連休後半の22日、
お隣の飯田市かざこし子どもの森公園で
EARTH DAY 南信州 なる催しが開かれました。
前日の軽井沢渋滞の疲れで午前中はパワー不足ゆえ、午後からちょっとだけ覗きに行ったのですが、
これがなかなか粋で熱いイベントで、
地元でこんな素敵な催しが行われていることに、
とっても嬉しくなってしまいました。
EARTH DAYらしく、エコに配慮した試みはもちろん様々な形で行われていましたが、
特徴的なのは、サブタイトル。
「愛せよ、故郷。」
そうです。
もともととても郷土愛の深いといわれている信州人。
でも、この地域は若者の都会への流失でとても悩ましい地域でもあり、
郷土愛らしきものはすっかり陰を潜めていた、とばかり思っていました。
ですから行政では最近、子どもたちがこのふるさとを愛するココロを持てるよう、
様々な角度からの取り組みを盛んに行っています。
実は私も、そとっこに合流する前の数年は、
隣町の教育委員会で、地元の小中学生に、地元の良さを再発見してもらえるような
体験プログラムを企画する仕事をしていました。
Iターンの、地元にまだ根も張っていない若造でしたが、
人格者の上司に恵まれ、
「外者の君だから見えるこの地域の魅力を是非形にしてくれたまえ。」
(ほんとはそんな口調じゃありません。すみません上司様。)
と重宝していただき、
色々とアイデアを出させていただき、形にしてみました。
まあ、失敗も成功もいろいろありましたが。
この日、このアースデイでは、
「南信州をグランドデザインする」なるパネルディスカッションも行われており、
ついついかつての仕事柄聞き入ってしまいました。
そこで、若い人たちの中に今、田舎ならではのこの土地の素晴らしさを充分に認識して、
そしてその気持ちを地元で繋げあったり、産業に活かしたり、
外に発信していったりしようとするものすごいエネルギーが育ちつつあることを知り、
とてもココロが熱くなりました。
私たちIターン人間がわざわざ選んだ素敵な土地なのに、
地元の人に「こんなつまんないとこ」って言われたら悲しいもの。
でも、結構そんな思いをすることって多いんです。
私ってつまんないとこ来ちゃったのかしら。何度錯覚したことでしょう。
でも、やっぱり、空を見上げれば、そこは空気が澄み、
山を見れば四季の移り変わりが鮮やかに目に映る。
虫の鳴き声。動物の足跡。
山の幸の美味なこと。果物畑の織りなす大地の色の美しさ。
お料理の味付けの品のあること。
人の穏やかなこと。
人の謙虚なこと。
人の勉強熱心なこと。
歴史の奥深いこと。
伝統を重んじる心意気。
神々を尊ぶお祭りがしっかりと息づいていること。
夏中各地で打ち上がる花火の色彩に代表されるように
美しいものに対する感性が研ぎすまされていること。
そうです。
本当に素晴らしい田舎です。
ただ単に野山が美しいだけでなく、
豊かな自然と人間の文化が非常に深く融合している地域だと思います。
あえてエコだ何だと騒がなくても、
この地には昔からごくごく自然にモッタイナイ精神が息づき、
自然を汚す醜いゴミは身体が受け付けない文化があります。
地産地消と叫ばなくても、自分の畑で作ったものが一番美味しいことは誰もが分かっています。
私は都会育ちで薄っぺらなので、
時々田舎の強すぎる伝統に引け目を感じてしまう場面もあるけれど、
この、毎日が天然アースデイ感覚は本当に尊敬に値します。
そしてどっち付かずのいい加減なこの立場だからできる、
都会と田舎の架橋になっていくのが夢です。
アラフォーで夢もなんですが・・。
ちいさな冒険家たちのアウトドアショップ【そとっこ】