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UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

ある日超能力に目覚めた件 第二章 第二十話part2

2024-10-27 18:21:36 | 日記
「足軽、やめて。その子たちは……その子たちに害はないの」
「…………」
 
 足軽はわざわざ顔を隠した訳だけど……どうやらバレてしまってるみたいだ。そうなると靄を出してる意味もない。いや、もしかしたらブラフの可能性も……と思ったけどその考えは足軽は放棄した。
 だって幾代、おばあちゃんと思われるその女性はまっすぐに足軽を見てた。それに足軽と迷いなく言ったんだから、きっと彼女はおばあちゃん何だろう。
 その見た目はまるで女子プロレスラーみたいになってるし、長靴にタオルを巻いただけの格好は変質者そのもの。足軽にはおばあちゃんがそんな性癖があるなんて想像もできない。幾代の方で想像してもそうだ。
 田舎のちょっと開放的な生娘って感じだったから、流石にこの変態な格好がノイズになってる。はっきり言ってどっちでもあり得ないと思うのだ。
 でも目の前の女子プロレスラーは間違いなくおばあちゃんなんだ……そう自身に言い聞かせる野々野足軽。本当は確かめたい気持ちがある。けどなんか雰囲気的にそんな事は言えない感じだ。なんかおばあちゃんもかなりのプレッシャーを足軽に感じてるようだし……
 
「害はない? でもこいつに俺は襲われたんだけど?」
 
 とりあえずそんな事を聞いてみる。手を顔の前で動かして靄を取り除くと、おばあちゃんがまじまじと足軽を見てくる。驚いてる? 実はやっぱりブラフだった? 
 
(失敗したか?)
 
 とか思ったけど、もう遅いわけで……このまま貫き通すしかない。
 
「確かにその子たちは凶悪に見えるかもしれないわ。でも、絶対に人を襲ったりしない」
「それはつまりは、君が襲わせたって事?」
 
 そういう事になるのだが? と考える。
 
(てか、よく考えたらこっちはおばあちゃんをおばあちゃんと認識していいのか? 幾代とおばあちゃんを結び付けるのも、よく考えらまだ種明かしされてないぞ)
 
 今、おばあちゃんはどっちの立場でここにいるんだ? と野々野足軽は思った。だってそもそも、足軽は実は育代とおばあちゃんが=で結ばれてるとわかってるが、おばあちゃんはそれはバレてないと思ってるはずだ。
 となると、今のおばあちゃんはどっちの立場をとるのか……だからこそ、足軽はとっさに「君」といった。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 98

2024-10-27 18:15:42 | 日記
 やっぱり技術というのは素晴らしい。私はG-01の中にいてそれを実感してるよ。なにせ私の命はG-01の技術に支えられてるんだからね。00(イグゼア)の内部情報を分析しつつ、この船の塔の下層の探索も進めつつ、更にはいつものG-01のマニュアルも並行して進めてる私の脳。
 ここにさらに今この円盤を支配してそうなこの目玉たちの事も私は同時に分析解析してる。流石にここまでやると、私の拡張しまくった脳も知恵熱を発するというか……そんな感じがする。
 なのでこのコクピットの温度を下げることにした。簡単だ私の周囲にミストを発してもらってる。これがなかなかに気持ちいい。本来の目的的には私の体を洗浄する為の機能ではある。
 けど温度は適宜調整できるからね。それで体を清めるときよりも温度を低くして、拡散してもらってる。熱を発する頭にちょうど気持ちよく感じる程度でね。
 
「ふう……」
 
 チャプ――と私か使ってる浴槽の液体が揺れる。メタリファーの奴は私にこれを渡したかったって事でいいのだろうか? なんであいつがそんなことをするのかはよくわかんないけど……実際これをやることにメタリファーに何のメリットかあるのかもわかんないし……
 
 そもそもメタリファーに感情的な何かがあるのかもわからない。そんなメタリファーと彼は交流を持てたのか? だからこうやって託すことができた? でもあの存在に出会ったのは偶然とか……そんなの言ってなかったっけ? そこから、仲良くなったのかな? あのメタリファーと? あのよくわからない存在と? 
 まあ彼も特殊な存在だったし、もしかしたら何かシンパシーでも感じたのかもしれない。ただ私は見てるだけだったが、彼は周囲から明らかに浮いてたし、社会という中では常に生きづらそうにしてた。
 普通の人の感性とは違ったのは事実だろう。まあだからってそれでメタリファーと通じ合えるものなの? とは思うけど……実際彼の忘れ形見みたいなのを私は受け取ってしまったわけだし……でもそれならもう用も済んだだろうし、外に出しにやってきてくれてもいいんだけど……その様子はないからね。
 
 連れてくるのは強引だけど、外には勝手に出て……というスタンスなのかもしれない。そもそも外に出る手段があるかもわかんないけどね。でも新たな技術とか理論とかなんかそこら辺は手に入ってるわけだし、どうにか……なる? 
 てかもしかしたらこの00(イグゼア)の中にはもしかしたらメタリファーとの交信手段なんかもあるかもしれない。その可能性は十分ある。とりあえずこのでっかい円盤を探索しつつ、私はゆっくりと頭を酷使続けてる。
 あとは体の感覚も早く取り戻さないとね。