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転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 51

2024-08-22 17:38:30 | 日記
 流石にあの円盤まで合流しないんなんてやらないけど……いかにもなにかありそうな……それだけ雄大にそこにある。あの円盤のサイズから観たら、G-01も小型といえるくらいだろう。あれなら数十メートル大のロボットも数十体……いやもっと積めそうだ。てか積んであったりして? 
 
 そもそもが人形のロボットやら、人形でなくても自分たちの代わりに戦闘をする存在って結構どこもたどり着きそうな気がする。ならあれだけでかい船を作る技術があれば、そういう技術だって並行してあってもおかしくない。
 
「なんか興味出てきたかも」
 
 本当なら私は中の勇者達と足並みを揃えるつもりであった。だって万が一になにかあったら困るじゃん? ここは謎の場所なのだ。確かに不意打ちとか無いように私は逐次スキャンをしてる。それによるとG-01のレーダーには目玉以外の敵は映ってない。
 
 でもそれが100%なのかはわかんない。
 
「けど悪いことを考えたらきりがないからね。仲間を信じるのも大切だよね」
 
 うんうん、と私はそれっぽいことをいって自分を納得させる。なので一足先に上を目指した。そもそもが外なら内部の構造に左右されることなく進めるからね。簡単に行けるのは当たり前だ。私はG-01のブースターを静かに吹かせて上へと進む。中とは違って、なぜか外のほうが目玉が少ない。
 
「そういえば、最初のときも目玉は中から出てきてたような?」
 
 私が大きいやつを倒したせいで、引きこもってるのかもしれない。けど内部は奴らのホーム。だからこそ、いまでも襲ってくるのかな? 彼らは外にまでいまは意識を向けることができないのかも?
 ならば……
 
「やっぱりみんなを外に出して一緒にいったほうが良かったかもね」
 
 別に明確な目的があるわけじゃない。ここは世界じゃないからサンクチュアリがあるかもわかんないし。てかここから出る手段はG-01を持ってしてもわかんないし。
 それに……だ。いまどうして内部で徐々に目玉の襲撃が増えてるのかってあの円盤みたいな所が奴らの巣穴だから……という憶測が出るよね。それを考えると一旦外に出て、外からみんなを引き連れて襲撃をして、目玉たちを一掃。ゆっくりと探索をする……のほうが効率的にきっといい。
 けど……
 
「まあ若人には旅が必要だよね」
 
 私はそんなふうなことをいって一人上を目指す。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 50

2024-08-22 17:33:21 | 日記
「それでは私達はこちらから行きますね」
「皆さんのことは自分が守りますから安心してください」
 
 そんな風に言ってくるミレナパウスさんと勇者。どこもかしこもG-01が通れるような場所があるわけじゃない。まあけど、内部を行けなければ外部を行けばいいだけだ。なので問題はない。
 けどどうやらアイはここにたどり着いた船の情報……いや船だけじゃなく、その船に残ってる世界の情報を欲してるらしく、内部をどうしても行きたいらしい。なのでそんなアイの為に勇者とミレナパウスさん達は内部へ、私は外部を通って行くことになった。
 
 まったくアイはわがままなんだから仕方ないやつである。そんなアイは私だけが外に行くことになっても二人みたいになにか声を掛けてくることもなし……まあ実際複数人いるそっちよりも、私一人のほうが確実に安全ではある。
 それがわかってるからだろうけど、でもそれでもさ……なんかあるものでは? まあメタリファーの真意的な事にたどり着けるのなら、私は文句なんてないんだけど……
 
 この謎の場所の意味……それはまだわかってない。どうしてメタリファーはこんな場所に船を集めてるのか……みんなが見えなくなったら、私は壁を突き破って外へとでた。
 外に出ると、なんか最初にいたところよりも暗くなってる感じがある。どこかに光源がある……という感じではなくて、この場所自体に明かりがある……という感じだったけど、上の方は暗くなってるみたいだ。
 
「外から見ると、かなりの船が混ざってるね」
 
 それにただ上に積み上がってるだけでもない。横にずれたりもしてる。上に行くにつれて歪になってる気がする。上を向いてG-01の高性能なスキャンを再びしてみる。
 どこまでも続いてるように見える船達。キュインキュインというなにかわからない音。いや、それはここに来て何度も聞いてるからなにかはわかってる。目玉たちの音だ。今はあの目玉型の敵しか観てないが、じっさいこれだけ様々な形の船があって、その年代だって、世界だってバラバラなんだ。
 もっと違う形のやつが居てもおかしくないと思うんだけど……なんかいない。そもそもがあの目玉がなにかわかってない。今は積極的に私達に攻撃を仕掛けてくるが、別にそれほど好戦的な奴ら……とも思えないんだよね。
 
 メタリファーは貴重でよくわからない存在だ。何体の個体がいるのかもわかってない。その知性だって謎だ。
 
「このまま上を目指してなにかあるのかな?」
 
 一応下にも私はG-01の子機である指を送ってる。けどそっちにも終わりはみえない。そして上を目指してるこっちにも……だ。もしかしたら無意味なことをしてるのかもしれない。
 その思いが湧き上がる。まあこのまま上に行けばなにかはあると思う。なにせ……だ。まだ結構上だけど、かなり大きな船が見える。それは船というよりも円盤。それも今までの船よりもスケールが違う。それだけでかい円盤が薄っすらと観えてた。