北海道大の西浦博教授(理論疫学)の試算によると、接触を8割程度減らすことができれば、2週間後をピークに感染者数を急激に減少させることができるらしい。
先日の安倍首相のコメントはそこからの「専門家の助言」だと思います。

和田耕治・国際医療福祉大教授(公衆衛生学)によると「接触」とは「手を伸ばすと触れあう距離で、具体的には2メートルの範囲内に他の人がいることだ」となる。
人と常に2メートル以上の距離を保つのはなかなか難しい。ただし、普段は10人の人と会っていたところを2人にしたり、4、5人のグループで出かけていたランチを1人で行ったりするなど工夫はさまざまだ。一方で、10分間の会話を2分間にするなど、時間を短くしても接触の回避にはならないため注意が必要だ。 <毎日新聞>
しかし、場合によっては8割減が難しい職種もあるでしょう。
医療関係者、警察官、消防士、物流に携わっている人、生活必需品を販売している人、漁業を含む食物生産者、電気ガス水道等ライフラインの保持にかかわる人、自衛官、役所など行政にかかわる人、マスコミ関係者、鉄道等輸送にかかわる人、福祉関係の人等々
他にも社会を支えている様々な人がいるでしょう。
これらの人々が人との接触を減らせないとすると、自宅にいる人は限りなく10割に近い接触を控えないと目標は達成できない。
西浦教授の試算はあくまでも数字上のもの。2週間を越えても尚感染者数が理論通りに減らないこともありうる。
ゴールデンウイーク明けまで我慢した後、首相の『残念ながら皆さんの頑張りが今一つ届かなかった、引き続きもっと頑張りましょう』などという責任転嫁のコメントが思い浮かんでしまうのは心が荒んできた故のことだろうか・・・。
「机上の現実」になったら素晴らしいのですが。