おうえんの森スタッフブログ

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バイキング博物館を訪問して

2023年06月29日 | 旅行

 「バイキング」と聞けば、食べ放題の料理と北欧の海賊を思い浮かべますが、両者に直接的な関係はありません。食べ放題は帝国ホテルのレストラン「インペリアルバイキング 」が始めたビュッフェスタイルに由来しています。

 さて、本題は8世紀から11世紀にかけて欧州の海洋で冒険者や戦士として活動した人々のことで、その歴史と文化は、現在の国名で言えばスウエーデン、ノルウェー、デンマークの人々につながります。(フィンランドは地理的にはスウエーデンに隣接していますが、人種的にはゲルマン民族系のバイキングではありません。)
 2023年6月24日にストックホルムにある「The Viking Museum」(写真①)を訪問し、バイキングに関わる認識を一変することになりました。
 北欧のスカンジナビア半島の厳しい自然環境や気候の下で、彼らは基本的に農民ながらも関心は果てしなく広がる海に向かい、海洋交易や略奪活動で知られるようになりました(写真②参照)。彼らは頑強な船を建造し、巧みな航海術を駆使して海を渡り、英国や大陸の河川を旅したのです。家族や部族の結びつきが強く、自由な精神や勇敢さを重んじました。
 北欧と言えば、金髪や青い目の人々を思い描きますが、実際には多様な外見や人種が存在しているとされています(写真③④参照)。というのも彼らは海洋や河川を旅する冒険者であり戦士であり海賊でもありましたから、多様な民族・人種と交流し混血し、バイキングの血が他の地域にも広まったと考えられています。実際、欧米各国で金髪や青い目の人々は珍しくありません。
 遺跡や遺骨の発掘から、バイキングはコロンブスが1492年にアメリカ大陸を発見するはるか以前にグリーンランド(現在デンマーク領)に定住し、ヴィンランド(現在カナダのニューファンドランド島やその周辺)でも一定の期間を過ごしていました。しかしながら、世界的に「発見」はコロンブスとされています。

 これまでバイキングと聞けば「海賊」という悪いイメージでした。しかし、今回の博物館訪問で彼らの造船技術や航海術、そして冒険者スピリッツの広がりが、その後のヨーロッパの世界進出・植民地政策を切り開いていった歴史の流れを強く感じました。ストックホルムを訪問の際は、市内観光バスツアールートに入っていますから、ぜひ訪れてみてください。

 

写真①ストックホルムのバイキング博物館       写真②発掘された遺骨から復元したバイキング像

 

写真③宿泊ホテルの従業員。バイキングの子孫     写真④スウエーデン国王の家族写真。バイキングの子孫

以上

 


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