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UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 99

2024-10-28 19:37:57 | 日記
「うわぁ……」
 
 私はびっくりした。なにが? と思うだろう。それはこの円盤に、一つの世界があったからだ。この円盤は巨大だった。そこらの船何百隻分……いや何万隻分くらいの大きさがあった。私は外周を歩くのはやめて、内部への侵入を試みた。
 幸いに私はこの円盤の内部構造の設計図を手に入れてる。なので道はわかる。まあ問題はこの円盤。ちゃんとした「道」はない……ということだ。いや、既定の道がないといった方が正しいかもしれない。
 外周の環状線はそもそもこの円盤の内部に円滑に物資を運ぶためにあるみたいで、あれは別だ。この円盤の内部空間は四つの世界と一つの管理管制塔によって成り立ってるみたいだ。
 
 まずは内部を守るためにあるのは海だ。円盤じゃないの? と思うだろう。それになぜに海が? とおもうのは当然だ。私もよくわからない。けど、その海が一つの世界として、そして内部にある世界と世界を守る役割として、覆う感じであるみたいだ。
 私は今、その「海」を渡る通路にいる。これは管理管制塔へと向かうためのものだ。内部の世界……の者たちはきっとこんなのがあるのなんてしらないだろう。
 まあ世界が生きてるのかはわかんないが……でもこの海……を見る限り、どうやら海は生きてる。
 なにせ……だ。この水中回廊の様な通路から見える海には沢山の生き物がいるのだ。大群で泳ぐ魚から、漂うクラゲ。色とりどりのサンゴとか、そこから顔を出すカラフルな魚。
 そして時折、その巨体が横切っていく。ちょっとした水族館体験である。そんな海を突っ切る水中回廊を通っていくと、内部の世界へと出る。青い空が広がって眼下にはどこまでも広がる森が見える。
 そして空中に飛んでる鳥……鳥?
 
「鳥にしてはでかいな……」
 
 とか思ってると、それが何かわかった。あれは多分プテラノドンとかいう恐竜じゃないか? 私の前世の記憶で似たようなものを見たことある気がする。実際G-01の中の図鑑に正式な? 名称があったが、どっかの世界で観測された生物というのは資料にあった。
 それに……だ。なんかガサガサと木々が揺れてる……と思ったら、細長い首が森から出て来た。
 
 あれも見たことある。首長竜とかいう奴じゃない? デカいけど草食で確か木々の葉を食べてた筈。今もほら、木々の葉を食べてる。まさかここ、恐竜が跋扈してる世界なのだろうか? そうなると……ちょっとおりたい気分になっちゃうよね。
 みたいじゃん、恐竜。

ある日超能力に目覚めた件 第二章 第二十話part2

2024-10-27 18:21:36 | 日記
「足軽、やめて。その子たちは……その子たちに害はないの」
「…………」
 
 足軽はわざわざ顔を隠した訳だけど……どうやらバレてしまってるみたいだ。そうなると靄を出してる意味もない。いや、もしかしたらブラフの可能性も……と思ったけどその考えは足軽は放棄した。
 だって幾代、おばあちゃんと思われるその女性はまっすぐに足軽を見てた。それに足軽と迷いなく言ったんだから、きっと彼女はおばあちゃん何だろう。
 その見た目はまるで女子プロレスラーみたいになってるし、長靴にタオルを巻いただけの格好は変質者そのもの。足軽にはおばあちゃんがそんな性癖があるなんて想像もできない。幾代の方で想像してもそうだ。
 田舎のちょっと開放的な生娘って感じだったから、流石にこの変態な格好がノイズになってる。はっきり言ってどっちでもあり得ないと思うのだ。
 でも目の前の女子プロレスラーは間違いなくおばあちゃんなんだ……そう自身に言い聞かせる野々野足軽。本当は確かめたい気持ちがある。けどなんか雰囲気的にそんな事は言えない感じだ。なんかおばあちゃんもかなりのプレッシャーを足軽に感じてるようだし……
 
「害はない? でもこいつに俺は襲われたんだけど?」
 
 とりあえずそんな事を聞いてみる。手を顔の前で動かして靄を取り除くと、おばあちゃんがまじまじと足軽を見てくる。驚いてる? 実はやっぱりブラフだった? 
 
(失敗したか?)
 
 とか思ったけど、もう遅いわけで……このまま貫き通すしかない。
 
「確かにその子たちは凶悪に見えるかもしれないわ。でも、絶対に人を襲ったりしない」
「それはつまりは、君が襲わせたって事?」
 
 そういう事になるのだが? と考える。
 
(てか、よく考えたらこっちはおばあちゃんをおばあちゃんと認識していいのか? 幾代とおばあちゃんを結び付けるのも、よく考えらまだ種明かしされてないぞ)
 
 今、おばあちゃんはどっちの立場でここにいるんだ? と野々野足軽は思った。だってそもそも、足軽は実は育代とおばあちゃんが=で結ばれてるとわかってるが、おばあちゃんはそれはバレてないと思ってるはずだ。
 となると、今のおばあちゃんはどっちの立場をとるのか……だからこそ、足軽はとっさに「君」といった。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 98

2024-10-27 18:15:42 | 日記
 やっぱり技術というのは素晴らしい。私はG-01の中にいてそれを実感してるよ。なにせ私の命はG-01の技術に支えられてるんだからね。00(イグゼア)の内部情報を分析しつつ、この船の塔の下層の探索も進めつつ、更にはいつものG-01のマニュアルも並行して進めてる私の脳。
 ここにさらに今この円盤を支配してそうなこの目玉たちの事も私は同時に分析解析してる。流石にここまでやると、私の拡張しまくった脳も知恵熱を発するというか……そんな感じがする。
 なのでこのコクピットの温度を下げることにした。簡単だ私の周囲にミストを発してもらってる。これがなかなかに気持ちいい。本来の目的的には私の体を洗浄する為の機能ではある。
 けど温度は適宜調整できるからね。それで体を清めるときよりも温度を低くして、拡散してもらってる。熱を発する頭にちょうど気持ちよく感じる程度でね。
 
「ふう……」
 
 チャプ――と私か使ってる浴槽の液体が揺れる。メタリファーの奴は私にこれを渡したかったって事でいいのだろうか? なんであいつがそんなことをするのかはよくわかんないけど……実際これをやることにメタリファーに何のメリットかあるのかもわかんないし……
 
 そもそもメタリファーに感情的な何かがあるのかもわからない。そんなメタリファーと彼は交流を持てたのか? だからこうやって託すことができた? でもあの存在に出会ったのは偶然とか……そんなの言ってなかったっけ? そこから、仲良くなったのかな? あのメタリファーと? あのよくわからない存在と? 
 まあ彼も特殊な存在だったし、もしかしたら何かシンパシーでも感じたのかもしれない。ただ私は見てるだけだったが、彼は周囲から明らかに浮いてたし、社会という中では常に生きづらそうにしてた。
 普通の人の感性とは違ったのは事実だろう。まあだからってそれでメタリファーと通じ合えるものなの? とは思うけど……実際彼の忘れ形見みたいなのを私は受け取ってしまったわけだし……でもそれならもう用も済んだだろうし、外に出しにやってきてくれてもいいんだけど……その様子はないからね。
 
 連れてくるのは強引だけど、外には勝手に出て……というスタンスなのかもしれない。そもそも外に出る手段があるかもわかんないけどね。でも新たな技術とか理論とかなんかそこら辺は手に入ってるわけだし、どうにか……なる? 
 てかもしかしたらこの00(イグゼア)の中にはもしかしたらメタリファーとの交信手段なんかもあるかもしれない。その可能性は十分ある。とりあえずこのでっかい円盤を探索しつつ、私はゆっくりと頭を酷使続けてる。
 あとは体の感覚も早く取り戻さないとね。

ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第二十話part1

2024-10-26 19:11:58 | 日記
「はっはっはっ!!」
 
 森の中を走る影がある。彼女はなぜか薄汚れた長靴を履いて、その体には大事な所に手ぬぐいみたいなのをまいてるだけだ。そんな彼女は森を走る。時折聞こえる大きな音。そして直後吹き荒れる風に体を飛ばされそうになったりする。
 けどそのたびに近くの木にしがみついてなんとか耐えてた。そして風が落ち着いてきたら、また走る。
 
(もっと早く……お願い、早く走れる体になって)
 
 その思いが力を動かしてるのか、彼女の体は変化をしてた。どんどんと成長して、女性にしてはかなりの大柄にまでなってる。けどそれにはどうやら彼女は気づいてないようだ。走ることに夢中で。そして時々彼女は空を見てた。木々の隙間から現れるその影。それが目的だ。
 
(やめて! お願い! あの子たちは!)
「きゃ!?」
 
 足が何かにひっかかった。そのせいで彼女は大きく態勢を崩して森を転がる。森に入るには絶対に適してない姿をしてた彼女だ。その全身はかなりの傷を負ってしまった。けど……その傷は見るからにどんどんとふさがっていく。
 
 そして彼女は怪我には目もくれずめいっぱい空に向かって叫んだ。
 
「やめてええええええええええええ!!」
 
 今まで一番……いや、そもそもが人間が出せる音量じゃなかったかもしれない。だって思わず空中にいた存在はかなり離れてたのにその耳を抑えてる。彼女の力が肺を強化して、声帯を拡張したのかもしれない。
 だからこそ出せた大声。それによって空にサルたちを縫い付けてた野々野足軽はその存在を気づいた。いや実際は気づいてないわけはなかっただろう。
 けど、気づかないふりをして、終わらせたかった。けどそれはどうやら届かない願いだったようだ。
 
(幾代……いやおばあちゃ――え? 誰?)
 
 足軽はこちらを見てる女を確認した。そしてその存在が幾代だとおばあちゃんだと思ってた。いや、そのはずだ。なにせ足軽は力の本質を感じれる。それはその彼女をおばあちゃんだと……幾代だといってる。
 でも足軽が見える女性はおばあちゃんでも幾代でもないように見えたんだ。軽く足軽は混乱してしまう。
 
(あれ? これって、え? どういう事だ? けどとりあえず今は……)
 
  なんとなく足軽は力を使って自身の顔の周りに靄を出した。顔が見えなくなるような靄だ。それで身バレをとりあえず防ごうと思った。
 

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 97

2024-10-26 19:06:47 | 日記
 私が受け取ったイグゼアの資料の中にはこの円盤の資料もあった。てか当然だね。流石にこれだけバカでかい円盤だ。色々とメンテナンスだって必要だろうし、設計図というのはとても重要だろう。
 まあそれを私に残す……かは別問題な気もするが、どうやら『彼』は残しておいてくれたらしい。かなり広いと思ってたこの高速道路のような車線。G-01でも余裕で暴れられるくらいに広いこの道路はどうやら上の方にもう一つあるみたい。どんだけデカいんだよって感じだ。
 
「む、また来た」
 
 私は道路を三体が横に並んで、更に後ろにもう三体……計六体の目玉が向かってくるのが見えます。前の三体は目玉をきょろきょろしつつ、その目玉から発せられる光を向けて進路を確認してるように見える。そしてそれが一瞬G-01を捉える。その瞬間その光が赤く……なったと思ったらすぐに青に戻って何もなかったかのようにこの道路を進んでいく。
 
「よしよし、上手く行ってるね」
 
 いままでも何部隊も実はすれ違ってる。どうやらここの目玉たちは今のように六体かそれか四体まとめて一部隊となって巡回してるみたい。いや、もしかしたら巡回ではないのかもしれない。
 なぜなら、ここを回る目玉たちはキラキラしてるのだ。彼らは出来上がったばかり……みたいな感じがある。そしてこの環状線はゆったりとしたカーブが延々と続くような道路なわけで……とても動きに齟齬がないか確認するのには都合がいいだろう。
 
 なので私の推察的にはここには目玉を作る施設があると思うんだ。そしてそれの動作確認をこの道路でやってる。ついでに哨戒もしてる。なので一定間隔で目玉がやってくる。そんな奴らを相手にしてると面倒なのは間違いない。
 いつもなら雑魚だけど、今の私達にはそこそこ厄介だからね。だから私は一計を案じた。それは目玉たちの通信を解読することだ。彼らがどうやって敵と味方を識別してるのか……カメラで捉えてその目で見て判断してるのかもしれないが、機械なら意思ではなく、内部のルールに従って判断をしてるわけで……G-01という自分達とは全く違う姿を捉えてたとしても、仲間だと思わせる事は出来るんじゃないか? と思った。
 そして実際、それは出来たのだ。彼らの通信を解析して、倒した目玉もちゃんと分析した。そして必要そうな部品だけ拝借して、それにエネルギーを通してある一定の通信を行わせることで、どうやら目玉は仲間と思ってくれるみたい。
 
 これによって私は余計な戦闘を避けることができるようになった。