内部ケーブル使っているのか興味があります。

内線ケーブルでまだまだPP化けてくれるような感じがしますね。太い方がいいというわけでもないと思うのですが。
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Unknown (PARC)
2009-05-13 00:18:24
倉田様

>内線ケーブルでまだまだPP化けてくれるような感じがしますね。

またおもしろい結果が出ましたら教えてくださいね。
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