大阪市の学校選択制で保護者の意見は慎重判断！

大阪市での学校選択制の導入について、各区長がこの２月にも決定しようとしています。昨年の４・５月、橋下市長の呼びかけで大阪市教委は各区で大阪市教育フォーラムを開催し、学校選択制の支持を得ようとしました。しかし、結果はほとんどの区で、半数以上の参加者が学校選択制への疑問、躊躇、反対の声を上げました。

しかし、橋下市長とそのブレーンは反対が多くなった結果を見て、大阪市教育フォーラムには保護者はあまり参加していないとして、再度保護者アンケートをとり学校選択制への賛成を得ようとしました。２０１２年５月以降、各区ではそれぞれ保護者に絞ったアンケート調査をしました。

その結果、橋下市長が言うように「学校選択制の導入を今か今かと待ちわびてい未就学児の保護者が大勢います。中学校の学区撤廃を待ちわびている子どもと保護者が大勢います。」(２０１３年１月５日　橋下ツイッター)とは、全く違う保護者の思いがあることが明らかになっています。各区において多少の違いはありますが、小学校入学時の学校選択制については多くの保護者が反対し、中学校入学時の学校選択制については若干賛成が多い結果となってます。学校選択制を待ちわびる保護者が多くいるのではなく、本当に学校選択制を導入していいのかどうか躊躇し、意見が割れている保護者の姿が読み取れます。

保護者は導入に対して多くが賛成しているわけではありません。それを踏まえるならば、なにより早計な導入は見送るべきです。慎重に慎重に検討していかなければならない重大な問題です。この２月に公募区長が導入を決定するなどできないはずです。ぜひとも、皆さんの関わりのある区役所と区長に対して早急な導入決定に反対する要請を行ってください。

以下、各区で公開されている保護者アンケートの結果です。各区ホームページから作成

■旭区
小学校の選択制　賛成＋どちらかというと賛成　３７．２％　
反対＋どちらかというと反対　４６．４％

中学校の選択制 賛成＋どちらかというと賛成　４４．０％　
反対＋どちらかというと反対　３１．３％

■生野区
小学校の選択制　賛成＋どちらかというと賛成　４７．０％　
反対＋どちらかというと反対　３７．０％

中学校の選択制 賛成＋どちらかというと賛成　５３．０％　
反対＋どちらかというと反対　２３．０％

■港区
小学校の選択制　賛成　　　　　　　　　　　　２８．５％　
反対　　　　　　　　　　　　５３．０％

中学校の選択制 賛成　　　　　　　　　　　　４９．４％　
反対　　　　　　　　　　　　３２．１％

■鶴見区
小学校の選択制　賛成＋どちらかというと賛成　４０．４％　
反対＋どちらかというと反対　４４．９％

中学校の選択制 賛成＋どちらかというと賛成　５７．６％　
反対＋どちらかというと反対　２５．４％


■西区
小学校の選択制　賛成＋どちらかというと賛成　４４．０％　
反対＋どちらかというと反対　５０．０％

中学校の選択制 賛成＋どちらかというと賛成　５４．０％　
反対＋どちらかというと反対　３４．０％

■東住吉区
小学校の選択制　賛成＋どちらかというと賛成　３５．０％　
反対＋どちらかというと反対　４７．０％

中学校の選択制 賛成＋どちらかというと賛成　４６．０％　
反対＋どちらかというと反対　３５．０％

■天王寺区(保護者＋区民モニター）
小学校の選択制　賛成＋どちらかというと賛成　３４．９％　
反対＋どちらかというと反対　５５．９％

中学校の選択制 賛成＋どちらかというと賛成　４２．７％　
反対＋どちらかというと反対　３８．５％

■都島区
小中学校とも賛成 ３０．０％
小学校で賛成、中学校で反対　　　　　　　　　　１．１％
小学校で反対、中学校で賛成 ２０．８％
小中学校とも実施反対 ３４．１％

■城東区
小中学校とも賛成 ３２．２％
小学校で賛成、中学校で反対　　　　　　　　　　１．６％
小学校で反対、中学校で賛成 ２４．０％
小中学校とも実施反対 ２５．６％

■住之江区
小学校入学時に選択制が必要　　　　　　　　　３６．２％（633 名）
小学校入学時に選択制が必要ない　　　　　　　６３．８％（1115 名）

中学校入学時に選択制が必要　　　　　　　　　５１．５％（1652 名）
中学校入学時に選択制が必要ない　　　　　　　４８．５％（1556 名）