会社の33歳クンが最近、中華料理にハマっている
一緒に昼を食べることが多いので
自然と残りの二人も中華料理を食べに行く事になる
市内に中華のお店がいくつかあり
その中でも安くてピカイチに美味い店を発見して
そこに通っている
俺は全然グルメじゃないし
言葉も物も知らないから上手に表現できないのだけれど
『本場の味と香りがする』と思って食っている
ちなみに本場の中華を食べたことは無いので
俺みたいな者は『本場』という言葉を使ってはいけないのかもしれない
その店で特に美味しいオススメのものは何?
と、聞かれたら返答に困るのだけれど
餃子ひとつとってみても、何やら香りが違うのである
きっと中国何千年の歴史がある香辛料を使っているはずで
それが口の中でパッと香っているのだ
普通の醤油ラーメンも何か中国っぽい物が潜んでいて
果たしてそれが何なのか知識のない我らには分からない
ただ、使っている麺が近所のスーパーで売っている麺を使っているように見えたので
何処にこだわりを持っていて、何に妥協しているのかが不明だ
高級外車に乗って100円ショップに行く人と何か似ているアンバランスさを感じる
本格と思わせる理由に
働いている人がどうやら中国の人っぽいと言うのもある
金髪で青い瞳のオッサンが握る寿司は食べたいと思わないのと同じで
やはり本場の人が作るのだから美味いはずだという先入観も
我々が勝手に感じる本場感を刺激してやまない
ウエイトレスのお姉さんは、いかにも中国の方が日本語を話してます的な日本語で
厨房のおやっさんは日本語が全くダメらしく
ウエイトレスのお姉さんとは中国語っぽい言葉で話している
日本語が分からないだろうと思って下手な事を言えば
ウエイトレスのお姉さんが通訳して言っちゃうだろうし
お姉さんとおやっさんが話している言葉は理解不能だから
客の悪口を言っていても俺たちには分からないと言う怖さもある
…本場もきっと怖いんだろう
やっぱり本場感がパネェ
…
最近、ずっと会社の33歳クンの元気も無かった
同じ誕生日で同じバイオリズムを持っているのか
何だか似ているなとホントに感じる
彼もまた脱皮すべく日々もがいている
『アナタが元気ないとさ、会社の中のお日様が消えたようだよ』と言うと
『ぱぱさんもだからね』と返された
あと何度脱皮したら我々には立派な殻が出てくるんだろう
昆虫よりも面倒くさい我らは
強くなれてるんだろうか
無理にバカな事をやってテンションを上げて
ゲラゲラ笑ってる心の底が澱んでいる
気付くと溜め息がハモっている
二人で溜め息だらけの『ゆず』にでもなろうかしら
…そういえば、彼らも歌ってるな
『雨のち晴レルヤ』だって。
一緒に昼を食べることが多いので
自然と残りの二人も中華料理を食べに行く事になる
市内に中華のお店がいくつかあり
その中でも安くてピカイチに美味い店を発見して
そこに通っている
俺は全然グルメじゃないし
言葉も物も知らないから上手に表現できないのだけれど
『本場の味と香りがする』と思って食っている
ちなみに本場の中華を食べたことは無いので
俺みたいな者は『本場』という言葉を使ってはいけないのかもしれない
その店で特に美味しいオススメのものは何?
と、聞かれたら返答に困るのだけれど
餃子ひとつとってみても、何やら香りが違うのである
きっと中国何千年の歴史がある香辛料を使っているはずで
それが口の中でパッと香っているのだ
普通の醤油ラーメンも何か中国っぽい物が潜んでいて
果たしてそれが何なのか知識のない我らには分からない
ただ、使っている麺が近所のスーパーで売っている麺を使っているように見えたので
何処にこだわりを持っていて、何に妥協しているのかが不明だ
高級外車に乗って100円ショップに行く人と何か似ているアンバランスさを感じる
本格と思わせる理由に
働いている人がどうやら中国の人っぽいと言うのもある
金髪で青い瞳のオッサンが握る寿司は食べたいと思わないのと同じで
やはり本場の人が作るのだから美味いはずだという先入観も
我々が勝手に感じる本場感を刺激してやまない
ウエイトレスのお姉さんは、いかにも中国の方が日本語を話してます的な日本語で
厨房のおやっさんは日本語が全くダメらしく
ウエイトレスのお姉さんとは中国語っぽい言葉で話している
日本語が分からないだろうと思って下手な事を言えば
ウエイトレスのお姉さんが通訳して言っちゃうだろうし
お姉さんとおやっさんが話している言葉は理解不能だから
客の悪口を言っていても俺たちには分からないと言う怖さもある
…本場もきっと怖いんだろう
やっぱり本場感がパネェ
…
最近、ずっと会社の33歳クンの元気も無かった
同じ誕生日で同じバイオリズムを持っているのか
何だか似ているなとホントに感じる
彼もまた脱皮すべく日々もがいている
『アナタが元気ないとさ、会社の中のお日様が消えたようだよ』と言うと
『ぱぱさんもだからね』と返された
あと何度脱皮したら我々には立派な殻が出てくるんだろう
昆虫よりも面倒くさい我らは
強くなれてるんだろうか
無理にバカな事をやってテンションを上げて
ゲラゲラ笑ってる心の底が澱んでいる
気付くと溜め息がハモっている
二人で溜め息だらけの『ゆず』にでもなろうかしら
…そういえば、彼らも歌ってるな
『雨のち晴レルヤ』だって。