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UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 96

2024-10-23 22:57:06 | 日記
ドゴオオオン!! バガアアアアアアン!!
 
 そんな音が室内に響く。まあとても巨大な円盤の中です。いうなればこの通路だけでも六車線くらいの広さが実はある。実際流石にこの円盤を徒歩で移動してた……なんてのは思えません。
 それに中央分離帯みたいなのも見えるし、実際にここはこの円盤の中の道路みたいなものだと思われる。それだけの広さ。それに結構思いっきりぶつけてるのに壁とか床がぶっこわれない。壊れるのは目玉の方。
 
「うーん、こんな無茶な戦闘ばっかりやってる訳にはいかないよね」
 
 今のはただのごり押しである。G-01と目玉のスペックが違いすぎるから、ごり押しでなんとかできた。それだけだ。けど流石にこの戦闘パターンを何度も続けられる……なんて思わない。G-01のスペックは多分色んな世界の基準と比べても高いと思える。
 
 でもだからって楽に相手にできる存在ばかりか? となるとそんなわけはないでしょう。前なら……こうなる以前なら、エネルギーを増やして、それでパーツを換装とか新たな武器を得るとかすることで着実に強くなっていくことができた。
 けど今はそれだけではダメになってる。なにせ、いくらG-01が高性能に……高機能になっても、それを操ってる私たちのつながりが今、薄くなってる。そのせいで動きがぎこちなくなってるんだ。
 
「なにか、ない? 悪さをしてるのを排除するだけ……とかじゃね……ダメかも」
 
 どうするのがいいのか? はっきり言って、新たに追加されたフォルダ。それの内部がインストールされたことが原因なのは明らか。イグゼアを排除する……それの選択肢は実はある。
 それを綺麗さっぱりとデリートをするという選択だ。それをしたら私もG-01も以前の状態に戻れると思う。実際イグゼアが何をメリットとして与えてるのかわかんない。この視界の変化くらいである。それよりもG-01を自由自在に動かせないのが不便でしかたない。 
 メリットとデメリットを考えるとどう考えてもデメリットしかないだろう。でもだからって私はどうしてもイグゼアを排除する気にはなれてない。『彼』の記憶が私にそれをためらわせてるのかも知れない
 
「いや、それだけじゃない」
 
 私にはきっと天才が残したこのフォルダに期待してる。だって彼は間違いなく天才だった……と思う。だからそんな彼が残したこのフォルダにはきっと大切な何かがあるんだと……そう思いたいんだ。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 95

2024-10-23 03:56:12 | 日記
「くっ! きゃあ!」
 
 私はいいように目玉たちに遊ばれてた。いや、向こうは遊んでる気はないんだと思う。本当に邪魔者を排除しようとしてるんだろう。なにせ奴らには遊びなんて行為を出来る知能はないだろう。ゼロか一か……それしかない筈だ。そもそもそんな高度な知能があるとはおもえない。
 なにせこいつらは下っ端だ。もっと高度な知能はこいつらを統率してる奴にはあるだろうけど、こいつらにはないと思う。なのに……
 
「こんな奴らにいいようにやられるなんて……」
 
 悔しい。今までは苦にもしてなかった奴らにおちょくられてるのだ。私にはプライドとかないとか思ってたけど、これはちょっと……
 
「ダメージはない、それなら!」
 
 私は身を削ることにした。今まではその過剰ともいえる運動能力を駆使して、なるべく攻撃には当たらないようにしてた。G-01の表面には自己修復コーティングがされてるといっても世界にはどんな致命的な一撃があるかなんてわからないからね。
 
 けどこいつらの攻撃はもう戦いまくってるからわかってる。その攻撃速度からバリエーションまでね。一応こいつらは一番数が多い目玉αだ。あとはβとηと私は区別してる。
 
 αは区分で言うと歩兵だ。一番数が多くてオーソドックスな個体。けど色々とさらにバリエーションはある。換装できるみたいだ。βは回収班というか? なんか歩兵よりも大きい見た目をしてる。何を回収してるのかは知らない。きっと妙にこの空間にある船がこぎれいなのはβのおかげなんだろう。
 ηは特別な個体みたい。あんまり見ない。歩兵であるαが100いる中に一機くらいの割合である。ηはどうやらそれぞれ個性的な機能を持ってるみたい。そこに同じ機能はない。
 でも今目の前にいるのは一般的歩兵のαだ。だから私はただまっすぐに向かう。向かってくる攻撃を片腕を盾にして受ける。その鞭のようにしなる腕で絶えず攻撃を回転させる目玉たち。
 けど私は……
 
「とまるかああああああああああああ!!」
 
 私はブースターを吹かせて攻撃を受けつつ前に進む。そして今度こそ、拳をぐっと握って、G-01の拳を叩き込んでやった。勢いがついたG-01の拳は相当の威力があったのでしょう。 
 目玉の一体にめり込んだ拳はその瞳から汚い液をまき散らしながらひしゃげて吹っ飛んでいく。でもまだいる。私はすぐに次の目玉に向かいます。今度はくるりとG-01の体を回転させて近くの目玉に足を踵から落としました。
 いや、実はただ足で蹴ろうとしたんだけど、勢い余って回ったのだ。けど一回転したG-01の足がそのまま近くの目玉に当たって二体目を潰しました。
 ラッキーです。それを見た残りの目玉はとりあえず距離を取ろうとしてくる。今のG-01が本調子じゃないのはわかってるだろうから適切な距離さえ取れば……と結論を出したのでしょう。
 でもさせない! 距離を取ろうとする目玉たちにブースターを吹かせて再び突っ込んでいきます。