UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第八話Part3

2024-08-15 09:04:47 | 日記
「おばあちゃんインターネットとかするんだ」
「年寄だからって甘く見ないでよ。ねー」
「ねー」
 おばあちゃんもおじいちゃんももう還暦も過ぎたような頃合いである。それなのにインターネットを参考に豪華なかき氷を作ってくれた。どうやら祖母は普段から小頭と連絡を取ってるのか、そんな雰囲気があった。
 ふわふわの氷は口に入れた瞬間に消えていく。それにクリームや果物をふんだんに使ったかき氷は店ならこれだけで千円……いや二千円は取りそうな……そんな豪華なかき氷だった。
 孫が来てくれるからってきっと頑張ってくれたんだろう。そう思ってたけど……
 
「ふふ、近所は農家ばかりだからね、果物もたくさんもらえるのよ。果物は足が早いからあなた達が来てくれてたすかったわ」
 
 そんな風に言ってくれた。確かに果物は野菜とかと比べて早く腐ってしまうだろう。それに老人の二人暮らしなら、そんなにたくさん食べられるってこともないだろう。
 だから祖母の言い分は本当なんだろうなって野々野足軽は思った。
 
「これ、めちゃくちゃ美味しい……」
 
 ちょっと感動する位い美味しかった。だってかき氷なんて実際ただの氷じゃん……と思ってた野々野足軽である。そもそもおしゃれなかき氷なんてのは野々野足軽は食べたことない。
 知識としてはネットやテレビで知ってたけど、野々野足軽が食べたことあるのは屋台の出店で食べたことあるシロップがかかっただけのシンプルな奴だけだったのだ。
 
「ふふ、そうでしょう。シロップも果物を使ってのよ。生シロップね」
「生シロップ……」
 
 なるほど……と思った。なにせ確かに祭りの出店である安っぽい水のようにサラサラなシロップではない。もっとこう……言い方は悪いかもしれないが、ドロドロとしてる。それはきっと生の果物を使ってるからなんだということがわかった。
 
 ミーンミンミン
 
 野々野足軽と野々野小頭は縁側に座って、蝉の声をBGMに美味しいかき氷を食べてる。野々野足軽のかき氷はスイカ味で、小頭のかき氷はマンゴー味だった。
 都会では窓から観る景色には常に高い建物が目に入るだろう。隣の民家だって近い。空を広く観ることが叶わないところだって多い。けどここは違う。田舎の空は広く大きい。
 青く……碧い……そんな空が広がってて、高くそびえる入道雲が漂ってる。
 
 カタ――カタ――
 
 と古いタイプの扇風機が首を限界まで曲げたときにそんな音を出して反対側に向かっていく。都会ではエアコンが絶対に必要だけど、、ここではどうやら扇風機とかき氷……そして縁側を通る風でなんとかなる。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 46

2024-08-15 00:04:57 | 日記
「ポニポニ!」
 
 元気な声を出して、中のミレナパウスさんにもわかるようにポニ子はマッスルポーズをとる。それだけ元気になってる……というアピールなんだろう。実際かなりほっそり……というかアーマーだからミレナパウスさんを覆ってるポニ子の透明な体の部分。そこがかなりミレナパウスさんの体に肉薄してた。前はそれこそミレナパウスさんの体から数十センチは余裕があったはずだ。けどさっきまではたった数センチしか余裕がなくなってた。
 でもミレナパウスさんが魔法を行使続けてると、なんかどんどんとポニ子が肉厚になっていった。つまりはミレナパウスさんの回復魔法できっとその体を復元してるってことなんだと思う。
 
 だからミレナパウスさんの魔法はちゃんとポニ子へと届いてる……といえるだろう。けど……だ。けど私しからみたら、あれは魔法を受け取ってるわけじゃないね。
 
「ポニ子のやつ、魔法というかエネルギーとして受け取ってるのか」
 
 なるほどである。実際は世界が変わればエネルギーの質も変わる。だからこそ、世界が違うエネルギーというのは簡単には受け取れないものだ。それこそG-01のようにユグドラシルシステムとか、そのエネルギーの変換の役目を請け負ってくれる存在……勇者の場合はその中に宿ったノアとか……そんな機能やら存在が必要だ。
 けどポニ子にはそんなのはないはずである。けどポニ子はちゃんとエネルギーを受け取ってる。いや、ミレナパウスさんは魔法として行使してるんだけどね。実際なんか複雑なことになってるよねあれ。
 だって純粋なエネルギーは世界が変われば受け取るのは難しい。だって質が違うから毒になるからだ。けど実はそれを魔法……いや魔術として行使すれば、別の世界の存在でもその恩恵をある程度は受けることができる。それこそ構造がだいたい同じような人間なら回復魔法の効率というか質というか? 
 それは同じ世界の存在に掛けるよりも落ちるけど、受け取れる。それはエネルギーという物質ではなく、魔術という現象へと変わってるからだ。けど……だ。考えてみてほしい。
 ポニ子は今、ミレナパウスさんの魔法をエネルギーとして受け取ってる。つまりは……だ。
 
 ミレナパウスさんのエネルギー→魔法として行使→ポニ子が受け取った魔法を変換→エネルギーとして吸収――としての変遷をたどってるということになる。なんてややこしいことをやってるんだ? それならもう直接ミレナパウスさんからエネルギーとしてもらったほうが早くない? てか……
 
「なんでポニ子はエネルギーとして受け取れてるの?」
 
 全く持って謎しかない存在だ。