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探索接頭辞:どこ

2022-01-13 | 接頭語・接尾語の変換

どこ--という接頭辞があります。(正確に言うと接頭辞的用法でしょうか)
このブログでも追いパクチーだとか弾丸東京ディズニーランド旅行みたいな具体語彙の接頭辞モノは取り扱ってきましたが、
ここへきてちょっと変わり種の不定接頭辞?、あるいは文法的接頭辞とでもいいますか、疑問形式をもつ接続様式であります。
これは「それってどこ情報?」みたいに談話性を裡にもつ語標識としても使われており、まあ疑問語の一形態としての位置づけなのかもしれませんが
私は派生語を容易に生み出す生産性に着目して接頭辞の1バリエーションとして捉えなおしていこうと思います。

まずはこちらをご覧ください。

どこ発信 どこ情報 どこ住み どこモデル どこ画面 どこジョーク どこ貨幣 どこチャンネル どこ配慮 どこ垢 どこアプリ
どこ投信 どこ自治体 どこフレーズ どこ回 どこグッズ どこつぶやき どこリリース どこ発祥 どこコネ どこ言論 どこサイト
どこ見解 どこ大会 どこ料理 どこアニマル どこ制作 どこスメル どこ国家 どこ組織 どこ提案 どこ世界線 どこ案件

これらは疑問文で使われるときのどこ(HL)のアクセントとは違い(箸と同じ)
どこ(LH)情報…みたいに(端と同じ)低高アクセントになっていますので、接辞に特徴的な形態変化を起こしているとみられます。
同様な視点で、何シリーズであるとか誰推しみたいに疑問詞横展開などもあるかと思いますが「どこ」が一番分析的にスッキリしていると思いますのでこれを積極的に採り上げてみた次第であります。

独特の効果とでもいうのでしょうか、英語だと「それどこ情報?」ってWhere did you know that information?みたいに動詞組み立ての疑問文になるのがより自然らしいとの事でありますが、
日本語の、特に接辞を利用したコンパクトな訊き方は名詞組み立て的でせっかちな感じがしてそれはそれで良いものであります。
…あれ?、何か聞いた話では「日本語は動詞中心の言語」っていうのを見た覚えがあるのですがこちらは本来的でない破格の用法だということなのでしょうか?
ちょっとわかりませんね。
何にせよ「どこ」「誰」といった文法上のパワーワードがくると全体構成的に構文影響力が強そうな制限要因というのが出てしまいがちなのでありますが
日本語は膠着語の流儀というのが行き届き過ぎていると言ったらよいのかメタ的、文法的な語でも容易に接辞使いできてしまうという融通無碍な一面を見たような気がします。

たとえば接辞でも「配信しようかな的な」「見える化」みたいに構文にかかる接尾辞であったりとかの例もありますよね。
今回の「どこ--」も、そういった接辞の、構文構成圧にも負けないフレーム力の強さを感じさせるテーマであったなあとあらためて思いました。
ここのところ接辞関連の記事をさぼっておりましたが、久々の材料投入であります。
今後も継続的に追っていこうと思いますのでもしよかったら接辞カテゴリにもご注目ください。

 


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