UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

ある日、超能力に目覚めた件 310P

2023-11-01 23:51:33 | 日記
「うおおおおお!? すげええええええええええええええええええええええええええええええ!! 見てくれえええええ!! 俺を見てくれええええええ!!」
 
 そんな変態がこの街の駅に現れた。それは褐色で声は若い感じだった。そいつはいきなり変な仮面をつけて現れてその駅にいた一般人にいきなり――
 
「見てくれ。なあなあなあ! 俺の顔凄いだろ!? 理想の顔になったんだよ!!」
 
 ――という風に言いふらしてはテンション高く踊る様に動いてたらしい。けどそれに相手にする人はそんなにいなかった。やけに絡まれてる一人の男性がとても迷惑そうにしてただけで、他の周囲の人たちは至って冷静だった。
 それはなぜか? この日本で変な仮面をかぶっておかしな事を叫ぶなんてそんなの日常ではないはずだ。九割がたの日本の場所では、当然だけどそうだろう。
 けど残りの一割、そうこの場所ではそうではなくなっていた。この町には今、沢山の変人が集まってる。オカルト好きもそうだし、草陰草案を頼る人達。そして謎の組織……とか、変な宗教の奴ら……そんな奴らが集まってきてて、日に日に治安がやばくなってきている。
 だから変人の一人や二人が現れたとしても、既に「またか」という感じである。でもどうやらその変人は自分が変な事をやってるっていう意識がないらしい。
 さっきから自分がイケメンだという言動を取り続けてる。
 
「やぁそこのお嬢さん。この僕、どうですか?」
「きゃああああ!?」
「ふっ、シャイな子だな」
 
 そんな事をいってまた別の女性に声をかけにいくその男。流石に変人に馴れたといっても、声をかけられたら怖いものである。変人は遠くから見てるから笑えるのだ。自分に近づいてきたら全力で逃げる……当然の反応だ。
 
「お嬢さん」
「きゃあああああああ!?」
「お姉さん綺麗だね。俺の隣には君が似合う」
「何言ってんのよこのヘンタイ!」
「君、俺の事どう思う? ふっ、ふっ、ふううううううう!!」
 
 最後はなんか雑誌で見るようなポーズをパッパッパっと続けざまにやってどや顔……いや顔は見えないが、多分そんな顔をしてるであろうことが想像できた。いや、彼的には決め顔……か?
 もちろんそんな奴に返ってくる返事なんて辛辣か悲鳴だけ……と思ってた周囲の人達だろうがその女性はどうやら違った。
 
「素晴らしい人間性です。尊敬に値します」
「そ、そうか!? だよな!!」
「はい」
 
 そんなこと言って変な仮面の男を持ち上げる女性。その人は黒い服に身を包んで日傘をしてる美人だった。けどその顔には異常なほどのピアスがあいてる。それに人のよさそうな笑顔をしてるのに、彼女がペロッと時々舐める舌は蛇のように分かれてた。
 周囲の人達だっていたいけな女性が変人に絡まれてたら助けただろうが、彼女にも同時に変人の気配を感じてた。だから全力で二人をスルーしてた。
 
「お待たせ」
「いえ、私も今来たところですよ。よかったです事前に教えてくれたおかげで変人に絡まれずに済みました」
「はは、最近多いからね」
 
 変人二人の邂逅を他所に野々野足軽と平賀式部もデートの序章が始まろうとしてた。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 947

2023-11-01 23:45:46 | 日記
 砂獣はネナンちゃんとそして、アイの砲撃により、かなりのダメージをくらってる。こっち側の兵士たちはその中でもなんとか襲い掛かってくるような奴だけを相手にして、新たな武器で一刀に伏してる。そして足を止めずに前に進んでいく。このままいければいいけど……なにせこっちの勝利のプランはなるべく早く接近戦に持ち込むってことだ。
 そうじゃないと、教会の有利な位置で戦うことになる。こっちは接近戦メインなんだ。そして向こうは魔法を使った遠距離戦がメイン。多分だけど、教会側はきっと砂獣でこっちを足止めして、そしてその隙に魔法を撃ちまくって殲滅する――ってつもりだったんじゃないだろうか? 
 だってそれが一番簡単な奴らの戦術だ。勿論それは私たち『外側』の奴らが出てこなかったらってことでもあるだろうけどね。勿論私たちが出てくる想定くらいはしてると思う。でも……教会は侮ってる。なにを――って? それは勿論だけど、現地の人たちをだ。
 
「あんた達が見下してきた人たちによって倒されるって屈辱を味わいなさい」
 
 そんなことを私は高みでつぶやくよ。だって私がG-01で出ていったら、それだけで大体終わってしまうからね。私はその時が来るまで動く気はない。その時というのは、勿論だけど私たちの目的の物が現れた時だ。忘れてるかもしれないが、私たちは世界のサンクチュアリを求めてるのだ。まあ実際、九割がたネナンちゃんだと思うんだけど、彼女をどうするのかって問題が今はある。
 でも諸々が終わったら、その時はサンクチュアリだけネナンちゃんからもらえたり……もしかしたらその力を私たちに使ってくれる……とかできるかもしれない。それかもしかしたらもっと別の……本命のサンクチュアリが現れたりするかもしれない。だから私は常に戦場をモニタリングしつつ、その瞬間を待ってるといっていい。
 
「いけえええええ! 止まるなああああああああ!!」
 
そんなジャル爺の声で皆が進む。それだけじゃない。あの場には名の知れた者たちが集ってる。それは軍でもそうだし、賞金稼ぎの中でもそうだし、街のチンピラの中でも名の通ってたやつ……とかもいる。まあ最後は格が落ちるけど、案外そいつ、凄い才能をしてたりした。
 
 だからそういう奴らはきっと教会のあの聖騎士ともいい戦いを出来ると思う。でも教会の奴らもなんとしてもこちら側を近づけさせたくないみたいだ。当然だけどね。
 奴らは大型の砂獣を呼びだして、仕掛けてくる。でもこっちの奴らもその程度ではもうひるまない。ここまできたら……みたいな覚悟が決まったらしい。

ある日、超能力に目覚めた件 309P

2023-11-01 00:01:15 | 日記

「お兄さん、どうだい? そのちょっとへいぼ……いやさえな――ある意味普通な顔をこの仮面で変えてみないかい?」

スタスタスタ――

「この仮面はなんとアフリカの奥地の大地の川に流れる一部からさらに派生した地底人信仰をしてる人たちの作品でね。なんと彼らの間には今も尚、地底人とのコンタクトがとられてて、これはなんと! その地底人から渡された貴重な一品なんだよ。

 いやーこれだけでお兄さん、興味わいちゃって来たんじゃない?」

スタスタスタ――

「なるほどね。効能……それを言わないと話にならないってことだね。わかる、わかるよ。やっぱりどんなお金。それが例え一円でも一ルピーでも払うとなれば価値を見出したい! いよ、経済観念しっかりしてる!」

スタスタスタ――

「はいはい、わかったわかった。この仮面の効果はなんと! ズバリ理想の顔にしてくれるって事なんだ!! うっひょー!! 最高じゃんか!!」

スタスタスタ――

「今ならなんとそんな理想の顔になれるこの仮面がなんと!! 本当なら一億? 一千万? いやいやもっと値引きしてなんと50万円!! ええ高いって? さっすがお兄さん。うまいねうまいね。

 そこまで言われたら仕方ない。これは特別だよ。本当に特別、今この瞬間の出会いに感謝。

 感謝記念ってことでなんと今なら大大大特価!! 一万円だあああああああああ!? うおおおおおおおおおおおおお!!」

スタスタス――ピタ――

「お兄さん、やっと俺たち分かり合えたんだね」

 そういって手を差し出してくる褐色の青年。野々野足軽はその人ににっこりとした笑顔を返す。けどそのこめかみがピクピク動いてるのは気のせいなのか……そうじゃないのか。

「いや、本当にすごいでね。本当ならですけど。一回実演してもらっていいですか?」

「あーちょ、それはできないんだよね。なにせこれって神聖でさ。しかも理想の顔になれるの一回! 一回きりなんだ」

 さっきまで激押ししてた癖に自分やるのは嫌なのか? と思う野々野足軽である。けど野々野足軽は笑顔を絶やさずにこういった。

「ならこうしましょう。僕が一万円払います。それでつけてみてください」

「え? マジ?」

 野々野足軽の提案に驚く褐色の青年。そしてすぐに考え出す。

「本当に本当に出す?」

「はい、ほら一万円です」

 そういって野々野足軽は一万円を出した。それを彼に渡した。

「おおー、けど本当に俺が使っていいの? 一万円無駄になるよ?」

「本物ならもう一万円払ってもいいくらいの価値がありますよ」

「なるほど。さっすがお兄さん、あんた将来大物になるよ!」

 そういって「では」といって褐色の青年は怪しげな仮面を顔にかぶせた。

「うわっくっせ」

「はい?」

「いや、なんでも……」

 なんか聞こえたが、野々野足軽も聞こえなかったふりをする。

「いやーちょっと時間かかるみたい――ってちょ、お兄さん!?」

「いやいや、もっとちゃんとかぶらないとでしょ? なにせ理想の顔になるんだから。とりあえず目を閉じて思い描いてくださいよ」

 そういって野々野足軽は半ば強引に褐色の青年の目を閉じさせる。仮面の上から手で押さえつけてる野々野足軽はこの間に、その仮面に力を流し込む。

「俺の神経逆撫でしたことを後悔してろ」

「ん? なんかいった?」

「いえいえ、なんか仮面がぼこぼこなってますよ? なにか感じますか?」

「うお!? 確かになんか熱いかも!? 大丈夫かこれ?」

「きっと理想の顔になってるんですよ!? もっと強く押し付けましょう!」

「いだだだだだ!? お兄さん痛いよ!!」

「いやいや! まだまだちゃんとやんないと!!」

 野々野足軽はさっきまでの鬱憤を晴らすように仮面事褐色の青年にアイアンクローを決めにかかってた。