雪まみれ日記

もうすぐ40の声が聞こえてきた中年&へタレなスノーボーダの雪まみれ&山遊び関連の日記。

某本屋

2005年11月14日 | 
品川の某本屋にて。
ソニーがやばい系の本がこれでもかってくらい並んで山積みである。
そりゃあ場所柄ソニー社員が多いから売れるでしょ。
社員だけでなく関係者や取引先の人はついかっちゃうでしょう。
でもである。
だからといってそういう「不安心理」を「顧客ニーズ」に読み替えて、不安につけこんで本を並べる本屋ってのも品がない気がする。っつうかフェアじゃないっつう気が…。ビジネス的には正解なんだろうけど弱みにつけこんでるビジネスみたいで好きになれないぞ。
一方、俺の好きな本屋さんのひとつが新橋にある。店員さんがやたらとお勧めコメントを手書きでつくって本のそばにおいて紹介してるわけ。本好きに独特の「この感動を誰かにわかちあいたいんだー」というおせっかいオーラがただようコメントなわけ。かなり大げさにいえば、この本屋にこなければ一生縁がなかったであろう本とか作家と出合うことができたわけで、こういう本屋は下品な本屋に負けずにがんばってほしいぞ。

「たかが選手」とはいわせない

2005年09月17日 | 
「たかが選手」とは言わせない。
そんなタイトル帯につられて「頭脳のスタジアム」購入。

松阪、松中、宮本、和田、豊田、五十嵐、城島が自分のプレーをインタビュアの吉井妙子との言葉のやり取りの中でなんとか表現しようとしている稀有な本。
これ読むといろいろびっくりな話が多かったんだけど、何よりもプロ野球選手がもっていた試合の後は六本木や銀座で豪快に遊びそして翌日のグランドでは活躍する、という豪快な感じではなく、オリンピックに出るような(実際に出ているのだけど)アスリート同様の繊細で自己制御をした生活をしてるわけ。
松中なんてみるからに酒豪っぽいけど、実際は禁酒しているし松坂は「プルトップ缶は絶対に右手では開けない」し、豊田は夏場は疲れがたまっているのでグローブを50グラム…軽いものにかえて投げるのだそうな。
自己抑制の効いた生活をずっと続けられるメンタルなタフさが一番のポイントなのかも。




知りすぎた、私

2005年09月14日 | 
意味深なタイトルだけど新日本プロレスを解任された草間元社長の本を読む。

ハッスルハウス後楽園大会にいった際に、草間さんの直筆サイン入り本があったので思わず衝動買いしてしまったわけである。


移送される犯罪者のような姿の表紙。このセンスからして、アングラな内容を期待したくなるのだが、内容のほうはいわゆる暴露本ではなくビジネス書。
経営の観点からプロレス団体を論じたものでありなかなかおもしろい。

永田と猪木さんには相当いやな思いをしたのか、かなり飛ばした口調で記述。

「草間はプロレスを知らない。だからダメだ。」
こういった現場至上主義な声がレスラーやプロレス専門誌から在任中によく言われていたが、それに対しての氏の反論、「私はプロレスのプロではなく経営のプロである」。ごもっとも。
プロレスに限らずスポーツ団体の社長を元選手がやるってのはやめたほうがいいのかもね。

無人島に生きる十六人

2005年08月15日 | 
ここのところ出張が多かった。泊まりならばまだしも日帰りばかりだ。あわただしいったらありゃしない。さらにめったにいけないところにいく以上、出張先でのスケジュールも、ぎちぎちに押し込むのであわただしくなるし…

そんなあわただしいなかで、移動の時間は本がとてもゆっくり読めるのが楽しみ。

無人島に生きる十六人」。

明治時代に船が遭難し無人島に流された16人が、知恵と工夫で家を作り見張り台を作り海亀牧場を作りアザラシと友達になりっていう内容。
無人島に流された初日に作ったルールがとてもよくて
 1.島で手に入るもので暮らしていく
 2.できない相談をいわないこと
 3.規律正しい生活をすること
 4.愉快な生活を心がけること
なわけ。

シンプルだけど無人島でサバイバルするために大事な原則が盛り込まれたルールな気がする。
無人島では、「道具がないからどうしようもない」とか「早く帰りたい…」とか「なぜこんな目に会うんだ…」っていう後ろ向きで愉快じゃない精神が大敵なんだそうな。

にしてもである。
無人島に漂着した初日に、自分の不運を嘆かずにこんな超前向きなルールをさくっと作って16人が一丸となっちゃう明治時代の日本人ってすごいよなあ。
普通ならばしばらく立ち直れないっつうか、16人もいれば一人くらいは愚痴愚痴いいそうなものだが…

ハワイ人の祖先はかつての縄文日本人が船で航海して移住した人々であるという説を読んだことがあるが、農業イメージがとても強い日本人だけど、もともとは外に外にでていく冒険心にとんだ海の民族なのかもなあ。



もう1冊おもしろかったのが、「世界遺産知床の素顔 厳冬期の野生動物王国をいく」。タイトルそのままの、あまりの過酷さにフィールドワークが行われていなかった知床の厳冬期のルポ。
シカや熊やワシがうじゃうじゃいるわけ。すげえぞ知床。いきたいなあ。

ボクの音楽武者修行

2005年08月14日 | 
俺にとってクラシック音楽っていうのはまったく縁のない世界なわけで、完璧に興味の対象外。

ところがである。
なんだかわけわからんのだが突然、去年の冬くらいから「超嫌い」から「なんとなく気になる」に程度に、興味がわいてきたわけである。
きっかけは…年末の第九を聞いて涙がでるほど感銘を受けたから、とかだとかっこいいのであるが、それは嘘でまったく思い当たる節がない。

まあきっかけはどうでもいいとして、好きな音楽の趣味が広がるのは楽しみが増えることなのだから悪いことではないのであろう。
そんな嗜好がかわりつつある中でたまたま読んだのが
ボクの音楽武者修行」(小沢征爾/著)。


小沢征爾さんの名前はいくら俺でもしっている。
彼が20代のときにどうしても本場のヨーロッパでクラシック音楽を知りたくて、ほとんど金ももたずにスクータでヨーロッパを旅しながら音楽の腕を磨き、だんだんと認められて、カラヤンやバーンスタインにまで認めてもらうっていうサクセスなお話である。とにかくパワフルな人でやったことはすごいことなのに、語り口が軽妙で飄々としていてそれがまたいい。全体的な雰囲気としてては、音楽家の自伝小説っていうよりも、音楽の好きな冒険野郎の旅行記って感じ。
こんな人が作る音楽はきっといいに違いない!
クラシック音楽の曲ってまったく知らないので敷居がとても高いけど一度、生で聴いてみようかしら。

それにしても小沢征爾の本を読んで感銘を受けている自分の変わりよう一番驚く…。大丈夫か?俺。



「垂直の記憶」「百の谷、百の嶺」

2005年07月16日 | 
今月の月刊新潮8月号
沢木耕太郎氏が山野井さんを主人公にしたルポを発表。「百の谷、雪の嶺」。
読んじゃいました。おもろいです。


「山で死んではいけないといわれるが、死んでも許される人間が少数ながらいると思う。たぶん僕はその数少ない一人だと思う。」
山野井泰史っていうクライマーの「垂直の記憶」っていう本の中での発言なんだけど、ハッタリでいってるわけじゃなくて本音なんだ・・・って人です。
「垂直の記憶」だけど決して文章上手ってわけじゃないんだけど、体験をした人しか書けない凄みが臨場感ビンビンで、おもしろいっていうよりも寒気がする。
読んで俺も山登りしようっとはこれっぽっちも思えない異次元の話なのだが、なんかしらんが元気がでたりモチベーションがはねあがるとってもスパイシーな本ではある。
こんな人がまだいるんだーと素朴に感動。

山野井さんという存在や生き方はもっと知られる価値がある気がする。

スラムダンクあれから10日後――

2005年05月24日 | 
伝説の山王との一戦の10日後…

スラムダンク1億冊記念で井上さんが三崎の廃校の黒板に3日だけ書いたってわけ。
でその模様がSwitchで紹介されたわけであれう。
三崎にはいけなかったけど本だけでもなんとか確保!とおもいつつ、もたもたしてるうちに本屋からあっという間に消えてしまいショック。

三崎にもいけない、本屋にもない、ではNETで注文をと思っていたら今度は

---
この度1月20日に発売となりましたSWITCH最新号Vol.23 No.2(2005年2月号)
特集・井上雄彦「スラムダンクあれから10日後――」ですが、
スイッチオンラインストアでのご注文が殺到していたために、
これまでにご注文いただいているお客様の発送が終了するまで、
商品の扱いを一時休止させていただいておりましたが、
(原文コチラ)
---

こんな事態に…

とはいえ「あきらめない男・三井」が大好きな俺としてはあきらめるわけにもいかず、日々、あれからの10日が読みたい・知りたいとモンモンとしていたわけ。

したら本屋に今日並んでいたのである。
思わず買ったもんね。

何を隠そう今でこそ雪バカであるが●年前は毎朝7時に学校にいってバスケットやって昼休みも授業の間の10分の休みも放課後もバスケばかりやっていたいのである。
まあそんだけやってレベル的にはたいした事ないので三井ってより小暮クンだよなあ…

で本の内容、あれから10日後の内容はいい意味で俺の予想を裏切ってくれて幸せ・・

安西先生。バスケしたいんです。
そんな気分なのであった。

半島を出よ

2005年05月01日 | 
飛行機嫌いである。怖いってのではなく暇なのだ。テントや車の中ではどこでも眠れるのに飛行機ではどうも苦手…で眠れない…暇で暇で…つらい。

そんなわけで長いフライトの暇つぶしに本はかかせない。
今回のお供に選んだのが「半島を出よ 上・下」。
上下巻1650ページという超分厚いハードカバーなので重いのなんの。筋トレにはいいが飛行機にもっていくサイズではないよなっと躊躇したのだが、1分でも早く読みたい…っという欲望に負けて2冊をかばんにいれる。

福岡ドーム開幕戦を狙って北朝鮮の特殊部隊が占拠、その後に続く高麗遠征軍が福岡制圧をしていくのだが日本は何にも危機管理の対応ができなくていいようにやられちゃう…そんな中で… なんていう作品である。

「コインロッカーベイビーズ」、「愛と幻想のファシズム」「五分後の世界」といった狂気系SF作品の系統。「破壊と狂気」「意味もなくつるんでしまう集団への嫌悪」ってのがこの手の村上SFの真骨頂。相変わらず村上節全快で面白い。脳みそがやける感じが久しぶり。
行きの飛行機プラス現地での時差ぼけ調整時間で全部読みきる。
ここのところ忙しくて長時間の集中した本読む時間がなかったところに、いい本に没頭できて幸せ。

よくできてる本である。
ただ…過去の作品と同じように全ページが毒気と狂気に満ちた作品なんだけど、主人公のカッコヨサと狂気・毒が以前のものに比べてなくってる気がするのだ。
イシハラよりもどう考えたって狩猟社のトウジ、ゼロ、コインロッカーのキクやハシのほうがかっこいいに決まってる。
突出した主人公っていうのはもうはやりじゃなくて、イシハラ風な主人公がはやりなのかなあ…。

ニワトリが先か?タマゴが先か?

2005年04月01日 | 
ニワトリかタマゴか?
すくなくともビジネスの世界ではタマゴが先であると思うのだ。
ってのが企画書っていうタマゴがないと何にもうまれないもんね。



あのヒット商品のナマ企画書が見たい!」である。

広告や商品やwebを見てそこから企画書を書くというお勉強がいいよとススメられて、しばらくの間、暇つぶしにやっていたことがあるが、この本があれば解答つきでできちゃうわけである。便利である。
そして何よりも、同世代のビジネスマンが自分の想いを企画書に凝縮してさまざまな困難を通して実現していく!という熱がびんびんに伝わってくる一冊でオススメ!
負けずに頑張るぞと。

どんぶり勘定

2005年03月20日 | 
もともと、「勘定」「経理」「P/L」「B/S」「資本」といったコトバが苦手。
数字オンチともいえよう。
できることならあまりかかわらずに過ごしたかったジャンルであるが、この分野から逃げずにもう少しくらいはお勉強しなきゃという状況に。
でいろいろな本を読み漁って少しづつお勉強中なのだが最近読んでおもしろかったのが、
経営の大局をつかむ会計 健全な“ドンブリ勘定”のすすめ



ドンブリ勘定大好き!

つい数年前には、上司にこれは読みなさいといわれて泣きながら読んだことはあっても、自分から決して手をださなかったこの手のジャンルが気持ちよく読めるようになるなんて自分の変化っぷりが恐ろしい気がする。
花粉症になると読書嗜好まで変わるのだろうか。

海猿

2004年12月17日 | 
ホノルルマラソンも終わったことだし、よーーし、我慢してたことするぞーと思いつつ・・
いざ予定を立てようと思うと動くのが面倒になっている。
体の奥底がぐったり疲れていて、ストレッチしたりマッサージいったりしたのだがどうも元に戻らない。何よりも気持ちががんばることに疲れているみたいで…どうも燃え上がらないのである。
仕事が期末でかなり忙しいというのもあるけど、それにしてもこんなに気持ちが燃えないのも久しぶり。

無理やりでもいいのでモチベーションを上げる工夫を考えなければ。

というわけで、気持ちのドーピングをすべく燃えるような漫画読もう!
ってことで海猿を全巻購入。
燃えます。この漫画。
ちょっとだけアドレナリンが注入完了。

伊能忠敬の「大日本沿海輿地全図」

2004年12月07日 | 
伊能忠敬の「大日本沿海輿地全図」、日大で公開だそうである。

大図は北海道と本州・四国・九州を分けてフロアに張り付けたが、その大きさは東西50メートル、南北38メートルに達し、“日本最大”の日本地図となった。大図は透明なシートで覆ってあり、見学者は地図の上を実際に歩くことができる。

とのこと。
今朝のテレビでもやっていたけど、それはそれは精密な地図。

当然だけどこの時代って、海岸線はどこにもコンクリートの岸壁はどこにもなく、川だって風情のない三面張りの川なんてなくって流れも(ほぼ)自然のまま。
そのときの海岸線とか川の流れっがきっと日本のオリジナルのカタチだと思うのので興味津々。

そろそろ発売? リアル4巻

2004年09月15日 | 
リアルといってもレアルマドリッドではない。
バガボンドで大人気の井上雄彦のバスケマンガ。
井上さんといえば、なんつってもスラムダンク。
それに続くバスケマンガである。
ちなみに俺は「決してあきらめない男、三井」が最も好きなキャラである。

で、売れに売れたマンガでしかも同じテーマを扱う作品というのは相当プレッシャーもあるだろうし世間の期待も強いと思う。
世間的には「スラムダンク2 NBA編」なんて予想しちゃうのであるが、なんとテーマは車椅子バスケット。
はじめて買った時には、買いながらも、うーん、スラムダンク2を書いて欲しいのに・・と思いながら読んだのだが、読めばいい意味で期待を裏切ってくれる素晴らしい作品。
この人はほんとに素晴らしいストーリーテラーだよな。
コミックの世界でこういう重いテーマを正面から書くのが珍しいから、なおさら今後が気になる。

ただし…非常にゆっくりゆっくりと話を進めて言く人である。
リアルがいったい何年かけて完結するのか?は想像するだに恐ろしい。
1年に1巻ペースであるので10巻完結とすると10年か… 
気長に待つのだ。

2,3巻が秋発売だったのでそのパターンからするとそろそろ4巻発売かな…待ち遠しい。

空へ into the air

2004年07月25日 | 


ジョン・クラカワーの「空へ」を読んだ。

チョモランマ公募登山隊で大量の死者がでた悲劇。その公募登山隊にクライマー兼ライターの著者がいたというきわめて珍しいケースだからこそ生まれた世界的ベストセラーだそうな。

読む。
長いがおもしろい。ちょっとしたボタンの掛け違いが決定的な悲劇を生む伏線になっていく。
今まで8000mの世界というのはどういう世界か考えもつかなかったが、「死の地帯」といわれるのがなるほどというような情景描写に圧倒される。

「ユージ ザ・クライマー」を読む

2004年07月12日 | 



平山ユージの名をはじめてしったのはまだ俺が高校生か大学新入生の頃だ(何年まえだっちゅうの・・・)。当時はまだ祐二という漢字だった。
同世代でこんなすげえやつがいるんだ、と思った。

それから十年以上すぎて、ひょんなことからまたクライミングに興味をもった。
祐二はユージに名前をかえてまだ第一線の最先端で活躍している。

本書は祐二時代から現在のユージにいたるまでの記録。
この手の本は初版=絶版となるケースが多いので、興味ある人はいつか買うといってると、いつかが永遠にこなくなるので即買うべし。
この20年近くのクライミング界の流れを知ることができる。