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転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 957

2023-11-16 03:59:25 | 日記
「ふっ!!」
 
 そんな風に息を吐いて、なんとか花の砂獣の足元にたどり着いた奴がその武器をふるった。それだけで花の砂獣の体がスパッと斬れる。でも……その瞬間だった。一気に花の砂獣の花の部分が膨らむ。一気に嫌な予感……いや周囲の者たちに死の予感が走っただろう。
 そしてそのまま花の砂獣が爆発した。無数の種が周囲四方に飛び散る。しかもそれだけじゃない。今回飛んできた種はどうやらスペシャル使用らしい。
 なにせ……だ。なにせ今回の種は最後の抵抗なのか、より多くの道連れを出すためなのか、ぶつかった時に爆発したのだ。周囲が一気に爆発に包まれた。沢山の断末魔の声。その一帯が黒い煙に包まれた。一体どれだけの被害が出たのか……そんなことを後方の将軍の一人は考える。
 
 でもその時だ。
 
「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!! 進めええええええ!!!」」」
 
 なんと勢いは全く落ちてなかった。「なぜ?」そんな風に大将軍の一人は思う。なにせ信じられない。今のを防ぎきる? そんなことは不可能だ。確実に甚大な被害が出てておかしくない。なくした戦力をどう補って戦っていくか……それを考えないといけない……と思ってた。でもその必要はなかった。でも原因は知っておきたい。そう指揮官クラスなら思うのは当然だろう。
 なにせ幸運……そんな言葉で治められるものではない。
 
「簡単ですよ」
 
 もう一人の大将軍の一人がいう。
 
「我らにはよくわかりませんが、もう一人の聖女の力です」
「あの女か……」
 
 こくり……とうなづく。あの女……もう一人の聖女。けど決して敬称をつけることは許されない存在。それは教会からこちら側に寝返った存在。いや違う。この世界の者たちの方に寝返ったんじゃない。この世界の外側の者たち……勇者側へと寝返った聖女。この出来事はどうやらその聖女『ミレナパウス』の仕業らしい。
 その魔法……という事だろう。確かにそれなら納得できる――と大将軍の一人は思った。