UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 316P

2023-11-11 20:25:38 | 日記
「お前にだけは? 俺だから言えるんだが?」
「は? あんた頭おかしいんじゃないか?」
 
 本当にこのまま喧嘩がおっぱじまってしまいそうな雰囲気。なにせ、仮面の男はあんな仮面をしてるのに、そこに何も卑屈な心なんて一遍もない。ただただ自信……それがあふれて来てる。実際あの人が強いのかとかは野々野足軽はしらない。別段ムキムキ……ってわけでもないが、だからってヒョロヒョロな見た目でもない。そこそこ背もある。
 だから人並くらいには普通に喧嘩とかできそうではある。でも相手は三人……普通ならその時点で『分が悪い』と思うだろう。なにせ……だ。数の差ってのはいくら身体能力が高い人でもそれだけで勝率はガクッと下がるからだ。マンガやらアニメとかに影響を受けた人たちは勘違いしがちだが、一人の人が倒せるのなんてせいぜいが多く見積もって五人とかだろう。
 それだって一般人対プロでだ。格闘家とか、ボクサーとかそういう人達が相手をしたとしても、十人二十人を一人で倒せるなんてそんなのは創作の中だけの話。リアルでは五人も倒せたら凄いって感じ。だから一般人ならそれこそ二人倒せたら凄いし、三人なんて一人で倒せたら大金星だ。
 だから三人に絡まれてる時点でめっちゃピンチなんだが……仮面の男にはやっぱり自信しかない。
 
「頭がおかしい? ははっそれは違う。俺は今、めっちゃ気分がいいんだよ」
「は?」
 
 この状況で? という感じの「は?」だった。自分の状況を全く理解できてないような発言だったからだろう。すると、仮面の男は鏡を取り出した。そして自分の顔を映してる感じで色々な角度から自分の顔を見だした。当然だが、周囲は「なにやってんだ?」って感じだ。
 なにせ……だ。なにせそいつは変な仮面をかぶってる。顔なんて見れるわけない。鏡に映るのは勿論だけどその変な仮面――でしかないはずだ。でも……それなのにその男は「はぁぁぁ」となんか恍惚な息をはく。
 
「いいと思わないか?」
「は?」
「いや、ほらさ、俺の顔。めっちゃいいだろ?」
(((やべぇ奴だこいつ)))
 
 男に絡んでる三人は間違いなくそう思っただろう。だってそいつが見てるのは仮面だ。第三者視点からなら。でもそいつはそれをもって自分の顔が良い……といってる。三人からしたら……いや他の客からしてもそれはどう考えても異常。つまりは目の前の奴はやばい奴だということだ。
 そしてなんと……
 
「はい、本当に素晴らしいです。そのフォルムといい、形と良い、パーツも完璧ですね」
「「「ええええ!?」」」
 
 絡んだ三人はその美人な女性にもびっくりした。だって、明らかに変な事を仮面の奴はいってる。普通はこんな奴には近寄ったりしたくないだろう。けど、女性はニコニコしてる。
 
「あ、あんた達お似合いだよ……いくぞ!」
 
 そういってチンピラ達とんでもない奴らに絡んでしまった――みたいな感じでさっていく。そんな様子を傍から見てて野々野足軽は思った。
 
(うーん、これってどうしたらいいんだ?)

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 953

2023-11-11 20:19:09 | 日記
「あれが砂獣? ――へ?」
 
 誰かがそんなことをいった。そして……そのまま、何が起きたかわからずに死んでいった。何が起きたのか。それはあの花の集合体の様な砂獣から放たれた種のせいだ。教会の奴がもってた物から出来上がったあの砂獣はどうやらそれぞれの花の中心から弾丸のようにその種を発射してる。それも一つ一つパンパン――って感じでない。いうなればドゥルルルルルルルル!! ――だ。それはまるでガトリングのよう。しかもそれがいくつも生まれた花のような場所の所かしこから放たれてるんだ。流石に身体能力がとても高いこの世界人達であっても、避けきるのはむずかしい。
 そしてその砂獣は更に死人を取り込んでその体を分岐させてもっと花を増やす。そしてもっとこ殺す……となって最悪の循環だ。
 
「くはははは!! どうだ!! これが我々の力ひゃ――」
 
 なんか叫んでた教会の奴の頭が吹き飛んだ。そのあとすぐに体もハチの巣になっていった。あの砂獣は敵味方の区別なんてない。それなのにいい気になってるから。なんとか生き残りたいと思ってる教会の奴らは複数人で結界を張ってるらしい。それにあぶれた奴らは……次々と死んでいってる。なにせ教会の奴らは自身を強化とかしてないみたいだ。一応あのロープが色々と魔法的な処理をされてて、防御力とか底上げしてるみたいだけど、それでは防げない程の威力があの花の砂獣にはある。
 
「動け! 動き続けてなんとか近づくんだ!!」
 
 軍の方ではそんな指示が飛んでる。確かに動いてたら照準は合わせにくいだろう。けどいくら強化されてるといっても彼らだって人間だ。いつまでも全速力で走り続けられるわけはない。強化されてるから全力疾走を十分くらいは続けることは出来ると思うが、にげてるだけじゃ死期を伸ばしてるだけだ。だからこそなんとか近づこうとしてる。
 けどあの花にはリロードという概念はないらしい。いつまでもいつまでも種を飛ばし続けてる。けどその時だ。ぐらっとわずかに花が揺れた。それと同時に、さらに花の側面に矢が突き刺さる。近距離戦しかできないと思われてたかもしれないが、原始的な武器の中にも弓というのがある。
 それは私が作った武器の中にもあった訳だ。けどそんなに人気なかったから、そんなにそれを使う人はいない。そもそもが遠くのものに当てる……というのがなんか皆さん苦手というか。それに剣なら攻撃力を高めやすいが、弓って手元を離れるから、威力を高めるって難しい。せいぜい弓の弦をめっちゃ強力にするくらいである。それに強力な素材で矢を作るとかだ。実際、弓部隊が使う弓は生半可な腕力では引けないようになってしまった。でも放てば音速を超えてくれる。
 それが突き刺さったんだ。いくら巨大な花でも傾くくらいはするだろう。そしてその隙を見逃さずに近接部隊が花に向かう。