UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 315P

2023-11-08 23:53:17 | 日記

「おいおいお前~ええ女連れてるんじゃん」

「お前のようなやつにはもったいないと思わないんですかぁ?」

「ほんとほんと、彼女もさぁ、こんな変なやつよりも、俺達のほうが良くない?」

 やっぱりか……と思った野々野足軽。いや、むしろ実際この時代、そんな安安と他人に絡むなんてかなりの馬鹿でも無い限りやらない行為ではある。だって誰が撮ってるかわからないのだ。そしてSNSでも上げられたら炎上なんてして人生終了コースもありえなくはない。

 けどどうやらここには勇者がいた。いや『バカ』という勇者だけどね。そして問題は奴らが絡んだやつもまた『バカ』という勇者なんだよね。とりあえず自分をイケメンだと思い込んでるやつと一緒にいる美女は絡んできた男たちを一切無視してる。

 いやあれは無視なんて優しいものではない。存在を認識してないという感じだ。野々野足軽はなんかちょっとあの美人のお姉さんもちょっと怖くなった。けど――「ハハッハハハッ」――と気持ちいいくらいの高笑いで思考が仮面を被った危ない奴に移る。

「なにがおかしい!?」

 美女にまったく相手にされてない事を笑われた――とでも思ったのか、絡んだ男の一人がそんなふうに声を荒げる。けど仮面をつけた彼は一向に怯むことはない。むしろ余裕いっぱいである。

 一回脚を組み直して、更には上になってる太ももに肘をつけて前に体を傾ける。そしてその肘の先の手の甲に顎をおいて「ちっちっち」という。もうこの時点でこめかみがピクピクとしておかしくない。

 実際絡んでる奴らはすでにそうなってる。さらに決め手になる一言を彼はいう。

「自分の顔、見てみな?」

 プッチーン――である。いや、言われた絡んだ奴ら……だけじゃなく、この店にいてその成り行きを見守ってた奴ら全員……男性の皆が一斉にこう思っただろう。

「「「お前にだけは言われたねーよ!!」」」

 ――ってね。だってだ。なにせあいつは仮面してるのだ。いやむしろもっというと『変な仮面』をつけてる。そんな奴に言われたら血管ピッキーンとしても何も不思議じゃない。

 けど野々野足軽だけはわかってる。彼があんな事を言う理由。そこに一片の曇も無い理由……それはあの人が自分は『理想のイケメン』になってると本当に思い込んでるからだ。野々野足軽は今また思ってた……

(なんて恐ろしい力なんだ……)

 ――ってね。


転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 951

2023-11-08 05:43:59 | 日記

何が起きてるのか、それさえも分からずに倒れていく教会の奴らがいる。けどそれで動揺してるのは本当にこの場に招集されていいように使われてる、ただ自分たちは特別だと思ってるだけで教会の中ではそこまででも無い奴らだ。

  勿論だけど、中央にいる――というだけで、地方の街にいる神父とかよりも全然偉いことは間違いない。でも地方の教会はそんな簡単に交流できないこともあり、独立性を持ってるから、その街にはその街の権力関係が出来てる。

 だからこそ、結局の所彼らの立場的な認識は正しいだけ。正しいけど、教会の本拠地の中央からみたら……地方から見たらそれこそ殿上人のような人達なんだけど、それでも中央のカーストでいうと最下層なのだ。だからそんな奴らが死んでも気にするような奴らはいない。

 前の奴らはそれこそそういうことも織り込み済みでここに招集されてるんだろう。

 自分たちが見下してた地上の人間と実は同じだった……そんな事なのに、それにも気づかずにそいつらは「我々に牙を向けるなんて!!」とか「無礼だぞおおお!!」とか言ってスパッと切られていく。なにせ……だ。なにせ今のコッチ側の人達が装備してる武器はそれこそ硬い装甲を持つ砂獣を一太刀で斬り伏せる事ができるほどの武器なんだ。

 教会側はそれこそ結界なのか障壁なのか、そんな魔法的な壁を用いて攻撃を防いでる。けど……現実問題、それでは防げてないのだ。きっとこれまではその魔法の壁は鉄壁だったと思う。見えない壁に阻まれて、どれだけ屈強でも、どれだけ血浄という力を使って自身を強化したとしても、この壁を破壊することは叶わなかった。でもそれはそうだろう。

 だって血浄は絶妙に調整された力だったからだ。けど今の此方側のみんなはもう血浄には頼ってない。教会が用意した罠にはもうハマってないのだ。勇者が広めた新たな力を使って自身を強化し、そして私が生産した新たな武器を手にとる事で、これまでなんとか教会が管理してきた『力』を大きく上回ることが出来てる。だからこそ……だからこそ、教会の奴らはその魔法で防げる――と思った壁ごと、スパスパっと切られて死んでいってる。

「嘘だ……こんなの嘘……ぐえ――」

 上半身と下半身が別れて、砂に血を吸われてた虫の息だった教会の奴に介錯をする。実際はただうざかったから……ちょっとした意趣返しでもあった。なにせずっと地上の人々は教会の奴らに騙されてたのだ。そのくらい許されるだろう。

「いける!」

「行けるぞ!!」

「教会の奴らにいいようになんてもうさせない!!」

 どんどんと教会の奴らを斬り伏せていく中で、地上の人達は自信をつけていく。なにせ、地上の人々にとっては魔法なんてのはよくわかんない力なのだ。そんなのに通用するのか? ってのは常にあった。けど、十分通用してるという手応え。それが皆に自信を与えてる。

 けど流石にずっと順調に行くわけでもない。なにせこれまで何もかもを独占してきた教会だ。命なんてのは奴らにとってはただの道具。だから仲間の亡骸を使って彼らは砂獣を生み出し始めた。